傘寿の真保守宣言

素人の政治、スポーツ、社会評論です。
写真、ゴルフを楽しみながら地域社会に溶け込む一応元気な傘寿越えの爺さんです。

尖閣諸島衝突事件の「根の深さ」を認識しよう

2010-11-28 11:47:48 | 日記
 11月21日に載せた文章について趣旨は変わりませんが一部修正しました。前の文章を削除します。

         尖閣衝突事件の「根の深さ」を認識しよう
 21世紀の究極の武器は核だが、核廃絶でノーベル賞に輝いたオバマ大統領も自身の世代の廃絶は無理で当面は核による抑止は必要と訴えるし、6カ国協議の停滞で北朝鮮が事実上核保有国になった情報もある。日本と同じ敗戦国ドイツは比較的安全な欧州にあっても米国の核を自ら管理することで国防に備えているのが実態だ。一方核保有国に囲まれたわが国は日米同盟で米国の核の傘に頼りながら非核3原則で核持込禁止という矛盾した政策をとっているし世論もこれを否定しない。この矛盾の中で歴代内閣が何とか日米同盟を機軸に国防システム構築に苦心してきたが、鳩山前首相が普天間問題の迷走で肝心の日米同盟に甚大な亀裂を生じさせてしまった。その亀裂を待ってたのか早速中国が尖閣で動いたのが尖閣事件の背景とみる。そしてロシアも中国と結び後追いで北方領土で動いたのだ。鳩山前首相による国威と国益の失墜の大きさは計り知れない。しかしご本人は全くその気配もなく能天気だし民主党にもその責任追及の声はない。
 中国は13億の国民生活を念頭に海洋資源確保に躍起だ。GDPが日本を越すといっても一人当りで日本の1割で日本人の半額迄に上げるためには今の5倍の経済規模にしなければならない。‘10年までに南沙、西沙諸島から沖縄を結ぶライン、’20年までにサイパンまで、‘40年には太平洋を米国と2国で管理する構想の実現のために海軍を急増強するのは資源戦争から覇権意識の決意の表れだが、常に妥協なしの強引な外交を進めるから度々国際舞台でトラブる。既に南支那海の南沙西沙諸島実効支配については核心的利益論を唱えてフィリッピン、ベトナムなどを押さえて成功しているが、漁船、民兵乗り込み漁船、武装監視船、最後に軍艦での恫喝が彼らのステップだった。尚、核心的利益とは「如何に国際社会から非難されてもその貫徹に武力行使を躊躇せずという意志表示」だから身勝手な主張だが国際社会は大人しい。見守るだけだ。
 中国は1970年代に尖閣周辺の油田情報が出始めた頃急に領有権を主張し始め度々わが国の領海侵犯を繰り返してきた。米国アーミテージ氏は「中国が日米同盟の亀裂を認識して「これはチャンス」と東支那海支配の手始めに南支那海での手法を尖閣で試行し日本の出方を探った」という。確かに他国の船に衝突させる異常状態なのに甲板上の船員は落ち着いていたし、更に船上でビデオ撮影をしていた漁民もいたという情報もある。また、これまで拘束された漁民は全て暴れたが今回の船長は極めて従順な応対に終始したという。普通の漁民の行動だろうか。何らかの指示を受けた集団とも思える。南支那海手法の第2ステップという推論の根拠にもなる。
 中国は日本側が船長釈放の弱腰外交を示した時、直ちに「盗人の猛々しさ」か賠償と謝罪を要求してきたが、クリントンが「尖閣は日米安保の対象海域」と明言したらスッと強行発言を止めた。相手の出方で機敏に作戦を変えるのだ。しかしその後、2度の日中首脳の話し合いもあって表面の関係修復を感じさせるものの、現実には依然として尖閣領有の主張を下げずに周辺海域に大型監視船を派遣し、広く東支那海の領有権を核心的利益と主張し続けている。ガス田問題の交渉も殆ど進まず中国側だけが着々と工事を進捗させているという情報が多い。要するに中国は自国の主張を全く曲げないから本質的には何も解決されていないということを認識しなければならない。換言すれば、日本を無視し見くびっているとしかいえない。大勢で中国詣でをし、胡錦涛との握手を手柄にする民主党員たちはこの中国をどう考えるのだろうか。聞いてみたいものだ。
 現在菅首相は日米同盟機軸尊重で鳩山外交大失敗の修復に努力しているが、普天間解決の見通しは全くないし、恐らく想定された最悪のケース、普天間基地の存在が当分続くだろう。また米国に国防の援助を依頼するなら国民の防衛意識の向上や防衛システムの増強を図るのが普通の国の対応だがわが国にはその姿勢はない。安保改定50周年の節目にも日米共同宣言が出せなかったのはまだまだ米国の信頼が回復されてない証拠と思う。
 今回の衝突事件は「憲法9条があれば他国は日本領土を侵さない」という妄想から政府も国民もそろそろ覚めろという警鐘になりえたかもしれない。衝突そのもの、船長の扱い、ビデオの流出などは氷山の一角、もっと「根の深さ(中国の深謀遠慮)」を認識すべきだろう。

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政治の停滞に呆れと怒り

2010-11-23 15:21:23 | 日記
               政治の停滞に呆れと怒り            
 菅内閣が9月に発足した時には本欄で一応期待をしたのだが、その後3ヶ月、大風呂敷を広げた(菅首相が議会で認めた一幕があった)マニフェストは予想通り財源認識の甘さで齟齬をきたし、子供手当て、高速道路料金など(もともと世論の支持が半々だったが)も完全に実施できないし、公務員改革、政治資金規正など基本的な政策も後退、肝心の景気は回復はママならないというように国民の期待を大きく裏切ってきた。
 鳩山前首相が亀裂を入れた日米同盟について菅首相は同盟機軸を明言して修復を宣言したが、喫緊の普天間問題についての解決は全く不透明のままだし、看板の事業仕分けも手法として評価される面はあるが実質的には17兆の削減目標に対し僅か2兆円弱しか削減できず金額的には期待はずれだった。総合的に見て国民の期待を裏切るばかりで支持率は下落傾向を続けていた。
 そこで起きた尖閣諸島での衝突事件では弱腰外交を露呈して国際的に評価を下げたが、特にわが国を対中国に対するアジアの指導国として期待していたアジア諸国の失望は大きかった。今後の発言権に影響が出ると思う。そこへ衝突ビデオの流出事件、更に柳田法務大臣の国会を軽視する失言と菅政権を揺るがす失態がまたまた続出。 支持率は危険域の30%でなく20%にまで下がり正に末期症状を呈することになった。最近の議会での菅首相の答弁には覇気がなく、これは民主党政権の危機というだけでなく正に国民にとっても不幸だと思う。横にそれるが、APECの合間に開かれた日中首脳会談(中国は会談とは言ってない)で傲然とした胡錦涛に比して俯いてメモをたどる菅首相の映像に情けない印象を持ったのは私だけだろうか。何か自信喪失の首相といった感じだ。
 柳田前法相はようやく辞任というか事実上の更迭となったが極めて当然のことで本来は数日遅かったと思う。彼の発言は馬鹿正直にホンネを吐露したものと思う。いくら内輪の会合といえ発言の内容をわきまえる能力がない大臣不適格者だったことは明らかだ。というよりも議員や政治家としての資質も疑わざるを得ない。彼を大臣に推挙した参院のドン輿石氏とそれを認めた菅首相の任命責任は大きい。
 ただ法相のこの発言は官僚が歴代法相に「アドバイス」してきた議会乗り切りの知恵だったのではないか。歴代の法相の答弁にも恐らくこの答弁があるのではないか。誰しもこの手の内を見せないで粛々と職務をこなしてきたのが実態ではなかろうか。勿論場合によってはこの答弁が正解になる場合もあるからこの答弁そのものが悪ではないが、彼の発言のように「この二つの答弁だけを使い分ければ全ての答弁になる」となると全く弁解にならないし歴代法務大臣にも失礼な話になる。余りにもお粗末と言う感じだ。議会はこの1週間この柳田問題で明け暮れたが税金の無駄遣で国民は怒り心頭になっている。
 補正予算の執行はその中身は充分とはいえないにしてもここに来ては国民生活にとって重要だ。年内に少しでもカネが回るようにするのが議会の仕事と思う。しかし、自民党は補正予算審議の前に小沢氏の証人喚問、仙石官房長官や馬渕国交大臣の問責決議をと言うが、余りにも愚かな柳田法相の始末が終わったのだからここはとにかく補正予算審議を優先すべきではないか。党としてこの機会に一気加勢に菅政権を攻撃したいという気持ちは理解できるが、国民の生活を第一義にするならここは一旦止まって議会の正常な審議に戻るのが適切と思う。更なる政府攻撃で議会を止めることは却って自民党の評価を下げると思う。「仙谷官房長官や馬渕大臣の問責決議の扱いは補正予算決定後にしろ」という公明党の主張が正論に思う。
 仙谷官房長官の「防衛庁は暴力装置」の発言は彼の反政府闘士時代に多用した用語をウッカリ使ったものと思う。ただ、彼の政治家としての歴史や現在の地位を考えると私は現在の彼の本心と思わない。政治家の発言は重いが柳田発言のような確信犯とは思わない。よほど頭に来たやりとりの中での発言だったのだろう。野党は彼の他の失言のほか尖閣衝突事件の処理がお粗末と言う理由で問責決議を考えているが議会が暇な時期ならいざ知らず課題山積の時に問責と息巻く自民党の言動の方を大人気ないと思っている。
 馬渕国交大臣の問責は更に無理に思う。出せば参議院だから数で成立させられるだろうがそんな議論で時間を費やすならもっと重要な経済とか外交の議論をしてもらいたい。
 唯一つ、自民党が補正予算を審議する条件にしている小沢氏の証人喚問に何故民主党はOKしないのか。岡田幹事長は一兵卒たる小沢氏を説得できないし、菅首相も岡田任せの高見の見物、他の党員幹部や一般党員もこの点については全く口を噤む。民主党と言う組織を疑う。私は小沢氏が刑事被告人なので議会に喚問しても新事実の聞き出しは殆ど期待できないと思っている。それこそ「裁判になっているかそれは法廷で話す」という答弁が多くなるのではないか。しかしここまできたのだから小沢氏の議会喚問は問題処理の一つのケジメ、象徴として実施すべきと思う。議会の権威にも関わることと思う。最近は裁判にかかるのだから議会で喚問されることは三権分立に反するからNOというが既に3権分立議論以前の国民的な疑惑になっているのだからそれに応えるのが国民への義務にまでなっていると思う。小沢氏はやましい点がないというなら何故OKしないのか、やましい点があるのではないかと疑われる。党内で幹部の要請に反発して政治力を表現するというゼスチアなのだろうか。ただ私はこの喚問も補正予算審議の後でよいと思っている。
 先ず国民の生活に直結の補正予算審議、次に小沢氏喚問、そして仙谷・馬淵問責よりも議会での諸々の討議を!!といいたい。

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日本シリーズを楽しむ

2010-11-11 19:48:22 | 日記
              日本シリーズを楽しむ
 日本シリーズはロッテが制覇した。スポーツしでは史上初めての下克上、レギュラーシーズンで3位のチームが「日本一」になったと囃し立てた。
 私はセリーグに興味が強いのでロッテに関しては投手の成瀬と打者の西岡くらいしか知らない。その西岡ともう一人の今井は5年前の日本一には若手として活躍したが、今年の活躍組みは嘗ての若手とほぼ同年の「若手」だったのは面白い。
 監督の西村徳文は選手、コーチそして監督とロッテ一筋に29年間生きた男。実直で地味。天才の印象はなく努力家。入団当初は「何でこんな打てないやつを取ったんだ」とけなされ「スカウトに申し訳ない」の気持ちから発奮し左打ちを習得して首位打者にもなったことがある。また福岡遠征時には故スカウトの墓前に酒を供え未亡人を福岡球場に招待する義理堅さがある。とにかく硬く地味な人物のようだ。
 監督は地味、スター選手の少ないロッテが何故勝利したのだろう。月並みな言葉だがチーム力というかバランスをとった総合力と監督の采配と言うことだろうか。
 尤も短期決戦だからチームの勢いというかバイオリズムが好条件にあったということもいえるだろう。レギュラーシーズンの終盤に日本ハムと3位を熾烈に争って何とかCSに名乗りを上げ、CSではその勢いのまま西武に後一つまで追い詰められながら踏ん張って切り抜けて日本シリーズの舞台に踊り出た。勢いというか流れを感じさせる奮闘だった。
 チーム力に視点を向けると、大きな勝因として体調を含め調子を崩していた何人かの主力選手がレギュラーシーズン終盤以降に上手く第一線に復帰したことがあげられる。
 渡辺俊投手は9月に2軍に落ちていたがようやくシリーズで復活し第3戦で完投勝利した。ロッテファンはその渡辺に第7戦で夢をもう一度と期待したがそれはなかった。その理由は一流のプロでは言い訳には出来ないかもしれないが中日球場のマウンドが高いことだったという。彼のようなサブマリン投手には高いマウンドは球のコントロールが難しいらしいが言われてみればわかるように思う。ということで2回4失点で降板した。早めに降ろした西村監督の采配も結果として適切だったといえる。
 里崎捕手も背中を痛めてシーズン中長期離脱したが日本シリーズではほぼ完調。第7戦では4点差を追いつく同点打を放った。
 中継ぎで貴重な活躍をし陰のMVPと評価された内竜也投手もシーズンの大半を2軍で調整中だったが9月半ばにようやく復帰してシーズン最後の3連戦で2勝した。CSでも西武との第1線では3失点したが翌日には延長10回の1死1,2塁のピンチに出て見事併殺に切り抜けて雪辱を果たし、その後は計8試合、このシリーズでは第1,4,6,7の4試合に出て失点はゼロだった。優秀選手賞に輝いたがチームでは来期は米国メジャーを狙う小林に代わって守護神候補になるだろう。2003年のドラフト1位がやっと力を見せ付けたのだ。選手の実力の出方の微妙というか難しさを感じる。
 ドラフト4番手の新人清田と育成選手から這い上がった岡田、この2人の打者の活躍も目立った。苦労人金森コーチの彼らへの熱のこもった指導が実ったという。金森は投手としてデビューし死球王という汚名をもらい打者に転向したものの一流選手にはなれなかった。しかし指導者として独特の考えで若手を育て見事成果を実らせた。「ふすま理論」といわれる考えがある。「重い襖を開ける時に手だけでなく体を使うと楽になる。打撃もそうだ」というのが基本らしい。分かりやすい。ゴルフを楽しむ私だが手打ちでなく腰を回せとはよく言われるがスポーツの共通の基本なのだろう。岡田は最終戦の延長12回、短く持ったバットを振り抜いた打球が右中間を抜けて勝利を齎した。彼は左翼手大松の怪我があったのでシリーズ2戦目からスタメンに抜擢された。人の運とはこういうものかと思う。
 各個人の体調のことだから必ずしも監督の采配だけとはいえないが狙いを付けて回復を図ったチームとしての選手の管理がラッキーにも上手く当たったというべきかも知れない。
 敗れた中日もその健闘を称えたい。優秀な投手陣が不利な戦況にもめげずに崩れなく何とか勝機を探ったチーム努力は立派だった。特に第7戦9回の裏に同点に持ち込む粘りは正に中日、落合流で見ごたえがあった。
 中日サイドにもドラマがある。第6戦6対3中日リードで河原が登板した。彼はレギュラーシーズンでは僅か4試合の登板だったが、落合監督は調子を評価して登板させた。彼はその恩義に感じてマウンドに向かっただろう。しかし2死1塁から死球を挟んで3安打で同点にされた。第7戦の敗戦投手は9回に出て同点にしてもらい延長で頑張ったものの力尽きた浅尾だったが、厳しく言えば実質的な「戦犯」は河原だったと思う。勝利の女神は気まぐれで、仮に河原が上手く継いで最後に岩瀬が締めていれば河原も監督の恩義に感じる貢献者として話題になっただろう。勝負の世界は厳しい。
 中日最後のピンチヒッター藤井がショートゴロで倒れるとベンチ奥にいた落合監督はサッと席を立って姿を消した。極く短い時間だったが監督の背中に敗者の悔しさを感じた。また西村監督の胴上げを中日ベンチの奥に座った敗戦投手浅尾の空ろな目を気の毒に思ったが、一方で彼に「お前は未だ若い。この屈辱を来年晴らして欲しい」とエールを送った。
 アメリカでも同じシステムのワールドシリーズがあるから日本シリーズがあり、アメリカでワールドチャンピョンと言うから日本でも日本一と言うのだろう。しかし私は半年のレギュラーシーズンの価値をどうしても重視したいので今年のようにCSで3位から立ち上がった日本シリーズの覇者を日本一と称えるのにはどうしても抵抗がある。今のシステムなら両リーグから各1チームを選抜して闘う球界の一つのお祭りと考えている。日本シリーズとはそういうものとファンも含めて理解して楽しめばよいと思う。サッカーでもリーグの優勝のほかに天皇杯があるように。
 野球は米国が発祥地で以前は日米の力の差は歴然だったが現在は日本の程ほどの選手でも米国で通用することになり、逆に米国大リーグ選手も日本でそれほど活躍しない例も出ているように格差は縮まっている。確かにパワーには差があっても技では決して劣らない。私が不満に思うことは何故米国の「ワールドシリーズ」世界一と言うのか、「アメリカンシリーズ」米国一と呼称すべきではなかろうかと言うことだ。(現存するアメリカンリーグの改名は必要となると思う)。米国ではワールドといっても日本ではアメリカンといってはいけないのだろうか。マスコミにも再考してもらいたいものだ。
 もう一つ残念なことはもっと日本で頑張って欲しいと思う選手たちもあるレベルになると米国メジャー詣でに現を抜かす。ブランド指向かあるいは破格の年俸への魅力か。球界としても考えるべき課題ではなかろうか。
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尖閣での衝突ビデオの流出に思う

2010-11-07 16:40:37 | 日記
           尖閣での衝突ビデオの流出に思う
1)はじめに
 尖閣の衝突のビデオがグーグルのユーチューブに流出し公開されてしまった。ビデオはみずき よなくに はてるま の3隻の巡視船で撮影され石垣海上保安部で編集して那覇地検に渡したコピーと言うことが判明した。 保安部によると同時に数本コピーした計6本44分ものとのことだ。これで先日特定の議員に6分50秒に編集されたビデオ(政府は公開に当たって中国に配慮してか漁船の確信犯的な行動が明確に分かる はてるま からの撮影映像はカットして編集していた)を限定開示したことが全く無意味になったし、私は「いずれおとずれるビデオの一般公開前に駐日中国大使に見せろ」と言ってきたがそちらも状況が変わった。
2)衝突の真相
 TVで流出ビデオの一部を見る限り既に報道されていた通り、1隻の中国漁船が2度舳先を故意にわが国の巡視船にぶっつける様子が明らかになっている。既に中国のネットにも映像が出たので中国政府は直ちに削除にかかったがその前にコピーされたものいが出回っている。ネット社会はそういうもので一旦流布した映像を世の中から抹消させることは先ず出来ない。政府の意志で削除するということは国に不利な内容が含まれるので国民に見せたくないということなのだろう。
 中国のネットでの反応は一部には「中国漁船がぶっつけたようだ」という書き込みもあるがそれに対しては反論の書き込みが多く、大方は予想通り「意図的に日本側で編集したもの」「漁船は日本巡視船に囲まれて航路を妨げられたので衝突した。」として従来どおり釈放されて帰国した船長を称えている。TVでの現地の市民のコメントもその通りだ。
 政府も「ビデオは事実を変えられない。日本側の責任だ。」と映像で示される事実を全く否定している。おかしな論理だ。ただ中国外務省は当初言ってきた「日本巡視船がぶっつけてきた」とう言い方はしなくなった。微妙な後退的訂正をしたのだろうか。いずれにしても映像を素直に見れば漁船の非が明らかなのにそれを認めようとしない国そして国民、「付き合いにくい相手だな」と再認識することになった。
 事ここにいたれば政府は中国に対しては臆することなく2時間のホンモノを公開して中国漁船の非行を明確に国際的に認識させるべきだ。同席して見て討議するのが一番いいが中国の態度から考えると恐らく無理だろう。船長釈放の時に「政治的な配慮で釈放するが真実はこれだ」とビデオを公開する選択肢があったが、残念ながら手遅れになってしまった。 ビデオ流出の後中国大使は「両政府とも自国国民の怒りを治めろ」と言ったが、日本国民は中国の非行に怒っているし中国人は「日本に非があると言う間違った情報」を根拠に怒っている。同列に扱うのは甚だ失礼な話ではなかろうか。
3)国としての機密管理の失態 
 この流出は国の秘密管理体制のずさんさを物語るもので由々しき事態だ。最近警視庁の内部文書がインターネットに流出した事件があったばかりにまたこの流出事件。国際的に呆れられることになってしまった。
 流出の源は船長の釈放など明らかに中国の非常理な強圧に屈した政府に対し不満を持った関係部署なのか、重大な秘密漏洩をして政府に致命的なダメージを与える(倒閣を意識したとの情報もある)ことを企んだ一派なのか、いわゆる世間を騒がしたい愉快犯なのか全く分からないが今後の再犯防止を考えても絶対に流出の実態を突き止める必要があろう。 
 ネット時代の機密管理はコピーされた印刷物やCDなどを金庫に厳重に保管するというセンスでは全うできない。パソコンへのアクセスや関連器物の接触の証拠の管理などこれまでと違った視点から見直す必要がある。自民党石破政調会長によると既に防衛庁は苦い経験を経てその点完備したが他部署にその優れたシステムが伝わってない。縦割り行政にも問題があるといっていたがその通りだと思う。
4)おわりに
 いずれにしても流出の犯人は周到に計画し時刻を選択してTV局に持ち込まずにネットに投稿した。ネットの世についでプロ的な感覚と技術の持ち主だろう。情報時代の媒体機関としてまだTVが主と考えていたがそろそろネットがその席に君臨する時代になりつつあることを感じさせる事件だった。
 最後に、今回のネットへの投稿は国家機密の流出と言う重大犯罪だったが、多くの国民には「よくやってくれた」と拍手をする気持ちが多いのではないか。正直言って私もその一人だ。それだけ政府の対応は国民の感覚からずれているということに問題がある。民主党の長島氏は対中国との総合力の格差からやむをえなかったという考えを述べていた。それなら政府はその点を国民に何らかのかたちで説明すべきだったがそれないうちに唐突に釈放したまま証拠のビデオの公開をやめたので国民は怒ったのだ。
 政府は「国民が反中の偏狭なナショナリズムに走るのはよくない」というが「道理に反する中国を非難するのが偏狭なナショナリズム」というなら日本人はどう行動すればよいのか教えて欲しい。
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不可解な組織:民主党

2010-11-04 20:20:29 | 日記
              不可解な組織:民主党
 小沢民主党前幹事長のカネの疑惑について国会での説明をする、しないでもめていた。小沢氏は以前には「議会で決めればそれに従って説明する」と言っていたが、直近にネットで長時間面談し「司法の課題になった案件について議会で説明することは三権分立に反するのでよくないからやらない」と前言を翻した。 確かに起訴される議員の議会説明はこれまでにはないし、自民党の与謝野氏も何時かこの点に触れ、「刑事被告人になっているのだから拒否権や黙秘権もあるから新しい証言は得られないと思う。余り意味がない。」と言われたことがある。  
 しかし野党は「議会での説明を」と拳を上げており補正予算審議日程にも影響を与える段階になってしまった。私はここまで疑惑まみれなのだから三権分立云々以前の問題として説明の場に立ち議会運営の正常化に資するのが小沢氏としての国民への「義務」で、出ることによって内容はともかく事は一歩進むと思っている。彼自身全くやましいことはないと強弁しているのだから出る所に出て説明をし質疑に応じればそれですむことではないか。説明を敬遠するのは答えられない点があるのではないかと却って疑惑をもたれることになる。彼はこのくらい知らない筈はない。頑ななのは面子なのだろうか。
 政府および党としては小沢氏に議会での説明の場を持たせたいのだが、彼は話し合いを希望する岡田幹事長からの面会要請に難色を示していた。ようやく4日に会談したが、彼はその場で議会での説明を明確に拒否した。大幹部の要請を「一兵卒」が拒否する異常さが通る組織はどういう組織なのだろう。小沢派、反小沢派ともに党内ではその異常さをあまり問題視しないのは何故だろう。
 党の小沢氏の重鎮輿石氏は小沢氏の拒否発言の後も「小沢氏の議会での説明で何も新しい情報は出ないと思うから時間がもったいない。必要なし」と言ったし他の小沢派議員も説明に消極的な発言を繰り返している。確かに与謝野氏もそう言ったことを考えればその通りもしれないが、ここまでくればとにかく彼の議会での説明というステップが国民生活に直結する国会正常化の条件になっていると思う。小沢氏自身の選挙区はともかく小沢派の議員たちは各自の選挙民の意向を聞いているのだろうか。悩んでいるのではなかろうか。それでも小沢先生なのだろうか。
 民主党は党首や幹事長の意向をそこまで頑なに拒否する「一兵卒党員」を懲罰にかけられないのだろうか。常識的には離党か除名ではなかろうか(渡部恒三議員は離党しかないと言っていた)。小沢氏の隠然たる力に靡きながら沈黙する陣笠クラスの小沢支持の議員は多い。政府や党幹部はその数を恐れるのだろうか。党として組織の統制のイロハが欠如していると思えてならない。民主党とはマカ不可思議な組織と思う。
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