【コスモスとカオス】5451
齋藤孝氏の心に響く言葉より…
議論をしていると、とにかく波風を立てないように無難にまとめようとする人がいます。
これは会議でも同様で、司会者によってはひたすら秩序を保ちつつ、平穏無事に1時間の会議を終えようとします。
しかし、そこからは新しい発想は生まれません。
議論や会議は、「秩序(コスモス)」と「混沌(カオス)」がほどよく行ったり来たりする状態が理想です。
コスモスだけに終始してしまうと、議論はそこに小さく収まってしまって、新しいアイデアは生まれてきません。
まとまりかけたコスモスに、大胆な角度から予期せぬ意見を放り込むと、ある種の混乱が起きて会議はカオス化します。
見たことがない発想が生まれるのは、そういうときなのです。
予定調和で終わらせないというのが大事なポイントです。
一方、そういった斜め上の意見だけで1時間話し合っても、会議は永久にまとまりません。
尖った意見の数々を練り上げながらコスモス化していく。
この作業を繰り返すうちに、参加者のアイデアが混ぜ合わさったような、重層的に折り重なった結論が 導き出され、結果として会議は充実したものとなるわけです。
これは、普段の会話でもそうですし、講演会で聴衆の前で話すようなときも同じです。
たとえば、本の話をするとき、ひたすらその内容のすばらしさを説くというやり方でもいいのですが、あえて「本は絶滅する運命にある」とか「電子情報の一部となっていく」などと言い出してカオスを起こし、「それでもなぜ人は紙の本に魅せられるのか」とコスモスにもっていくと、奥行きと幅ができ、おもしろい展開が生まれることも多いです。
《コスモスとカオスを行き来して情報を整理する・・・秩序だけでは斬新な発想は生まれにくい》
『本当に頭のいい人がやっている思考習慣100』宝島社新書
https://amzn.to/3wYdaH9
物事が予定したように順調にいき、意外性のないことを「予定調和」という。
総会などは、予定調和で、シャンシャンで終わりにすることの方が多い。
だが、予定調和で決まったものは、安定感はあるが、面白味に欠けるものが多い。
しかし、実際の人生は、偶然の連続だ。
思ってもみなかったことや、意外なことが連続して続く。
だからこそ、実際の会議や会話や講演などに、「意外性」や「予想外のこと」「型破りなこと」「突拍子もないこと」が必要となるのだ。
予定調和が乱れたとき、人は混乱して、自ら考えるようになる。
時には自ら、予定調和という「秩序(コスモス)」を乱すこと。
そのためには、「混沌(カオス)」が必要となる。
「秩序(コスモス)」と「混沌(カオス)」を行き来できる人でありたい。
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しかし、そこからは新しい発想は生まれません。
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コスモスだけに終始してしまうと、議論はそこに小さく収まってしまって、新しいアイデアは生まれてきません。
まとまりかけたコスモスに、大胆な角度から予期せぬ意見を放り込むと、ある種の混乱が起きて会議はカオス化します。
見たことがない発想が生まれるのは、そういうときなのです。
予定調和で終わらせないというのが大事なポイントです。
一方、そういった斜め上の意見だけで1時間話し合っても、会議は永久にまとまりません。
尖った意見の数々を練り上げながらコスモス化していく。
この作業を繰り返すうちに、参加者のアイデアが混ぜ合わさったような、重層的に折り重なった結論が 導き出され、結果として会議は充実したものとなるわけです。
これは、普段の会話でもそうですし、講演会で聴衆の前で話すようなときも同じです。
たとえば、本の話をするとき、ひたすらその内容のすばらしさを説くというやり方でもいいのですが、あえて「本は絶滅する運命にある」とか「電子情報の一部となっていく」などと言い出してカオスを起こし、「それでもなぜ人は紙の本に魅せられるのか」とコスモスにもっていくと、奥行きと幅ができ、おもしろい展開が生まれることも多いです。
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物事が予定したように順調にいき、意外性のないことを「予定調和」という。
総会などは、予定調和で、シャンシャンで終わりにすることの方が多い。
だが、予定調和で決まったものは、安定感はあるが、面白味に欠けるものが多い。
しかし、実際の人生は、偶然の連続だ。
思ってもみなかったことや、意外なことが連続して続く。
だからこそ、実際の会議や会話や講演などに、「意外性」や「予想外のこと」「型破りなこと」「突拍子もないこと」が必要となるのだ。
予定調和が乱れたとき、人は混乱して、自ら考えるようになる。
時には自ら、予定調和という「秩序(コスモス)」を乱すこと。
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