傘寿の真保守宣言

素人の政治、スポーツ、社会評論です。
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令和3年大相撲名古屋場所感想

2021-08-05 09:30:53 | スポーツ
                                  令和3年大相撲名古屋場所感想
1) はじめに
 千秋楽結びの白鵬・照の富士の決戦に全てが凝縮された場所だった。そして半年振りの白鵬の復活優勝と準優勝だった照の富士の横綱昇進で来場所以降の興味を作り出した。それにしてもこの両巨頭と他の関取の間の落差の大きさを痛感した。
2) 白鵬の復活
  序盤はさすがに怪我や手術で6場所のブランクがあったためスレスレの勝利が続き土俵上でも白鵬のホッとした表情が何度か見られたが、徐々に土俵感覚をもどしてきた中盤 
 以降は彼らしい取り口が見られるようになった。
 しかし、14日目に正代に対しては土俵際まで後ろに下がった仕切りをして正代の飛込みを避ける横綱らしからぬ戦法を取り、八角理事やマスコミから批判された一面があっ 
 た。そして千秋楽の照の富士との全勝対決では、物議を醸す、激しい顔面へのカチアゲから始まり大振りの張り手を続けた。照の富士も怒って張り手の応酬で横綱同士の優勝
 を争う決戦の大相撲美学に反する取り組みとなった。後味が悪い。
 粗っぽい小手投げで照の富士を倒した直後、土俵上で鬼の形相で雄叫びを上げガッツポーズ。これも朝青竜を思い出させる野蛮な行動だった。横綱の品格を損なうと批判され 
 るかもしれないが、それだけ彼として今場所に賭けていたと言える。優勝後のインタビューでも専らその決心と喜びを吐露していた。協会として何か彼に是正を勧告すべきで
 はないか。
  36歳の高齢での優勝、6場所休場後の優勝も史上初と言う。天晴れ。今後まだ数場所はトップの座を照の富士と争うだろう。
3) 照の富士よ。よくやった。おめでとう
  14日目まで殆ど危なげなく勝ち進んだ。白鵬は先述したように序盤は薄氷を踏む勝負もあったしどちらかと言うと横綱相撲と言うよりも経験を生かした頭脳作戦で上手く白 
 星を積み重ねた感じだが、照の富士は文字通り横綱相撲で勝ち進んだ感じだった。
 千秋楽は白鵬の粗っぽい取り口に興奮していたが結局上手が取れず小手投げに倒れたが、残念だっただろう。「弱かったのだ」と他言はしないが、一層打倒白鵬の念を高めた 
 と思う。ここ数場所安定した実績と優勝野実績から、今場所の14勝での準優勝を評価して横綱になったが、よくぞここまで頑張ったと喜びたい。
  前にも書いたが、本人の努力は勿論だが、親方や家族の助言と支援あっての栄光と思う。膝の怪我は完治しないかもしれないが、治療管理を徹底して白鵬とともに角界を引 
 っ張って欲しい。
  それにしても白鵬・朝青竜・日馬富士に続いて照の富士と又モンゴルの横綱。
  稀勢の里に続く日本人横綱は何時出るのだろうか。
4) 日本人大関の奮起を!
   不祥事で休場中の朝乃山はメンタル面から建て直しを希望する。貴景勝は来場所カド番で復帰するかもしれないが、怪我が多すぎる。正代はやっと8勝。情けない。要す
  るに「日本人大関何とかしろよ。」と大喝
5) 3役陣へのコメント
  御嶽海 8勝。大関への道は開けない。ここまでくるとこの安定性のなさは突然変異でもない限り昇進はないかもと思ってしまう。
  高安  2休場はあったが7勝で負け越し。まだ大関に昇った時機の勢いはない。
       今後大関に戻れるかどうか、若手の躍進があるので厳しくなった感じがする。
  明生 8勝。伸びシロのある若手の一人。
  若隆景5勝。先場所と様変わりの大負け。小柄だが、足腰は強靭で将来の大関候補と見ている。今場所は「おっつけ」戦法がに相手に研究されたと思う。来場所対策を立て 
     て出てくるだろう。
6) 前頭への一口コメント
・逸ノ城 10勝。 今場所は積極性が目立った。3人の3役に勝ったのは立派。
     来場所は久し振りに3役だろう。往年の馬力が復活すれば面白い。
     動きの速い相手への対策が課題。
・豊昇龍 10勝。大幅な実力アップがあった。今年中に3役になるだろう。本格的な相撲に感じる。朝青竜のDNAが潜んでいるかも。
・遠藤  1勝で怪我。休場となった。相撲巧者だが怪我が多い。勿体無い。
・北海富士 8勝。 粗っぽい相撲で勢いがあるが、脆さがあって大勝とならない。
     何か脱皮しないとこのあたりで上下する繰り返しか。
・隆の勝 8勝。もっと勝ちそうだが意外に星は進まない。???
・大栄翔 5勝。押し相撲が素晴らしいが、相手に研究されたのかおっつけと突き落としに逆転されていた。自分で対策を考えているだろう。
・琴の若 12勝。 急速に伸びてきた。来場所上位での活躍が楽しみ。
・宇良10勝 。ほぼ復活と見た。
・一山本8勝。新入幕で目出度く勝ち越し。来場所で評価したい。
・碧山と魁聖 巨漢の外人関取。両者とも少しの負け越し。そろそろ歳の関係もあっ     
    てなかなか上位の定着は無理か。
・玉鷲11勝。 10枚目に下がると先ず先ずの勝ち星。上位でどのくらい勝てるか疑問。
・千代大龍・妙義龍・栃ノ心・隠岐の海
   それぞれ4勝、5勝、7勝、5勝。 32-35歳のベテラン軍団。そろそろ限界か。
・阿武咲7勝。 立会いの出だしは素晴らしいが、大栄翔と同じく土俵際の逆転負が目立つ。押し相撲の欠点か。
・石浦9勝。今に実力相応の成績と見る。
・霧場山9勝。曲者力士として面白さがある。現状はそこまででまだ将来性は??
・翔猿4勝。いろいろ工夫した相撲があったが上位の壁に跳ね返されたと見る。
 また下位で勝って上に戻ってくるだろう。
7) 十両以下について
・豊山10勝。彼の体格と技量でここにいるのはおかしい。幕内上位を目指して頑張れ。
・炎鵬4勝。怪我があったのか。あったとしても小さな怪我と思う。要するに戦法が相手に研究されてしまったための負け越しと見る。何か考えるだろう。
・貴源治6勝。 大麻を吸って解雇となった。馬鹿なやつだ。
・阿炎11勝。 不祥事での降格だったのだから力は幕内並み。 来来場所は再入幕するだろう。
・王鵬10勝。 血筋はあるがホンモノがどうかまだ分らない。
・松鳳山5勝。歳のためか。いやまだ幕内の力はあると思うが、
・龍電 コロナ関連規則違反で休場。来場所幕下に落ちるだろう。出直しだ。
8) おわりに
  冒頭に書いたが、白鵬のカチアゲも相撲道に反すると思うし、炎鵬が張り手で脳震盪を起こし不戦敗となった。カチアゲや張り手についての扱いについても協会で検討すべ
 きではないか。
 ともあれ白鵬の復活と照の富士の新横綱誕生で来場所から2横綱の正常な場所に戻れるのは結構なことだ。