goo blog サービス終了のお知らせ 

あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

SMC Takumar 120mm F2.8

2012-07-18 21:30:44 | タクマー・レンズ
ペンタックス(旧旭光学工業)のレンズは、色々と面白い焦点距離があると云われています。50mm標準や135mm望遠等の良く目にする焦点距離は、ライカがまず先に、35mmフィルムで撮影する際のレンズとして生産したことで知られていますが、タクマー・レンズにも面白い焦点距離があります。中望遠のような120mmと望遠レンズの150mmが、その代表かもしれません。

今でもタクマーを使っているわが身ですが、つい最近までこの焦点距離がある事を知りませんでした。カメラ屋さんでもあまり見かけない、というか在庫していなかったように思うレンズです。生産数がそれほど多くはなかったのでしょうか、中古品でもあまり見かけません。特に120mmは、中古品でも1年に数回出てくるか、来ないかの希少品であるように思います。探していたところ、カビあり品ですが、カビは鏡胴内部にほんの少しあり、レンズ本体はいたってきれいなものでしたので、購入しました。このレンズは中古価格も高いのですが、結構安く手に入れることができました。

SMC Takumar 120mmF2.8は、SMCタクマーの時代に開発されたようで、スーパータクマーやオートタクマーにはこの焦点距離がありません。また、SMCタクマーの時代のかなり後半に生産がおこなわれており、すぐにバヨネットKマウントのSMCペンタックスレンズに代替わりしています。このためSMCタクマーの120mmはかなり生産数自体が少ないであろうと思われます。中古品はなかなか出てこなくて、あっても高いレンズだと思います。

元々は、手ぶれしにくい望遠レンズとして、開発されたレンズであり、質感描写を重視した設計になっているとのことです。昔から135mm望遠レンズは、手ぶれをおこしやすいレンズでもあり、手持ち撮影はかなり慎重に行っていたと云う経緯からも、知ってしまったからには使ってみたいレンズとして、心の片隅に残っていました。

撮影を行ってみると、コントラストが少し低い設定であり、諧調感を出しやすいレンズであることがわかります。しかし、このコントラストが少し低いことで、ピント合わせが行いにくいことがあります。また、絞り開放付近での被写界深度が浅いことや、描写がかなり甘くなることから、はっきりしない写真となってしまうことも多くなります。被写体のコントラストが高い場合には、絞りこむことでかなりはっきりとした画像を得ることができます。

質感の描写はピント位置でかなり良く出てきます。流石に銘玉と呼ばれる質感描写となり、空気感もよく再現されています。

PENTAX K-5 SMC Takumar 120mmF2.8
撮影データ:1/125sec F4 ISO800

近くの山に真弓の木があります。この実も秋になると真っ赤に色づきます。今から楽しみですが、質感もかなり良く再現されていると思います。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 写真と焼き付け | トップ | SMC Takumar 85mm F1.8 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

タクマー・レンズ」カテゴリの最新記事