goo blog サービス終了のお知らせ 

箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

障害の社会モデル

2025年04月14日 06時16分00秒 | 教育・子育てあれこれ


障害者との共生について、「障害の社会モデル」という考え方があります。


障害の原因は当事者の心身機能だけではなく、社会の環境にあるとするものです。


この考え方が社会全体で、まだまだ理解されていません。


たとえば車いすに乗った人が、スロープやエレベーターがない駅のホームにまで上がれないとします。


それは、駅にスロープやエレベーターが未整備であるという環境があるからです。


飲食店や小売店、交通機関、金融機関などのさまざまな場所でICT化や無人化が進んでいます。


飲食店では、人件費を節約するため、食事の配達はロボットが導入されるレストランが増えています。


タッチパネルに手が届かず、低い位置から画面が見えない。障害者が使えない状況が見過ごされています。


人手不足を背景に、「人がいないので、障害者は待っていてください」というのがあたり前になってしまっています。


でも障害者たちにも生活があります。毎日待たされるのは苦痛です。


交通模関でも、出かけるたびに事前連絡を求められます。何時何分発、と伝えて、その時間に遅れないようにに行く。


こういうのはすごくたいへんだともっと、まわりの人が理解しなければなりません。


「できない方が悪い」という考え方は、「しくみの枠からはみ出しているあなたたちが問題なのてすよ」という主張につながります。


「助けて」、「私たちもここで生きている」という障害者の声に、敏感になりたいと思います。