傘寿の真保守宣言

素人の政治、スポーツ、社会評論です。
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菅内閣は多難な船出。当面はお手並み拝見。

2010-06-10 11:47:29 | 日記
           菅内閣多難な船出。当面はお手並み拝見。
 菅内閣は支持率のV字回復を果たした。国民は「普天間の迷走で示された指導力のない首相の退陣と菅首相がツートップのカネの疑惑に絡んで特に脱小沢を決心した」と好感を抱いたからだろう。新幹部は口をそろえて「脱小沢、小沢降ろしなどありえない」と言い張るしマスコミは「小沢降ろし」でなく「小沢隠し」と揶揄するが、筆者には「隠し」でなく堂々たる「降ろし」に見える。首相がいみじくも「小沢さんは暫く静かにするのが本人にも民主党にもそして国のためにもなる」とまで明言したことは誰が考えても「小沢降ろし」だ。そこまでいえたことは首相の自信とも言える。
 しかし冷静に考えれば前回の総選挙が自民党のオウンゴールによる民主党圧勝だったと同様、今回の支持率回復も鳩山政権の急激な支持率凋落の反動に過ぎず実力はまだ全く未知数なのだ。
 普天間問題は日米合意に従うというが国防問題は民意よりも国の意志がポイントで、国の安全保障という崇高な目的を沖縄県民への援助と負担軽減を絡めどう説得するのか。沖縄では知事以下強硬な反対活動は変わらないし、早くも北沢防衛相は日米合意に盛られている八月までの滑走路の工法の決定は困難といっている。これが重要な一つの評価項目になるだろう。
 カネの問題をこれで幕切れにする考えなのか。早くも首相と幹事長は小沢氏は幹事長を退くことでけじめをつけたと議会での説明を回避する発言をしているがその考えで国民が納得すると思っているのか。
 郵政法案は有識者の指摘ばかりでなく多くの一般市民さえ明らかに国営への逆行ではないかと疑っているのにどう応えるのか。
 子供手当てや高速道路料金、福祉の経費、消費税アップを絡める財政再建のロードマップはどうなるのかなどなど難題山積みだ。 
 これらの諸問題への対応策が公表されてから始めて内閣の支持を再検討するのが道筋で今の支持率は新内閣への期待を込めた単なご祝儀に過ぎないと思う。
 更に小沢氏は菅内閣を選挙管理内閣に位置づけ、九月の代表選挙には対抗馬を立てると言うが、菅首相の小沢降ろしへ反発したい気持ちは分かるにしても党内実力者としてこの時点の発言としてはいただけない。菅内閣は党内にも「不発弾」を抱えることを示したからだ。
 民主党の若手には今回入閣を果たした人を含め人材は多い。各野党とも新内閣について批判をするのは当然だが概して前政権と違う何か斬新さを感じる。当面は若干の期待を込めてお手並みを拝見という立場をとりたい。