ガラクタな部屋

音楽を古いガラクタ製品で聴いています

LUXKIT A501

2018-10-01 | メインアンプ

LUXKIT A501
昔LUXから色々なキット製品が出ていましたがどれも買えませんでした。オークションにA501のジャンク品が出ていたので懐かしく思って3,700円で購入しました。
A501は外見はお金をかけずに価格を抑えたアンプでけっこう売れたようです。
回路方式は全段プッシュプル構成となっており、初段カスコード・ブートストラップ差動入力、プリドライバ段にコンプリメンタリ・プッシュプル回路、ドライバ段にダーリントン接続を採用したごくオーソドックスな回路ですが当時はやっていたA級とAB級が切り替えできます。
整備後 残留雑音 L,R=0.2mV 周波数特性 L,R= 6-70KHz -1db

何の飾りも無い外見です。

端子パネル

最初に見た時Class AにSWがなっていたのでA級動作で使用していたのでしょうか?、そうなるとパワーTRの消耗が心配です。

カバーを開けたところ 埃がけっこうあります。しかし木製のシャーシ?でボンネットもアースしてないし、ヒートパイプもアースしてないし・・SN比は大丈夫なんでしょうか?

厚さが10mmの合板のようですが結構固い合板で水分も吸収しない構造なのか現在でもしっかりしています。

シャーシ(合板)から取り出したところ。 部品は木ネジを外すという変な感じでした。

シャーシ(合板)これ考えた人も凄いけどキットとしてゴーサイン出した執行部も凄いな。

Class A , ABを切り替えるリレーは汚れていましたのできれいにします。ミューティングリレーも清掃しておきます。

スライドスイッチは分解清掃します。中は真っ黒でベタベタです。VRも分解清掃しておきます。

入力はDC入力となっていたので「C1-C3,C2-C4」を繋いであるコードを切断してAC入力にします。

初段の2SK150AデュアルFETはチェックしましたが壊れていませんでした。

終段はA1106,C2581パラPPですがどうやら片チャンネル交換されているようです。A級で使用していたからか多少消耗しているようですがそのまま使います。

ドライバTRはA968B,C2238Bですが片チャンネルの方は交換してあってA1006,C2336です。どうやらこれも終段と一緒に壊れたようです、左右で違うのは良くないので定電圧電源に使ってあるA968B,C2238Bをドライバにし、A1006,C2336を定電圧電源に使用します。

銅テープが余っていたので入力回路の基板下に張り付けてアースしました。気休めですね。

基板の裏にもコンデンサーが追加してあります。キット製品なので色々な人が製作しても無難に完成できるように追加したのでしょうか。半田付けは私よりきれいにされていますが各部品の足が基板の裏側で折り曲げてあり部品を取り外すのは面倒でした。キットに折り曲げるように書いてあるのかな?

パワーTRはシリコングリスを塗りなおします。これ絶縁用の「マイカ」がありませせんのでヒートシンクに電圧がかかりますので注意。A級動作するのでマイカを挿入すると接触熱抵抗を含めて2-3°C/W前後になってしまうのでそれを嫌って直にパワーTRを付けたのでしょう。どうせシャーシは「木」ですからヒートシンクに電圧がかかっても心配はないですから。

一時期流行ったヒートパイプ方式、今はあまり見ませんね、コストの関係でしょうか?パワーTRが直接ついているのでアースできません。

完成 

交換部品 コンデンサーはこのアンプが高温になるので105度タイプのKMGを使用します。

調整 アイドリング調整は J1-B9とJ2-B11端子間のコードを切断してそこにA級は0.47Ω5Wを繋いでで0.6Vに調整しAB級は10Ω3Wを繋いで1.6Vに調整すると書いてあります。まあ両方0.47Ωでいいと思いますが。私はAB級は指定の160mAにA級は少し少なめにして1.0Aに調整しました。調整後はまたコードで繋いでおきます。あとはDCバランスを調整して終了。

A級動作時のパワーTRの温度は結構熱くなります。トランスは余裕があるのかほとんど変化がありません。

フィンの方の温度。

L,R=100Hz

L,R=10KHz

パンチングメタルのカバーはネジで取り付ける部分の塗装を剥がしアースをしました。やはりアースをしないと雑音が不安定な感じです。

TEAC C-1D+FET差動プリ+LUXKIT A501+SUNSUI LM022で試聴  音は静かな音という印象で全体的に前に出てくるという感じではなく綺麗な音という感じです。2SA1106,2SC2581パラPPなのでそう期待はしてませんでしたが・・やっぱりメタルキャンタイプのシングルPPの方が好きな音です。A級動作とAB級動作の音の変化は私にはよくわかりませんでした。A級動作の時の発熱はけっこうあり冬はちょっとした暖房機の代わりになります。

パンチングメタルなのでアンプの中身が透けて見えます。その後スピーカーをSX-3Ⅲに変えてしばらく聞いていたらエージングが済んだのか音が滑らかになってきました。

 

 

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1 コメント

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Unknown (フジタミチロー)
2020-06-18 06:08:10
A501が、壊れたのですが····
直せる実力が、素晴らしい。

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