コンパクト・ディジタルカメラを使っていると、何から何まで自動設定ですから、お任せ気分で写真が撮れて、大変便利です。不意に撮影チャンスが訪れた時に、電源入れて、1~2秒待てば、直ぐに写せます。しかし、時々不満に感じることもあります。元々絞り輪なんてありませんから、Av(絞り優先露出)等と云う芸当は難しくなります。もちろん、高級コンデジの一部には、絞り輪が付いていて、この露出が出来るものがありますが、そこまでして、と云う気は拭えません。
ディジタル一眼レフでも、Avの露出は出来ますが、多くの場合は解放測光になっており、ピントを合わせただけでどの様な仕上がりになるかは、判りづらい印象を持ちます。もちろん、実絞りボタンは付いていますので、画面の確認を取ることが比較的容易に出来ます。しかし、1つの確認作業が増えますので、うっかりと忘れてしまい、後から見ると、ちょっと目標外れ。等となってしまいます。もちろん、効果の程を覚えてしまえば、と云うことになりますが、光線状態や雰囲気、被写体の色や硬さなど、色々な取り合わせに対する絞り値は、実際のところ覚えきれません。出た所勝負的な感があります。
ここまで書いてきて、なぜ、絞りにこだわるかと云うと、作画の雰囲気が絞り値によって大きく変わるからなのです。レンズは特有の収差を持ち、それが味になりますが、収差の程度も絞り値によって大きく変わります。レンズの隅まで使って光を集めると、レンズ内のすべての個々のレンズが非球面であったり、低分散レンズであったりする訳がありませんので、取り切れなかった収差が現れてきます。ハロやにじみがその収差ですが、画面全体が柔らかく包まれる印象になります。少しずつ絞っていくと、収差が取れてきて、はっきりとした画像を結ぶようになりますが、反面画像自体が硬調となり、味気のないものになってしまいます。ディジタル一眼レフでは、更に絞りこんでしまうと、回折現象が起きて、逆に画面自体がふわふわになり、芯のないものになってしまいます。
要は、個人個人の好みの問題になるのですが、人によって好みの絞り値があるように思います。固い画面が嫌な人は解放付近になりますし、ふわふわの画面が嫌いな人は少し絞りこむでしょう。私自身も色々試してみて、好みの絞り値を持っています。昔ながらのレンズを使っていますので、解放絞り付近はよほど暗い場合の緊急手段となります。また、絞り込みすぎると、画面自体が暗くなってピントの最終確認が取りづらく、あまり使いません。
また、被写界深度も絞り値によって変わります。どこまでをピントが合った部分として撮りたいかと云うことですが、画面の硬さと被写界深度は、ばっちりと合ってくれたことがあまりありません。ある程度の妥協が必要ですし、後から調子を整えることも必要になってくると思います。被写界深度を優先して先ずは撮影し、後から調子を好みの印画紙や現像ソフトの設定で合わせ込みます。絞り輪の影響が出て、ボケが角張る場合は、点光源をなるべく避けた背景を選ぶように、被写体の周りをぐるぐると回って、一様な背景となるところを探します。
それでは、昨日撮った写真から

PENTAX K-5 EBC Fujinon-T 135mmF2.5
撮影データ:1/200sec F5.6 ISO100
月見草が、朝を迎えて赤色に染まっています。夜の間は真っ白な花ですが、流石に写真に撮れません。しべと花びらがある程度解像感良く撮影出来て、背景ボケもなだらか等と云うことは至難の技です。
ディジタル一眼レフでも、Avの露出は出来ますが、多くの場合は解放測光になっており、ピントを合わせただけでどの様な仕上がりになるかは、判りづらい印象を持ちます。もちろん、実絞りボタンは付いていますので、画面の確認を取ることが比較的容易に出来ます。しかし、1つの確認作業が増えますので、うっかりと忘れてしまい、後から見ると、ちょっと目標外れ。等となってしまいます。もちろん、効果の程を覚えてしまえば、と云うことになりますが、光線状態や雰囲気、被写体の色や硬さなど、色々な取り合わせに対する絞り値は、実際のところ覚えきれません。出た所勝負的な感があります。
ここまで書いてきて、なぜ、絞りにこだわるかと云うと、作画の雰囲気が絞り値によって大きく変わるからなのです。レンズは特有の収差を持ち、それが味になりますが、収差の程度も絞り値によって大きく変わります。レンズの隅まで使って光を集めると、レンズ内のすべての個々のレンズが非球面であったり、低分散レンズであったりする訳がありませんので、取り切れなかった収差が現れてきます。ハロやにじみがその収差ですが、画面全体が柔らかく包まれる印象になります。少しずつ絞っていくと、収差が取れてきて、はっきりとした画像を結ぶようになりますが、反面画像自体が硬調となり、味気のないものになってしまいます。ディジタル一眼レフでは、更に絞りこんでしまうと、回折現象が起きて、逆に画面自体がふわふわになり、芯のないものになってしまいます。
要は、個人個人の好みの問題になるのですが、人によって好みの絞り値があるように思います。固い画面が嫌な人は解放付近になりますし、ふわふわの画面が嫌いな人は少し絞りこむでしょう。私自身も色々試してみて、好みの絞り値を持っています。昔ながらのレンズを使っていますので、解放絞り付近はよほど暗い場合の緊急手段となります。また、絞り込みすぎると、画面自体が暗くなってピントの最終確認が取りづらく、あまり使いません。
また、被写界深度も絞り値によって変わります。どこまでをピントが合った部分として撮りたいかと云うことですが、画面の硬さと被写界深度は、ばっちりと合ってくれたことがあまりありません。ある程度の妥協が必要ですし、後から調子を整えることも必要になってくると思います。被写界深度を優先して先ずは撮影し、後から調子を好みの印画紙や現像ソフトの設定で合わせ込みます。絞り輪の影響が出て、ボケが角張る場合は、点光源をなるべく避けた背景を選ぶように、被写体の周りをぐるぐると回って、一様な背景となるところを探します。
それでは、昨日撮った写真から

PENTAX K-5 EBC Fujinon-T 135mmF2.5
撮影データ:1/200sec F5.6 ISO100
月見草が、朝を迎えて赤色に染まっています。夜の間は真っ白な花ですが、流石に写真に撮れません。しべと花びらがある程度解像感良く撮影出来て、背景ボケもなだらか等と云うことは至難の技です。