
ものの多様なとらえ方や考え方を習得するには、国語の授業でな小説を教材にすることが大切になります。
わたしは、中学の国語の授業で芥川龍之介の『トロッコ』をよみ、主人公の良平の気持ちが自分の小さい頃の体験と重なり、物語に引き込まれたのを覚えています。
じつは、小説を通じて国語に関心を持つ生徒は少なくないのです。
さて、このたび2026年度から高校1年生が使用する教科書の検定が行われました。
国語の「現代の国語」では、前回の検定(2020年度)で小説はほとんど扱われなくなったのでした。
それは、実用的な文章の読みとりの力を伸ばすために、評論文などの論理性のある文章、契約書等の実用的な文章を重視して、小説を基本的には「掲載しない」という国の考えを教科書会社が採用したものでした。
しかし、今回の検定では、約半数の教科書が小説をとりあげて載せていました。
それは、高校の現場の国語教師が小説がのった教科書を要望していること受けて、可能な限り小説も盛り込んでいくという教科書会社の判断だったのです。
わたしは、若い多感な頃に小説に出会うことが大切だと考えます。実用的な文章はいずれ向き合うことになります。たくさん小説に出会ってほしいと願います。
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