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「貯金したい」けど、病気になると言われた!

2017-08-06 23:30:47 | 人間
神の使者は本当にいるのか?宮崎県、青島神社

30代後半から、10年間同棲していた女性に、久しぶりに会った。この女性ケイちゃんは、自分にとって人生最後の女性になるべき人であった。それなのに、なぜ別れたのかは割愛するが、彼女の幸せを望む人間が多数いる中で、自分こそはそのトップであるという自信はある。しかし、過去のことはいくら語っても元には戻らない。彼女と久しぶりに会話した内容を話そう。

「久しぶりやな。元気やったんか?」、「あんたこそ前の会社を辞めて、路頭に迷っているかと思うてた。生活できてるん?」、「うん、先輩のおかげで就職できて何とか食いつないでるわ、今はパソコンでいろいろな記事を書いてるんや」、「ああ、Sさんね。あの方は顔が広いから、あんたに就職を世話できたんや」

別れてから、現在に至るまでをいろいろ語り、話は小休止した。しばし、無言の後、俺はにっこり笑って現状を語った。ケイちゃんとの復縁は絶対ない。それはお互い分かっている。だから何の駆け引きもなく、素直に話した。

「全部捨てて、一からやり直して、どうやら貯金ができる身分になったんや。これからは、自分のためにお金をためて行こうと思う」と言うと、ケイちゃんは、間髪入れずに、「やめとき。あんたはお金を貯めたらすぐ病気になる。今まで通り、気楽に生活した方がええよ」

実は、ケイちゃんは、知る人ぞ知る神の使いで?大阪にある神社のお守りをしていて、彼女の信者は地域の住民が何百人もいるという、神々しい人物なのである。だから、彼女がそう言うと、さすがに姿勢を正した。そして、聞いた。「俺は、貯金したらあかんの?」

「あんたが風邪を引いたのは見たことがないし、生まれてこのかた入院、骨折、足をくじいたこともない。そんなタイプの人が、守りに入ると、ろくなことはないのよ。長生きをしたかったら、今まで通り、何も考えず、のほほんと暮らした方がいいと思う」

それを聞いて、ドキッとした。確かに彼女の指摘は当たっている。俺と言う人間を知り尽くしていると思った。「でも、歳を取ったら病気をするだろうし、その備えは必要やろ」、「その必要はなと思う。大きなお金は動かないけど、あんたは生活する分にはこれからも困らないでしょう」、「ああ、そうか。俺は酒飲みやし、コロっと逝くのか」、「そういうことじゃない。ただ、あなたは我慢したらだめだと思うの」、彼女はずっと、表情を崩さず、俺に忠告した。

その話を先輩Sにすると、「さすがに彼女はМちゃんを知り尽くしてる。ほんと、君が貯金なんかしたらあかん。いままで通り旅をしたり、大酒を飲んだり、勝手気ままにしたらええと思うで」、「はあ、そんなもんですか?」

自分ではわからないけど、俺と言う人間はどんな人間なんやろ?自分では結構繊細で、気遣いの男だと思っているのだが、はた目には天衣無縫のタイプに写っているのかも知れない。でも、友人はみなさん寛容な方ばかりで、本当に恵まれている。これは感謝してもしきれないなあ。






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