傘寿の真保守宣言

素人の政治、スポーツ、社会評論です。
写真、ゴルフを楽しみながら地域社会に溶け込む一応元気な傘寿越えの爺さんです。

プロ野球CSに思う

2014-10-21 09:47:28 | 日記
                             プロ野球CSに思う
 今年のプロ野球で、セリーグでは阪神が最終戦でようやく2位となり、パリーグではソフトバンクが最終戦で際どくリーグ制覇者となった。CSについていえばセリーグでは、巨人は終盤にはもたついたがあれだけ余裕でペナントレースを制したのに、短期戦の恐ろしさか1勝も出来ずに予想外の完敗。パリーグではソフトバンクが最終の第6戦でやっと決着をつけた。日本シリーズは下克上の阪神と、前述したようにレギュラー、クライマックス両シーズンとも苦難を乗り切ったソフトバンクの闘いとなった。
 リーグ制覇チームはいろいろ調整はしているのだろうが、待つために長く待機することとなる一方、チャンレンジチームはCSを勝ち抜いてきた勢いをそのままファイナルステージに繫げて望む。両チームを取り巻く環境の差が勝敗に影響すると思う。
 CS制度はペナントレース終盤の消化試合を激減させ、プロ野球ファンはシーズン末まで楽しめるし協会はレギュラーシーズン終盤とCSでの大幅な観客増を喜ぶこととなるが、一方でレギュラーシーズン終盤には各球団とも3位を狙ってCSの権利をとる戦術を取るしリーグ制覇の価値を低くしたことは否めない。そして「日本シリーズ勝利が日本一」というイメージを失わせたことも確かだ。
 CS制度が今後ズット続くとすれば日本シリーズを日本一決定でなくその年のプロ野球を締めくくるお祭りと捉えるしかなかろう。マスコミや球界も日本シリーズ勝者を勝者として称えるにしても日本一の称号は避けて欲しい。


大相撲秋場所の感想

2014-10-04 20:36:10 | 日記
                                 大相撲秋場所の感想
1)総括
 大相撲秋場所は久し振りに平日も満員御礼が多く14日に増えたというから協会としては大喜びだっただろう。それは多くの若手力士の活躍を期待したからだと思うが結果は逸ノ城以外の若手は不調に終わり白鵬と逸ノ城で何とか持ちこたえたといえよう。
2)白鵬に天晴れ!!
 白鵬は13日の豪栄道に不覚の1敗を喫したがその他は最近の場所の中で最高に安定した相撲の連続で何故全勝できなかったか不思議でならない。豪栄道にはあまりにも一方的な負けだったが、この2場所連敗していることが流石の白鵬にもストレスとして響いたのだろうか。
 しかしともかく14勝1敗の堂々とした成績で千代の富士の31回優勝に並び大鵬の32回優勝に王手をかけた。他の力士がだらしないのか彼が優秀すぎるのかどちらともいえないがとにかく1強多弱の相撲界と言う感じがする。その中で彗星のように現れた逸ノ城に期待したい気持が出る。彼については後述したい。
さて、大鵬・千代の富士・白鵬の3力士について、初優勝から31回優勝までの年月は大鵬9年3場所(30歳)、千代の富士9年(35歳)、白鵬8年3場所(29歳)で白鵬が少し差をつけているが、人間の平均寿命や健康寿命が伸びている現実を考えれば白鵬の優勝回数は若さの上に怪我をしないという長所もあるから恐らく大鵬の32回をかなりオーバーし40回を越えるのではなかろうか。
3)鶴竜は不満。大関陣には「何やってる」と大喝を!!
 鶴竜は中盤まで頑張ったが終盤で取りこぼしが痛かった。11勝は横綱としては失格。最低12勝が責任勝数と見る。
特に逸ノ城との負けは不覚そのもの。この相撲については跳んだ若者にも一部に批判はあるが、私は稀勢の里の惨敗を知りながら全く同じ負け方をした鶴竜の不用意さを厳しく非難したい。横綱として相手の動きを見て受けて立つ自信を示して欲しかった。横綱として言い訳なしだ。
3人の大関は特に大きな怪我や病気の情報はないのだから言い訳は出来まい。序盤から中盤までに負が込んで又カド番かと予想された琴奨菊と大関一番手に期待された稀勢の里の両力士がやっと9勝どまりだし、新大関の豪栄道は緊張があるというハンディを考えても千秋楽にやっと勝ち越しを決めるのでは大不満としか言えない。
 琴奨菊には将来を含め余り大きな期待をしていないが、最速の日本人横綱として期待してきた稀勢の里に対してもここ迄毎回期待を裏切られては信頼を失くしたのは事実だ。何度も白鵬を負かす力はあることを考えると、勝負に生きる力士として基本的な性格の弱さがありそれが致命的なのではなかろうか。人の性格を変えることは出来ないとすると、よほどメンタルな修練を成し遂げないこれ以上は望めない。親方とのタッグマッチで挑戦してほしい。
 豪栄道は来場所を見たい。稀勢の里よりはフテブテしさがありそうだ。白鵬に連勝する力はあるのに下位にポカがある。ポカ絶滅は無理としても半減を目標に頑張ってほしい。
3大関に大喝!!
4)裏切った若手4力士たち
 期待していた千代大龍、遠藤、照の富士、常幸龍の4力士は全員沈没した。再出発を期待する。
 特に遠藤はどうなったのだろう。あの若さだからだんだん弱くなることはないだろう。人気力士だけに他から意識的にライバルとされるし集中的に相撲を研究されて負ける相撲が多くなったということだろう。ジックリ4つに組むと力を出せるのだが、よく言われる「立会いの弱さ」をつかれたし、それを意識して前に出たらサッと退かれて足が付いていけずに前に落ちるという負けが目立った。充分分っている筈だから稽古を積んで体で対策を覚えるしかない。相撲界も各力士の研究の成果が結果に結びつく。遠藤にはまだ個々の相手ごとの研究が欠けているのではないか。親方の指導にも問題がありそうだ。
 千代大龍も前に落ちる負が目立った。今場所は怪我もあり途中休場で大敗。病気持ちだから残念ながら多くは望めなくなったと見ている。
 常幸龍、照の富士は上位の壁にぶつかったという形だった。
 妙義龍も折角再度3役入りしたが病気で全敗。来場所以降再出発となった。
5)怪物 逸ノ城 は何処まで伸びるか
 何と言っても逸ノ城の活躍が目立った。中盤に3役経験者を堂々と撃破し、次に大関稀勢の里とあてられた。が、期待に反して横に跳んで勝った。次の日の豪栄道とは堂々の相撲で土俵際で投げ飛ばす。次の鶴竜にはまたしても横に跳ぶ奇襲で勝利。白鵬とは4つ相撲で完敗。2大関2横綱と初めて対戦して3勝1敗は内容はともかく新入幕力士としては立派だ。中味をもう少し考察してみよう。
 稀勢の里戦では2回突っかけたが立会い成立せず。3回目には横に跳んだが、稀勢の里は頭から突っ込んでバッタリ。彼は2回突っかけられたから3回目もそうなると素直に予想したのだろう。逸ノ城は前日から横に飛ぶことを考え失敗したら素早く得意の左上手をとって勝負に行くと作戦を立てたという。2回の突っかけはある種の騙しの作戦。あの若さでそのずるさは末恐ろしいし卑怯と言う批判もある。「あんな跳びを仕掛ける新鋭は関脇どまり」と怒る親方もいる。しかしその批判を予想しながらも決断する度胸と自信も21歳の若武者としてすごい。普通跳んで勝った力士にはブーイングが起きるが彼の場合意外にそれが少ない。何故だろう。
 鶴竜に対しても1回目は突っかけ2回目には跳んだのはまさかと思っていただけに驚いた。常識では一昨日前にやった戦法は通用しないと思うからだ。しかし逸ノ城にしてみれば稽古場では全く歯が立たなかったから勝つにはこれしかないという決心で跳んだという。 
千秋楽には曲者の安美錦の立会いのアヤを避けて難なくし止めたのは相当なもの。
 3役経験者との対戦についても有利な状況なら体力にものを言わせて適切に攻めるし、不利な体制の場合は慌てずにじわじわと態勢を挽回しある時点で勝負をかけるというベテランのような相撲の取り方に徹している。大型で重いし力もある。そして意外にスピードもあるというからとにかく強い。
来場所は恐らく関脇に上るが上位に対しても実力を発揮して10勝はするだろう。今の勢いでは他の力士より早く最高位に到達するかもしれない。
少しデータを調べてみる。新入幕で大関と対戦させられたのは昭和以降17人目だった。その中で新入幕が勝ったのは2000年夏に栃の花が貴ノ浪(現在の音羽山)に勝って以来14年ぶりだった。しかも逸ノ城は2人の大関に勝ったのだからすごい。更に新入幕で横綱と対戦させられたのは横綱が最高位と明文化された1902年2月以降9人で11回目だった。その中で新入幕が勝ったのは1973年に大錦が琴桜に勝って以来41年ぶりだった。いずれにしても逸ノ城の快挙は天晴れだ。彼は今場所殊勲賞と敢闘賞をダブル受賞した。初土俵5場所目だったがこれも雅山とタイ記録。ちなみに遠藤は6場所目だった。
 しかし冷静に今後の昇進を考えるとまだまだ何とも言えない。というのは、これまでに新入幕で横綱・大関ら3役を負かした力士・歴史的なスピードで3役に上った力士が全て大関・横綱になるとは限らないからだ。現に前述した横綱と対戦した9人中現役は豪栄道と逸ノ城で後の7名の最高位は横綱1名、3役5名、前頭1名だった。3役までに上るのだから一応将来有望という証しにはなるだろうが。
6)他の幕内力士について一口コメント
 嘉風・豪風は実力どおり。
 最近活躍の目立っていた高安・松鳳山もパットしなかった。
 隠岐の海は幕尻ならこの成績が残せるが、来場所上位に戻ってどうなるかは何とも言えない。
 碧山・勢の健闘もホンモノかどうか? 勢は確かに力がついたように感じるが?碧山の横綱大関戦は2勝3敗でまずまずだが勢は大関と1戦しだけだが 1勝。
 安美錦は星を残したが大関と1回のみ戦って1敗。
 要するに彼らは番付の関係で上位との相撲が少ないので星を残せたわけで上に上がってどうなるかは不明だ。
 豊ノ島は休場を含め前半は黒続きだったが(大関以上と4戦4敗)、後半に6勝1敗は立派。しかし将来大きくは伸びないだろう。
 栃煌山はこの地位なら11勝は当然。今後も大関には特別な変革がない限り届かないと思う。
 旭天鵬は前半は好調だったが結局8勝どまり。40歳の勝越しは素晴らしいがこれが実力の限界か。
 時天空は久し振りに十両に陥落する。体調が原因か。年齢での力の衰えが原因か。?
 豊真将は全休でまた十両に戻ることとなろう。気の毒としかいえない。怪我しやすいということは体の硬さと運動神経の関係か?  白鵬の「怪我な  し」が物語る。
7)十両の二人
 十両の相撲では栃ノ心が全勝で先場所に続いて連続優勝。まだ若いし幕内上位の経験がある力士だからこの地位では当然かもしれない。それにしても徳勝龍との相撲で大怪我をして幕下まで陥落してのカムバックだから本人の精神力は素晴らしい。親方のサポートも立派。来場所は再入幕確実。おめでとう。今場所徳勝龍との相撲を前に怪我をした時のことを思い出したと言ったがその気持ちは分かる。
 若の里は負け越したが来場所以降もまだ頑張るのだろうか。体力の限界で頑張っている姿に頭が下がる。若者に対する鏡と思う。
8)おわりに
 逸ノ城の力がホンモノがどうか。上位との総当りに興味がある。遠藤のように周りから集中的に研究されると思う。そして遠藤の復活はあるか?白鵬の32回優勝は?稀勢の里、豪栄道に日本人横綱が期待できるかetc.
こう考えると興味がわく。大相撲ファンは更に増加するだろう。