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あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

カメラ屋さんと二人三脚

2016-01-31 11:18:21 | 撮影の方法
結構色々なカメラやレンズを購入して、楽しんで撮影しているわけですが、撮影したフィルムはまずはカメラ屋さんにお願いして現像処理をしてもらいます。現像処理が終わった後は、フォトCDにしてもらったり、自分でスキャンして愉しんだりという事になります。その中で気に入った画像ファイルは、カメラ屋さんにデータを転送して大伸ばしをしてもらったりします。

現像処理が終わったフィルムを、真っ先に見て確認するのがカメラ屋さんな訳で、フィルムを貰う時に色々なコメントを聞くことができます。何しろ相当に古いカメラを現用している訳ですから、撮影の途中で動作がおかしくなってしまうことは時々有る訳で、コメントを聞きながら自分で修理できるか、修理をお願いするかの判断をしていたりします。

このため、カメラ屋さんの存在は結構大切な感じで、貴重なコメントが基で助かったカメラも多くあります。現有しているカメラは、それこそ長い期間使いたいわけですし、壊れてしまって修理不可能なときには、代替の中古カメラを探さなくてはなりません。このために普段カメラ屋さん巡りをしたり、色々な店に現像処理を依頼して、コメントを戴けるかを調べたりしています。

自分一人ではフィルム現像も黒白フィルム以外は出来ませんし、使用済みの黒白フィルム現像薬液の処理もカメラ屋さんに頼むことになります。カメラ屋さんと二人三脚の処理が必要になるわけで、日頃から色々なことを聞きながら、お勧めの中古品を聞いたり、購入したレンズやカメラの使用感を伝えたりして、情報交換をまめに行っています。

特に自分自身が今まで使っていなかった機材を使うときには、使い方や練習用の部材を分けてもらえますので、自分自身で色々試しながら練習し、腕を磨いていきます。この時も撮影したフィルムを現像した後で、ルーペで確認した結果とアドバイスがもらえますので、今度の撮影で注意すべき点が判って好都合です。

中古の中判カメラを買ったときには、スプールと裏紙を分けてもらって、1週間くらい練習して撮影に臨むことが出来ました。35mmフォーマットのフィルムは、金属のパトローネに入っていますから、フィルムの緩みを気にしなくて済みますが、ブローニー・フィルムは、裏紙を弛ませてしまうと隅から感光してしまいますので、装填時に注意が必要なわけです。

昔々のカメラを購入する時は、それこそ説明書などは付いていませんので、カメラ屋さんが頼りになります。カメラ屋さんでは、売る前に試写をして動作を確認していますから、色々なことを教えてくれます。そして撮影が終わったら購入したカメラ屋さんで現像をしてもらいます。撮影の仕方やカメラの癖を教えてもらえるわけで、これからの撮影にすごく役立ちます。

カメラ屋さんと二人三脚。自営のカメラ屋さんも、チェーン店のカメラ屋さんも、色々聞きながら撮影を行っています。

それでは、今月末に撮影した写真から掲載します。


Zenza Bronica EC Zenzanon 150mmF3.5
撮影データ:1/125sec F11 Fujicolor PRO400H
雪が積もっては溶けて、早春の雰囲気が漂います。あじさいの春芽もそろそろ出てきますので、暖かな季節が恋しくなります。
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表現に合わせて

2016-01-29 19:11:50 | 撮影の方法
フィルムカメラとディジタルカメラ、両刀使いで撮影を楽しんでいますが、ディジタルやフィルム一辺倒にならないところが、撮影の面白さと考えています。このレンズはディジタルで撮影したから、次の撮影行はフィルムで挑戦しようとか、フィルムカメラで堪能したから次はディジタルでと愉しんでいる訳です。

もちろん、フィルムやディジタルでしか撮影が行えない機材も多くありますので、その際にはカメラ一式で撮影に臨みます。しかし、フィルムもディジタルも特色を持った媒体ですから、目標とする表現に合わせて選び出していくことになります。しかし、最終的にはフィルムもスキャナで取り込んでディジタル化しますから、フィルムと印画紙のような完全アナログの状態にはなりません。

フィルムの特徴はなんと言っても諧調感の豊かさで、目で見ている状態とほぼ同じな諧調表現が行えます。簡単に白飛びや黒つぶれにならないわけで、被写体と背景の輝度差にもあまり気を張らなくてすみます。しかし、諧調感を最大限に引き出すためには入念な露出測定が必要で、しっかり露出を合わせ込まないと満足する結果が得られません。白色や黒色の中から諧調が湧き出してくる感覚は、フィルムならではという感じです。

また、フィルム・サイズの違いによる立体感表現も大きく関与しますので、中判フィルムを用いるようにすると、背景ボケの中から被写体が浮き出すように撮影ができることも、フィルムならではといった感があります。中判ディジタルカメラの素子サイズも、6×4.5判が主流で且つ高価ですから、手っ取り早く堪能する際にはフィルムカメラというシチュエーションになります。

対して、ある程度広い範囲にピントがあっていることが必要な状況もありますから、その際にはAPS-Cサイズのディジタル一眼レフ・カメラか、それよりも素子サイズが小さいペンタックスQやコンパクト・ディジタルカメラのほうが目的の撮影行えて便利です。適材適所なわけで、目標を決めてカメラやレンズを選択するようにすると、満足できる結果が得られます。

被写体にコントラストをつけて、くっきりと見せたい場合にはディジタルカメラが有利です。諧調感を狭くする代わりにコントラストや解像感を高める事が出来ますから、くっきりと写せる事もできます。現代の現像ソフトウエアでは、わざと諧調感を広げてレンジを伸張することで、フィルムライクな諧調感を得ることもできますから、見えていなかった諧調域を見せるようにもできます。

今回の撮影行は、ツァイスイエナのフレクトゴンを持ち出していますので、再度が高めのくっきりとした画づくりになります。わざとレンジを伸張することで少し柔らかめでトーンの深みを出そうという作戦です。現像ソフトウエアで色々とトーンをいじりながら、覚えているトーンの雰囲気に近づけていきます。

パソコンが変わって、メモリ量も処理速度もアップしましたから、1,600万画素の画像データもさくさく処理ができて、色々なテイストが試せます。1時間くらい粘ってそこそこ満足できる画像が得られることは良い時代になったものだと痛感させられます。

それでは、今月半ばに撮影した写真から掲載します。



PENTAX K-5 CZJ Flektogon 35mmF2.4
撮影データ:1/1600sec F5.6 ISO100
久しぶりの晴れ間が除きましたので、玄関先のろうばいが光に透ける感じが美しく、一枚撮影しました。もう満開の季節を過ぎてしまいましたので、残っているきれいな花を探して撮影します。
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昔レンズでも充分に

2015-12-26 11:33:17 | 撮影の方法
今から半世紀以上も前に販売されていたレンズは、写りも昔の感じな気はしますが、どっこいかなり健闘してくれて、現代レンズと比べてみても遜色がない写りに驚かされます。オートタクマーやスーパータクマー、そして富岡光学やマミヤセコールなど、思ったよりも良く写る感じです。

ディジタルカメラに付けたとしても、思った以上にあらが出てこないでしっかりと写りますから、面白い訳です。今から半世紀くらい前のレンズは、レンズは全群繰り出しで非球面レンズや分散レンズは使われていません。色収差の事も心配になりますが、輝度差がある所での色ずれが気になる事もありますが、それほど気になる訳でもありません。今回購入したコニカオートS2も、カメラ本体より付いているレンズが欲しくて購入してしまいました。先ずは試写を行ってレンズの持つ個性を探っていきます。

歪曲収差はかなり取り除かれていますから、真っ直ぐなものはほぼ真っ直ぐに写せます。背景ボケが変形することは少ない感じですが、コントラストが高くてくっきりと写るレンズですから、絞り込むにつれて背景ボケが硬くなります。F2~F4位までの間で好みのボケ量になる様に調整すると良い感じです。しかし、レンジ・ファインダー機ですから、ファインダー像から背景の硬さを見る事が出来ませんので、絞りを変えながら数枚撮影しておいて、好みの雰囲気を掴む必要があります。

総じて凄く良く写るレンズを持ったカメラと言う事が出来ます。コンパクトカメラと侮る事無しに、いたって普通に高画質が得られる凄腕のカメラですから、フィルムを大切にしてピントをしっかりと合わせ、ぶれの無い様にしっかりとカメラをホールドして撮影します。凄く良く写る分、撮影者の癖や手抜きがすぐに判ってしまうカメラですから、昔ながらの撮影方法を踏襲してしっかりと撮影します。

このカメラ、みんなが並んで記念撮影の時に、良く使われたのではないかと考えています。一眼レフ・カメラの様にカメラ自身が出しゃばらない訳ですから、被写体となった方々の表情から硬さが取れて、自然な雰囲気で撮影出来たであろうと思います。加えてヘキサノン・レンズの威力は絶大で、フィルムを使っていても粒状性が余り気にならない写りをしますので、効果は絶大です。

シャッター優先式カメラですので、絞り開放で撮影しなければならない雰囲気もあったであろうと思います。そのため、絞り開放から解像度はかなり高く、現代レンズにも負けない位の解像度を持っていると感じています。弱いのは逆光環境で、あまり無理をするとフレアまみれになりますから、しっかりとした深めのフードを装着して、順光重視で撮影するようにすると好結果が得られます。背景ボケの関係から、あまり絞りこまないで、かつ少しだけ絞って解像度を稼ぎながら撮影するという、難しい撮影方法になりますが、これもレンズに教えられていると云う感覚で慣れて行こうと思います。

良い買い物でした。古いレンズも使い方次第で納得の写真が撮影出来ると云う事を教えられた気がします。
それでは今月半ばに撮影した写真から掲載します。


Konica Auto S2 Hexanon 45mmF1.8
撮影データ:1/250sec F5.6 Neopan Acros100
撮影行の通り道にある、神社の鳥居を撮影しました。解像度を確認出来る良い被写体になっています。ヘキサノンの解像度が良く出て、黒白フィルムにも良く合ったトーンを出してくれると感心しています。
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木の実・草の実と被写界深度

2015-11-14 16:35:15 | 撮影の方法
夏の頃にはいっぱい咲いていた花も、今ではすっかり散ってしまってそこ此処に実を付けています。撮影行で道を歩くと色々見かけますので、これが愉しみになります。食べられる木の実も多くありますが、草葉の陰にひっそりと実を付けている草の実も晩秋の寂しさを表現するためには必要なアイテムになります。

色々と撮影していますが、木の実や草の実はある程度の厚みを持っていますので、大口径レンズやマクロレンズでは被写界深度が浅い事もあって、撮影に苦労する感じです。一部分にピントが合っていても、表現したい部分は実の部分全体でもありますから、背景がきれいにぼけて実の部分がしっかりと表現できるようにするためには、色々な方法が必要になります。

先ずは余り近接しない事で、マクロレンズを使っている時は、ぐっと近寄りたい気持ちを抑えて、ある程度広々と写し込むようにします。こうする事によって、浅い絞りでもある程度被写界深度を深くして撮影が出来ます。ファインダー像ではピントが合っているように見えるのですが、実際は深度が届かない場合が多く、しっかりと離れる事が必要になります。

次に日の丸構図で、真ん中に被写体を置いてしっかりとピントを合わせます。フィルムカメラやディジタルカメラでも、ピントのコサイン誤差がありますので、敢えて周囲の位置に被写体を置くのではなく、ピントの一番合わせやすい中心部を被写体に提供します。昔レンズを使っていると、画像中心部の解像感は凄く高いけれど、周辺部の画質は相当に落ち込むのが普通で、敢えて周辺部で勝負しない事が好結果につながります。

最後に、被写体と被写体が向いている方向に隙間を開ける様に構図を決めます。余り近接を行わない写し方をしていますので、広々と空いた部分を被写体が向かう方向にすると、広がりや躍動感が表現できて好都合です。このため、被写体の周りをぐるぐると回って最適な背景を探す訳です。この時点で、かなり隙間の開いた画像が出来ますが、トリミング時にピント位置の中心部をずらして、黄金比率の位置に移動しますから、その事を考えて構図を最終的に決めて撮影します。

後からのトリミングが前提で撮影しますから、トリミングの枠をファインダー画像を見ながら想像して構図を決めている訳です。最初は相当時間がかかりますが、慣れてくるとそう時間がかからなくなります。フィルム撮影の場合は、余り隙間を広くしてしまうとトリミング後の粒子荒れが目立つようになりますから、短辺方向の長さを最低ラインにして構図を決めていきます。最近ではフィルムの粒度が細かくなっていますので、短辺方向の2/3までは小さくトリミングが行えるようになりました。

自然界の被写体を撮影するのは、相反した事象を解決する事が必要でなかなか苦労しますが、余り肩肘張らずにゆったりと撮影する事が必要と感じています。
それでは先月末に撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 Auto Takumar 85mmF1.8
撮影データ:1/640sec F2.8 ISO100
柿の実も柿の葉も、相当厚みを持っていて撮影に一苦労する題材です。背景のふんわりボケを出すために絞り込みたくはないので、相当時間をかけて撮影しました。まだら紅葉の柿の葉も秋の雰囲気を良く表現してくれます。
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雰囲気を描写する

2015-09-19 12:15:23 | 撮影の方法
解像力や抜けの良さなど、現代のレンズとディジタルカメラを使うと、なんともきれいに撮影出来ます。ペンタックスQとスタンダードシリーズのレンズを使っていると、はっきりと解像度も高くなりますから、後から大伸ばしにして鑑賞しても何らストレスなく鑑賞する事が出来ます。

しかし、何となく物足りない気がするのも事実で、無味乾燥と言えば言いすぎかもしれませんが、もう一味何かがあれば主張も入れ易いのにと思ってしまいます。昔レンズの癖は、それこそ色々な形で現れて来ますが、上手く主張としてマッチングが取れた時には凄く印象的で雰囲気満点の描写となります。

やはり、雰囲気を描写するにはディジタルでは昔レンズの癖を利用するか、発色のよさや得意とする色合いを良く把握して撮影を行う方が、良い様な感じです。現代のレンズを使用する時には、殊更印象的な癖を持っていませんので、後から現像ソフトウエアで色味やコントラストを調節すると、見違えるように良くなる感じです。

雰囲気は、微妙なグラデーションの中で表現されてくるものとすれば、現代レンズであってもフィルムを使って撮影すると良い結果が得られそうな感じがしています。現代のレンズが使えるフィルムカメラも多くありますので、どうしても主張に合わない場合には、フィルムをチョイスして撮影に臨むと好結果が得られそうです。

実際、普及価格帯のズーム・レンズでは、F値の暗さからくる背景の硬さと解像感の不足があり、思い切ってフィルムカメラに装着して、発色やコントラストを勘案してフィルムをチョイスする事で、粒子感は出て来ますが適度な柔らかさと中庸なコントラストが生み出す立体感を愉しむ事が出来ます。ハイライトやシャドウで訴える画像を得る時には、フィルムが一番好都合と感じています。

ハイライトで白の中に濃淡が表現出来たり、黒の中にグラデーションが出て来たりすると、同系色の中の被写体が浮かび上がって表現されて来ます。ディジタルでは苦手とする所がフィルムではいとも簡単に出てくる訳なのですが、人間の目はそれよりもはるかに広いグラデーションの幅を認識していますから、この部分のトーンが出てくれば等と思って撮影をしています。

そんな気持ちの中で活躍してくれるのがペンタックス・スポットメーターで、狭い視野角の露出を計測してくれますから、色々な部分の露出を測って、浮き上がらせる被写体と沈ませる部分を決めて、最終的にこの位と露出を決めます。ディジタルでもフィルムでも操作は同じでマニュアル動作になりますが、仕上がりに満足できるコマが増えます。

今回はフィルムを使って撮影を行います。露出をくまなく測った上で、被写体の露出値と、残しておきたい背景のトーン部分の露出を測って、雰囲気が出る様に明暗の度合いを勘案して露出を決定します。ラチチュードはフィルムの方が広いですから、あまり厳密に考えなくても良く、操作が楽になります。

露出計を使ってディジタルもフィルムも同様に、マニュアル操作で撮影する。難しい様ですが、その分満足できます。
それでは、先月半ばに撮影した写真から掲載します。


Yashica-D Yashikor 80mmF3.5
撮影データ:1/60sec F5.6 Fujicolor PRO400H
蔵の中につるしてある玉ねぎは、恰好の被写体ですが余りにも明暗差が大きくなるために、撮影が難しい被写体です。露出計を併用する事で何とか撮影出来た感じです。
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