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SMC Takumar 35mmF3.5(Asahi Pentax ME)

2019-03-08 07:08:02 | タクマー・レンズ
絶対の信頼が置ける35mmレンズの定番で、このレンズを使っている限りはまず失敗がありません。どの様に撮影してもかなり満足できる画になりますから、失敗したくない撮影の時はまず候補に挙がります。所有しているのはタクマーのシリーズですが、他メーカも35mmF3.5のレンズをラインアップしていて、どのレンズを使っても同じ様に写ります。

レンズ構成はどのレンズも同じ様な感じで、レトロ・フォーカスを採用しています。特に35mmレンズは構成枚数も少なく出来ますから、余裕のある鏡胴設計と相まって解像度もコントラストもピカイチのレンズが多いと感じています。歪曲収差もほとんどありませんので、見たままそのままの画像を記録することが出来ます。

タクマー・シリーズでは、オート・タクマーからF3.5の普及小型版レンズが作られていきました。35mmF3.5のレンズは、タクマー・シリーズの中ではもっとも小さなレンズで、パンケーキ・レンズの薄さは無いにせよ、今川焼きの雰囲気で小さくてかわいい感じですから、カメラに取り付けても変に出しゃばらないメリットを持っています。

加えて、35mmレンズは立派な広角レンズです。被写界深度がある程度深いために、微妙なピント外しに悩まされることがありません。また、F8に絞り込むことでパン・フォーカス撮影も行えますので、ファインダーを見ながら後はばしゃばしゃ写せる軽快感があります。とにかく色々なシーンで活躍しますし、写りも確実なレンズが35mmF3.5レンズであろうと思います。

28mmF3.5のレンズもあるのですが、広い範囲が写る代わりに少し歪曲収差が目に付くようになってきます。好みの問題もあるのですが24mm程にパースが取れないので、何故か中途半端な感じで、超広角レンズは20mmか24mm、そして準広角の端正さを求める時には35mmの図式が出来上がっていたように感じます。

APS-Cサイズのディジタル一眼レフ・カメラでは、丁度被写界深度も扱いやすい範囲の標準レンズとして機能しますし、何しろ標準レンズのように見せかけて、しっかりとパン・フォーカス撮影が行える楽しさは35mmレンズでしか味わえません。とにかく色々な活用が行えるレンズですから、後は写りの癖を掴んで活用を行えば、驚くような結果を得ることが出来ます。

柔らかな描写のオート・タクマー、線の細いしなやかさを得意とするスーパータクマー、そして逆光にもかなり強くて力強い描写のSMCタクマーと、3種類の写りの癖が楽しめて中古価格もかなりリーズナブルなレンズと考えています。解像度の高さは折り紙つきの良さがありますし、絞り開放から攻めていけるレンズですので、色々な表現を行うことが出来ます。

現在では35mmF2.8まで明るくなった普及版広角レンズなのですが、何故か昔のF3.5レンズのほうが写りも良くて、色々な場面で活躍していたように感じます。キット・レンズというと28mmF3.5のレンズなのですが、35mmF3.5はいぶし銀のような渋い存在で、使う人もあまり多くは無かったような印象です。

今回は現像液の特性が見たくて、写りの良いレンズとしてSMCタクマー35mmF3.5をチョイスしています。やはり切れの良いレンズを使うと、描写の癖も余りありませんから仕上がりの想像が容易です。ファインダー像も、またネガの仕上がりを見るだけでおおよその出来の良さが判るレンズはこのレンズしかないといった感じです。

それでは、先月中旬に撮影した写真から掲載します。


AsahiPentax ME SMC Takumar 35mmF3.5
撮影データ:1/250sec F7 Rollei Retro80S
公園の水のみ場の蛇口で、題材が酸くなった時に被写体になってくれます。コンクリートや金属の質感までかなり精緻に表現してくれる現像液にびっくりしました。
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