
昨日に続き、人と自然の共生について、書きます。
日本でいちばん最初に世界自然遺産に登録されたのは、白神山地と屋久島です。
白神山地には、東アジア最大の原生ブナ林が広がります。
屋久島は、古くから人々が海や山の恩恵を受けながら、自然と共生してきた島です。
1993年に制定された「屋久島憲章」には、次のように謳われています。
「屋久杉を象徴する森厳な大自然に抱かれ、神々に頭をたれ、流れに身を浄め大海の恵みに日々を委ねて人々が生きてきた島。
近世森林の保全と活用で人々が苦しみ葛藤した島。
物質文明の荒波をようように免れた島である。
したがって、歴史と伝統を大切にし、自然資源と環境の恵みを活かし、その価値を損なうことのない、永続できる島づくりを進める」
樹齢数千年と言われる屋久杉を見に、多くの観光客が訪れますが、屋久島では、この憲章の理念を尊重して、さまざまな配慮や工夫がなされています。
人々の生活を維持して開発することと、自然保護の調和が、いまの時代、強く求められています。