傘寿の真保守宣言

素人の政治、スポーツ、社会評論です。
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令和3年大相撲5月場所感想

2021-06-03 09:17:47 | スポーツ
                               令和3年大相撲5月場所感想
1) はじめに
   筆者の予想通り、照ノ富士の強さが目立った場所だった。連続優勝は立派だ。怪我が悪化しなければ、白鵬が出る来場所も優勝に絡んで横綱昇進となるとみる。
   それと若手の活躍で毎日上位同士の相撲に興味が出たのはいいことと思う。
2) 照ノ富士天晴れ!!
    序盤から圧倒的な強さで10日目まで文句なしの勝ちっぷり。全勝優勝かと期待したが、11日目の妙義龍戦で相撲の流れか髷をつかみ反則負け。14日目に、相撲巧者遠藤   
   を裏返しの死に体に倒し勝ったと思ったが、先に手をついて不運な負け。千秋楽には、さすがに緊張したのか本番で貴景勝に完敗で並ばれてしまった。しかし開き直って 
   決定戦で貴景勝に勝っての優勝だった。ともに12勝だったが、照ノ富士の12日の方が明らかに強さを誇示していた。順当な優勝とみたい。
   復活大関で優勝は歴史上初らしい。よくここまで頑張ったものだ。本人の意思と努力の賜物であることは勿論だが、親方、部屋の仲間、奥さんなど周りの協力支援あって 
   のことだろう。優勝後の会見で不運な2敗については、「そういう流れとした自分の相撲が悪かった」と自省し、 「年齢を考え早期横綱昇進を期したい」と決意を示した 
   のは自信があるからと見た。とにかく天晴れ。
3) 貴景勝もよくやった
    照ノ富士の陰に隠れたが、千秋楽に照ノ富士を倒して12勝で優勝決定戦まで持ちこんだのは立派だ。準優勝だから来場所優勝なら横綱昇進もありうるのだ。この点あま 
   り話題にならないのは照ノ富士の強さばかりが目に付くからだろうか。この件はまた末尾に取り扱う。
4) 朝乃山・正代は落第
    朝乃山はいつも前評判はいいが、結果が出ない。進歩してないのだ。8日目まで4敗し優勝の目をなくしたし、コロナ対策違反で途中から休場となった。まず大関自身の 
   自覚欠如だが、接待した新聞社の責任もあろう。来場所も出られないだろうから関脇に落ちる。心身ともに出直し。
    正代はいったい何だろう。カド番をやっと9勝で脱出したが、負けると予想された照ノ富士戦が優勝に絡む遠藤に取り換えられるという屈辱的な調整もあったのだ。
   大関になって安心してしまったのだろうか。彼も出直しだ。
5) 明暗を分けた関脇・小結
   高安 10勝大分復活したがいまいち。来場所さらに改善されているかどうかがポイント。
   御嶽海 10勝。 この程度では大関はまだ。
   大栄翔 6勝。 怪我でもあるのか。当たりはいいが脆かった。
   隆の勝 5勝。高安以外の上位に負けでは関脇はつとまらない。体調に何か?
6) 前頭について
 ・若隆景  9勝。2大関2関脇1小結に勝っての9勝。小柄だが体幹がしっかりして安定感がある。先場所は3役入りの星を残したが席がなく前頭にとどまったが、今回は空いた 
      ので来場所小結だろう。今場所を盛り上げた功労者の一人。
 ・遠藤   11勝。8枚目は彼には「家賃」は低いが、終盤優勝に絡んで両大関に合わさ  れたが両大関を破る番狂わせで千秋楽に3人目の大関に合わされ4敗となった。
      彼も本場所の功労者。この力を来場所以降上位で出せれば3役に定着できるはずだが怪我が多いのか安定しない。勿体ない。来場所小結か。 
 ・明生 8勝。若隆景と並ぶ若手のホープ。今場所は若隆景に勝ったが総合的には1歩 譲った感じ。来場所両雄揃って小結かと思ったが、8枚で2大関を破って優勝戦線を攪乱 
      した遠藤が上がるだろう。
 ・北海富士 6勝。 4大関と若隆景・明生に負けて6敗。あと3敗は下位。彼の地位なら上位を何人か倒さないとダメ。勿体ない場所だった。
 ・翔猿 5勝。上位の壁に跳ね返された。いい経験。また戻るだろう。
 ・豊昇龍 7勝。 朝乃山・正代を足技で破ったのはよし。逆に前日足技で負けた朝乃山を見ながら足技で負けた正代には喝。上位で揉まれれば3役を伺う力士になろう。
 ・阿武咲 7勝。前半6勝2敗だったが後半上位に連敗。得意の突き押しも今場所は上  位に通じなかった。一工夫が必要。
 ・妙義龍 6勝 実力?
 ・英乃海 5勝。まだ「家賃」が高い?
 ・逸ノ城9勝。11日目まで8勝し3役と組まされたら1勝3敗。まだ上位に上がると厳しいか。
 ・栃ノ心5勝。暫くは復活無理?
 ・玉鷲 7勝。 10枚目で7勝。さすがに歳の影響か。
 ・隠岐の海9勝。  老雄の健闘。
 ・千代大龍10勝。 老雄の健闘。
 ・魁聖  9勝。 老雄の健闘。
 ・竜伝  全休。 コロナ対策違反で3場所出られない。幕下に戻るだろう。阿炎のよ うになるか。彼女とのデートだったらしいが、結婚を前提とするなら事前に
      何か親方と相談できなかったのだろうか。
 ・明瀬山 1勝。怪我。来場所十両ででなおし。
 ・天空海 5勝。 来場所陥落。
 ・石浦7勝。  来場所はしんがりに残りそう。業師頑張れ。
   来場所十両陥落は 竜伝、明瀬山、翠富士、天空海の4力士だろう。
7) 十両以下について
・炎鵬 5勝。 怪我だから仕方がない。治れば来々場所には幕内に戻れるだろう。
 ・宇良 12勝。 優勝。おめでとう。怪我で序2段まで落ちて復活。照ノ富士と同様だ。
   来場所以降また幕内で奇抜な技でファンを楽しませるだろう。ただ前より体重が増えているらしいのでどうなるか。
   彼は2017年9月に前頭で怪我で休場が続き
     2018年9月から3段目で出て、11月に全勝優勝
     2019年1月にまた怪我。同年11月から序2段で出場。
     2020年1月に序2段で全勝優勝
     2020年3月に3段目で全勝優勝
     2020年7月幕下に上がる。
     2020年11月に十両に戻る。
     2020年5月に優勝。
    怪我に悩まされたが、治れば幕下以下では相手を寄せ付けない。当然だろう。
・阿炎 幕下で7戦全勝で優勝。コロナ対策違反で3場所休場させられ幕下で優勝連続2回。さすがに「家賃」は低い。来場所からどう力を出すか楽しみ。
8) 来場所の横綱昇進
   照ノ富士は 1年で3回優勝し、1回は準優勝、直近では2場所連続優勝。来場所優勝なら文句なし。準優勝でも安定感から昇進の可能性はある。伊勢ケ浜審判部長のコメン  
      トもこのような発言だった。
   貴景勝もあまり話題にならないが来場所優勝なら今場所準優勝なので一応昇進の条件は満たす。ただ彼の場合、まだ安定感が不満足だから全勝ならいいが14勝以下の優勝 
      ならもう一場所待つこととなると思う。
9) 庇い手 と 死に体
   14日目の照ノ富士と遠藤戦。照ノ富士が土俵際で遠藤を裏返しに宙に浮かせ死に体としたので勝ったと思ったが両者が倒れる時に照ノ富士の手が先についており行司差し 
  違えで遠藤が勝ちとなった。
    先代貴乃花は息子たちに絶対手をつかないで顔が土俵に付くことを考えろと指導したらしいのでその形なら文句なく照ノ富士の勝ちだが、そうはならなかった。
   吊り出しの場合は、相手の両足が土俵についてない場合吊った力士が片足を土俵外に出したらそれで勝ちという。重ね餅になって倒れた場合、怪我をするから上の力士が 
   手を先につく場合は庇い手として勝ちとする場合もあるし、取り直しもある。
    今回は重ね餅でなく両者の体は離れていたので庇い手とは言えないかもしれないが、遠藤は完全に裏返しで宙に浮いていたのだから何か腑に落ちない判定だった。検査 
   役のトップが照ノ富士の親方の伊勢ケ浜だったから、照ノ富士に厳しい判定が出されたと思うが、普通はこの場合取り直しだろう。その時の検査役によるが庇い手と死に 
   体の扱い方について協会で明確にしておくべきと思う。
10)終わりに
   横綱不在の場所が続くが、照ノ富士を中心に終盤優勝争いが激しくなって面白かったし、若隆景や、明生、今場所は結果を出せなかったが、大栄翔などの頑張り、高安、  
   御嶽海の健闘などで相変わらずファンを喜ばせることができた。
    来場所は進退をかける白鵬が出る。大関陣や若手との取り組みが楽しみだ。


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