いまは大学の入学シーズンです。
下宿して1人暮らしに胸を膨らませている人もいるでしょう。
そのような下宿生が、生計の頼みにするのが、親からの仕送りです。
仕送り額は1990年代中頃には、月平均で10万円を超えていました。しかし、2024年には7万2000円程に減りました。
一方、下宿の学生の支出総額は月平均13万1000円ほどになり、過去20年でもっとも高くなりました。
物価高で親の生活が苦しくなり、仕送り額が減っていると思われます。
下宿学生は、アルバイトをしないとやっていけないのです。
アルバイト収入の平均月額は、過去最高の3万7000円越えになっています。
貸付型の奨学金を受給している学生は減り続けています。
返済のたいへんさを思い、借りるのをためらう人が増えているのです。
食費、住居費、交通費、娯楽費などの支出は、物価高で軒並み上昇しています。
今の大学生は、工夫してやりくりし、つましい生活をしている人が多いのです。
わたしもハイセンスな学生が多いと言われる女子大で授業をしていますが、高価なファッションに身を包んでいる学生は、ほとんどいません。
外食をせずに自宅でタ食をとる学生は、2024年でおよそ8割になります。
今はまだなんとかなっていますが、これからさらに物価高や授業料の値上げが進めば学生の負担はもっと重くなるでしょう。