今年の冬は、雪が少なくて楽だと思っていたら一気に降りました。
これから雪かきだと思うと気が重いが、新雪の積もった景色は格別にきれい、、、
今は夫がいるので、二人で雪かきをするとあっという間に終わる。
ただ年々身体が辛くなってきたのは歳のせいかな。
やっと雪かきを終えると、夫が「ちょっと行ってくる」という。
「どこへ?」
「近所の一人暮らしのおばあちゃんのウチ。この前会った時に雪かきが大変だと言ってたから手伝ってくる」
そう言って夫は雪かきをした長靴のまま出かけて行った。
どこで聞いたのかわからないが、仕事を辞めた夫にさっそく仕事が回ってきたのは去年のこと。
それは近隣で一人暮らしをする高齢者の様子を見に行くことで、当初は頼まれて仕方なくやっていた夫だったが、何度も高齢者の家を訪問するうちに色々な事情を知り、気にするようになったらしい。
仕事をしていた頃の夫は、ご近所のことなど全く興味なしで、町内会の仕事もノータッチだったが、ずいぶん変わったなあと思う。
それを言うと「やりたくてやっているんじゃない。やる人がいないから仕方なくやってるんだ。後任が決まればすぐにでも辞める」と言っているが、どうなのだろう、、、けっこうやりがいを感じてたりして(笑)
自己満足かもしれないけど、人の役に立てたかなと思えることをした時って、なんだか心の中がほわっと暖かくなるんだよね。
もちろん相手が手助けは必要ない、ありがた迷惑と思っている場合もあるから、まずは相手が助けを必要としているのかを見極めないといけないけど。
雪かき後は、銀行へ行く用事があって二人で街の中心部まで出かけた。
行ったのは、メガバンクと呼ばれる大手銀行。
担当者はいるのだけど、直接銀行へ行く場合は、担当者に頼まないで窓口で呼ばれた方に手続きをお願いしている。
番号札を取って待つこと10分。
早速呼ばれたので行くと、顔の半分はマスクで隠れているが、明らかに善良そうな笑顔で年配の男性銀行員の方が待っていた。
この方に会ったのは二回目だが(相手はきっと忘れている)前回も「いい人だな〜」と思った記憶があった。
その時も夫と二人だったが、帰り道に「いい人だったな」と夫が言ったのだった。
いい人だと思ったのは、普通は自分の銀行が得になるように話を勧めるのだが、この方の場合は正直に他行の良さを認めるところにある。
そして、何よりお客の利益になることを一生懸命に考えてくれる。それが他行であっても、本当に一生懸命に考えてくれるのだ。
銀行と証券会社の言葉は信じるなとは、どこかで聞いたことがあるが、この方なら信じてもいいかもしれないと思える人だった。
「あの年齢で窓口だし、あの性格なら出世はあまりできないのかもしれない。でも俺はああいう人が好きだね」
帰り道に夫がそう言った。
今回はこちらが親切にした訳ではなく、相手に親切にしてもらったのだけど、やっぱり心の中がほわっと暖かくなった。
最近思うのは、相手より賢く(狡賢く?)なって、自分の利益になるように立ち振る舞うことで成功した時代はもう終わったのだなということ。
これからは、相手が喜ぶことをする時代になって行くのだろう。
相手が喜ぶことが自分の喜びになる時代。
そんな時代が来るといいなという希望を込めて。。。