小島教育研究所

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全国の新規感染、4日連続で過去最多更新 4万9855人確認

2022-01-22 | 武漢発パンデミックからの脱却
毎日新聞より

 新型コロナウイルスの感染者は21日、全国で新たに4万9855人確認された。1日当たりの感染者数が過去最多を更新するのは4日連続で、前週の金曜日(14日)の2倍強。重症者は前日より117人増えて404人となり、前週の2倍弱となっている。死者は9人だった。

 新規感染者数は、25都道府県で過去最多となった。東京都は9699人の感染が確認され、3日連続で最多を更新。他に最多だったのは、北海道、秋田、山形、茨城、群馬、千葉、神奈川、新潟、石川、岐阜、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、和歌山、島根、岡山、香川、愛媛、福岡、佐賀、長崎、宮崎。


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【2回目の共通テストどうだった?】「問題文が長い!」数学に悲鳴 高校教師と数学教育専門家に聞く

2022-01-22 | 共通テスト
EduAより

「隣の人共通テスト数学1Aの問題破ってて草」「会場からすすり泣き」…。1月15、16日に行われた大学入学共通テスト。数学の試験があった2日目は、「数学1・数学A」の難しさを嘆く、受験生らの悲痛な声がネット上にあふれました。大学入試センターが19日に発表した平均点(中間集計)や大手予備校などの全体分析とともに、数学教育研究所(東京)の清史弘さんによる数学の問題の講評をお伝えします。

「土俵に上がる前に時間が…」と受験生

「数学は本当に難しかったようで、生徒たちも落ち込んでいた」。そう話すのは東京都立高校の教員だ。自己採点を集計すると、数学1Aも、数学2Bも平均点は昨年から約20点も下がり、教員も衝撃を受けたという。国語、日本史、生物、化学など、他教科も相当にダウンしており、「みんな本当にショックを受けていた」と話す。

そんな中、各教科の教員たちや生徒自身からは「あのような問題はどうなのか?」などと、作問者に対する疑問の声が上がっているという。例えば数学2Bは、長文を読ませる問題に対し、「文章を読み解く力を見ることで数学的な思考力を測るということなら分かるが、この長いだけの文章は、数学的な思考力があれば解けるということとは違うのでは」という意見が出た。また、生徒からは「数学の土俵に上がる前の、文章を読むところで時間を使わせられている。そういう力は国語の問題で見てほしい」という声があったという。

静岡県内の公立高校教員も「生徒の多くは『数学が難しかった』が第一声。17日の月曜は、高3の教室がどんよりしていた」と打ち明ける。「数学1Aの試験中は涙が出そうだった」「試験中に浪人確定だと思った」と話す生徒もいたという。数学が担当のこの教員は自分でも時間を計って解いてみた。「時間は本当にギリギリ。生徒たちは大手予備校の予想平均点が出て少しずつ落ち着いていったが、生徒の中には数学1Aで心が折れ、次の数学2Bまで引きずったケースもあったと思う。タフさを求められるテストだった」

6科目で過去最低、センター中間集計

大学入試センターは19日、大学入学共通テストの平均点(中間集計)を発表した。

中間集計は採点が済んだ受験者24万955人の平均点で、昨年の大学入学共通テストの確定結果と比べると、数学1Aが17.43点低い40.25点▽数学2Bが14.04点低い45.89点▽生物が22.56点低い50.08点▽化学が8.14点低い49.45点――となるなど、理系科目を中心に平均点が下がった。また、日本史Bが9.34点低い54.92点▽国語(200点満点)が8.72点低い108.79点だった。

1990年に始まった大学入試センター試験以降の確定結果と比べると、数学1▽数学1A▽生物基礎(50点満点)▽化学▽生物▽フランス語(200点満点)の6科目が現時点で過去最低となっている。最終集計は2月7日に発表される。

駿台予備学校とベネッセコーポレーションで組織する「データネット実行委員会」が40万9910人の受験生の自己採点結果を集計したところ、数学1Aは38点と昨年に比べ20点低くなった(集計結果はこちら→ https://dn-sundai.benesse.ne.jp/dn/center/sokuhou/yosou/index.html )。昨年との得点差が大きかった科目は、生物が24点低い49点▽数学2Bが17点低い43点▽日本史Bが11点低い53点▽化学が10点低い48点――などだった。

国立大で合否判定に使われることが多い5教科7科目(900点満点)の予想平均点は、文系が昨年より44点低い計508点、理系は59点低い計513点。多くの国立大がセンター試験で5教科7科目を課すようになった2004年以降、最低になる可能性が高いという。

「数学的問いにたどりつくまでが長い」

受験生から悲鳴も上がり、平均点も大きく下げた数学。数学教育研究所(東京)の代表取締役で、予備校講師でもある清史弘(せいふみひろ)さんは「数学1Aの平均点が40点前後というのは、『やはり』という印象だ。知識の活用を求め、よく練ってある良問もあったが、会話文などがある新傾向の問題では、数学的問いにたどりつくまでがとにかく長い。問題形式という『衣』部分を取り去らなくてはならず、時間が足りなかった受験生が多かったと思う。また、計算量も多く、従来型の問題は大問4(整数の性質)などで難しくなり、平均点を下げた」と総括する。

一方、数学2Bについては、「解き慣れているはずの問題も出ており、もう少し平均点が上がってもよかった。とにかく文章が長く、全体として文章量が昨年よりも多かったところが、受験生に重かったと思う」と分析する。

清さんは、数学1Aの良問として、大問1〔1〕の(2)を挙げる。あまり見ない問題だが、思考力が問われ、力のある受験生はきちんと解けるという。また、大問1〔3〕も思考力を問うていて、特に(2)は良問だったと評価する。

一方、受験生にとって重かったのは、大問2と大問3そして大問4。特に大問2〔1〕の(4)は全体像がきちんと分かっていないと解けず、「多くの受験生にとって難しかったのでは」。この大問2〔1〕は会話文もあり、「もっとストレートに問えば時間短縮ができ、正答できた受験生もいたと思う」と話す。大問3は、プレゼント交換をもとにした、場合の数と確率の問題で、「完全順列」を知っていればすぐに解答にたどりつけるが、「多くの高校生は知らないはずで、ここでも時間がかなりかかったはずだ。大問4は(3)までで試験としては十分な問題で、(4)は電卓を用いたくなる計算を強いられるものだ」と指摘する。

清さんは、さらに良問として挙げた大問1〔2〕について、水平方向の縮尺と鉛直方向の縮尺が違うという問題設定に慣れていない受験生も多く、「とまどったはずだ」と話す。「教科書だけでは厳しい。普段から数学を日常生活に落とし込んでいくことに慣れていないといけない。1次試験は教科書で学んだことを問うべきだとの意見もあり、賛否は割れるが、数学を教える側としては、こうした問題も解けるようになってほしいとは思う」

共通テスト対策の勉強が必要に

数学2Bについては、問題の文章が長いものが目立ち、大問4「数列」、大問5「ベクトル」では会話文が出た。大問4について清さんは「従来型の問題形式であれば、それほど難しい問題ではない。解釈に幅が出ない文章にしようとすると、今回のような面倒くさいものになる。文章から条件を正しく理解できたかがポイントになった」と話す。大問1や大問3は標準的な問題で、大問5も平面ベクトルだけで「分量も適当だった」とし、「もう少し平均点が高くてもよかった」と話した。

共通テスト2年目の実施を経て、来年以降の受験生はどうすればいいのか。清さんは「今回の問題を見る限り、共通テスト専用の勉強もしないといけないだろう。何が問われているのかをきちんと把握する力が必要」と話す。「ただ、あまり早くやる必要はない。高3になってからやる勉強であり、高2まではこれまで通りの数学の学習をすればいい」と助言する。一方で、「1990年代から、数学のよいところ、役に立つところを意識した学習指導要領が作成されるようになった。この影響を受けた問題作成は止められないと感じるが、1次試験は本来、基礎基本を問うもの。問題形式を変えたからだめ、ではないが、この変え方でいいのかは問われないといけない」と言う。

以上

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