言語空間+備忘録

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南沙諸島の領有権を「位置」で考えると

2011-06-14 | 日記
産経ニュース」の「南シナ海領有権争い 中国の狙いは資源独占」( 2011.6.13 20:50 )

 【北京=川越一】中国が周辺諸国と南沙諸島などの領有権を争う南シナ海で13日、ベトナム海軍が実弾演習を強行したことで、中国がさらに、ベトナムに対する妨害行為をエスカレートさせる可能性がある。

 ベトナムが、中国漁船による探査船への妨害行為について中国に強く抗議した9日、中国外務省の洪磊報道官は「ベトナムは中国の南沙諸島で違法に石油・天然ガスの探査を行い、中国漁船を追い払うなど、中国の主権と海洋権益を著しく侵犯した」との談話を発表し、一歩も引かない姿勢を鮮明にした。

 中国にとって、経済発展を支える資源の確保は、社会の安定、さらには政権維持につながる重要課題だ。1990年代後半、武力行使もいとわない強硬姿勢を緩和し周辺諸国との共同開発を強調してきた。しかし、需要に供給が追いつかず、資源輸入国に転じている現状に危機感を募らせ、再び独善的な性格をあらわにし始めた。

 中国は、探査・掘削を進めようとするベトナムやフィリピンの動きに敏感に反応。7月から南シナ海で新たな探査を開始する計画とされる。中国メディアによると、すでに海底油田の掘削機が同海域に向けて曳航(えいこう)されているという。

 中国の国際情報紙、環球時報(英語版)は、ベトナムの実弾演習を「中国に公然と反抗するための軍事力の誇示」と非難。中国が威嚇発砲など“力ずく”の対抗措置をとることも考えられる。


 南沙諸島の領有権をめぐって、中国とベトナムの対立がエスカレートしつつある、と報じられています。



 この報道を読むかぎりでは、「どっちもどっち」という感じがしないでもありません。中国もベトナムも、どちらも「石油」が領有権主張の目的(…の一部)になっているようです。

 南沙諸島がどこにあるか、その「位置」を考えれば、どう考えても「中国領とは言い難い」のではないかと思われますが。。。



 この南沙諸島ですが、中国・ベトナムのほか、フィリピンや台湾も領有権を主張しているようです。



日本経済新聞」の「ベトナムなど、中国に対抗姿勢 南シナ海問題で」( 2011/6/13 20:39 )

 【ハノイ=岩本陽一】南シナ海の領有権を主張するベトナム、フィリピン、台湾の3カ国・地域は、中国の強硬姿勢に対抗する姿勢を鮮明にしている。ベトナムは13日、同国中部の沖合で実弾演習を実施。フィリピンは哨戒艦の配備、台湾は防衛装備の拡充に向け検討に入った。

 ベトナム海軍が実弾演習を実施したのは、同国中部クアンナム省の沖合数十キロメートルの地点とみられる。軍は同日、周辺海域の航行を制限したもよう。ベトナム人民軍関係者は「通常訓練の一環」と強調するが、中国とベトナムが主権を争う西沙(パラセル)諸島に近いことから、中国の反発も予想される。

 フィリピン政府は12日、南シナ海の領有権問題を巡り「米が同盟国の比と問題を共有し、支援してくれることを期待する」との考えを示した。比政府は国連にも問題解決への支援を求めている。

 米比連携の一環として、フィリピン海軍は領海警備用の哨戒艦(3250トン)を米国から調達する。8月にも就役の見通し。装備が脆弱とされる比海軍の中核戦力になる。

 台湾外交部(外務省)は今月に入り2度、南シナ海での自らの領有権を主張。馬英九政権は東沙諸島や南沙(スプラトリー)諸島の太平島を管轄する海岸巡防署(海上保安庁)の体制強化に動き出した。4月から駐留者に軍での訓練を義務付けたほか、防衛装備の拡充も検討している。

 【北京=森安健】中国は南シナ海の領有権問題に米国などが関与し、国際問題となることを懸念している。中国共産党系の「環球時報」は11日、1面全面と社説を使い「ベトナムは危険なゲームを進めている」と指摘。実弾演習などベトナム側の動きに不快感を表明し、「ベトナムは南シナ海の国々の中で最も極端な路線を突き進んでいる」「混乱を引き起こすことで自国に有利な状況を作り出そうとしている」などと批判した。


 南シナ海の領有権を主張するベトナム、フィリピン、台湾の3カ国・地域は、中国の強硬姿勢に対抗する姿勢を鮮明にしている、と報じられています。



 南沙諸島の「位置」を考えれば、ベトナム領かフィリピン領であると考えるのが自然です。中国領だという主張も、「大陸棚」などの要素を考えれば、「まだわかる」のですが、

 さすがに台湾領だというのは。。。 このあたり、「台湾(人)は中国(人)以上に利己的である」という感じがしないでもありません。



wikipedia」の「太平島

座標: 北緯10度22分38秒 東経114度21分59秒

太平島(たいへいとう)は、スプラトリー諸島(南沙諸島)の北部に位置する諸島最大の島。別称は黄山馬礁がある。他の島と同じように中華人民共和国、中華民国(台湾)、ベトナム、フィリピンが領有権を主張している。

現在は中華民国が実効支配し、行政区画は高雄市旗津区中興里に帰属している。中華民国にとっては、この島はシーレーン防衛の要衝にあたり、警備のため軍人と警察官が常駐している。




 なんと、台湾は領有権を主張するのみならず、実効支配までしているようです。



 上記の座標「北緯10度22分38秒 東経114度21分59秒」を「Google マップ」で見てみます。

   「Google マップ」の検索窓(検索語句を入力する欄)に、
   「10°22'38"N, 114°21'59"E」を入力

してください。コピーして貼りつければ簡単です。

 (位置をみるかぎり) やっぱり「どう見ても台湾領とはいえない」ような。。。



 南沙諸島領有権問題については、機会をみて、さらに調べたいと思います。



 なお、上記報道をみるかぎり、日経は台湾を「国ではなく、地域」として扱っているようですね。この捉えかたは「公平」だと思います。私も日経と同じ考えかたをしています。これについては

外務省」の「台湾」(「対外関係」の部分 )

を参照してください。また、「「中国を特別扱いするな、台湾を特別扱いしろ」という「偏った」主張」のコメント欄もあわせご覧ください。