
私たちは、往々にして、他人と自分を比較します。
比較だけならいいのですが、
あの人の方が私よりよく仕事ができる。
私よりもいい家に住んでいる。
私の方が、高給とりだ。
あの人よりも、私はたくさん友人がいる。
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子どもだって同じです。
とくに中学校では、小学校とちがい、子どもどおしでの差が見えやすい仕組みになっています。
学習でも、部活でも、できる/できないが見えやすいのです。
さらに、中学生の時期は、親よりも友だちといる時間や空間を大切に思う傾向があります。
友だちと同じになりたい、グループの一員となることによって安心したいと思うのです。
そして、友だちと自分を比べては、落ち込む。
あの子はこれができないけど、私はできる。それで、自分の位置が保てるように思う。
大人は、そのような子どもに対して、友だちと同じにならなくてもいいと、言ったやりたいのです。
親は、「あなたはあなた、それぞれちがからいいんだよ」と言いましょう。
また、人は人、自分は自分と自覚して、自分を引き受けていこうと納得して、努力を続ける人になる。
このように、自立に向けさせるのが中学校の役割です。
だいたい、人から賞賛されては有頂天になり、人からけなされては落ち込む。こんなことはナンセンスです。人間の価値は、そんなことで決まるものではありませせん。
揺るぎない自信、自我の確立とは、もっと尊いものだと、私は思います。
中学生も3年生になると、自分は自分と思える子が増えてきます。