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首相失格 批判に 感情を露にし冷静な判断を失う(マザコン安倍に潜む危険な幼児性)

2014-11-03 | Weblog

 

首相の「捏造」発言 冷静さを欠いている

毎日新聞 11/2 

一国の首相の口からこんな発言が軽々しく飛び出すことに驚く。

安倍晋三首相が朝日新聞を名指しして、その報道を「捏造(ねつぞう)だ」と国会の場で断じた。だが、捏造とは事実の誤認ではなく、ありもしない事実を、あるかのようにつくり上げることを指す。果たして今回の報道がそれに当たるかどうか、首相は頭を冷やして考え直した方がいい。

経過はこうだ。

首相は先月29日昼、側近議員らと食事した。終了後、出席者の一人が報道陣に対し、首相はその席で政治資金問題に関し「(与野党ともに)『撃ち方やめ』になればいい」と語った、と説明した。これを受け、朝日のみならず毎日、読売、産経、日経など報道各社が、その発言を翌日朝刊で報じた。

ところが首相は30、31両日の国会答弁で朝日の記事だけを指して「私は言っていない。火がないところに火をおこすのは捏造だ」などと批判し続けた。

一方、当初、報道陣に首相発言を説明した出席者はその後、「発言者は私だった。私が『これで撃ち方やめですね』と発言し、首相は『そうだね』と同意しただけだ」と修正した。つまり発端は側近らのミスだったということになる。

首相は「発言を本人に確かめるのは当然」と言う。その通りである。ただし現在、首相と担当記者との質疑の場は実際には首相側の都合で時折設定されているに過ぎない。首相がそう言うのなら、小泉純一郎首相時代のように1日2度、定期的にインタビューの場を設けてはどうか。

首相はかねて朝日新聞を「敵」だと見なしているようで、今回の記事も「最初に批判ありきだ」と言いたいようだ。「安倍政権を倒すことを社是としていると、かつて朝日の主筆がしゃべったということだ」とも国会で発言している。だが、朝日側はその事実はないと否定しており、首相がどれだけ裏付けを取って語っているかも不明である。

あるいは慰安婦報道や東京電力福島第1原発事故の「吉田調書」報道問題で揺れる朝日を、「捏造」との言葉で批判すれば拍手してくれる人が多いと考えているのだろうか。

いずれにしても今回、報道に至る経過を首相が精査したうえで語っているようには見えない。「私は語っていない」と報道各社に修正を求めれば済む話だったと考える。

従来、批判に耳を傾けるより、相手を攻撃することに力を注ぎがちな首相だ。特に最近は政治とカネの問題が収束せず、いら立っているようでもある。

しかし、ムキになって報道批判をしている首相を見ていると、これで内政、外交のさまざまな課題に対し、冷静な判断ができるだろうかと心配になるほどだ。


 安倍首相、連日の「イライラ」答弁 「朝日憎し」の感情がむき出しに

J-CAST 10/31 

安倍晋三首相が、ここ2日間の国会答弁で感情をむき出しにする場面が目立っている。

ひとつが内閣改造後に発覚した閣僚の不祥事、もうひとつが「天敵」朝日新聞についてだ。

改造前の「安全運転」だった安倍首相からすれば様変わりした、余裕がない状態ともいえ、第1次内閣が崩壊する原因になった「体調不良説」が蒸し返されかねない状況だ。

■「個別には結構です」と制止され安倍首相の「感情スイッチ」が入る

2014年10月30日の衆院予算委員会では、民主党の小川淳也議員が、内閣改造時に新たに入閣したメンバーをパネルにして示しながら「ほぼ全滅」などと指摘。これに対して安倍首相は「任命責任者として深く責任を感じている」と陳謝しながら小渕優子前経産相について「国民から負託を受けている議員として、説明責任を果たしていただきたい」と釈明した。さらに宮沢洋一経産相について説明しようとして小川議員から「個別には結構です」と制止されると、安倍首相の「スイッチ」が入った。

いや、でも個別にって言っても、全体について話をされておられますから、しかも顔写真を出してですね、顔写真を出して...。私はどうかと思いますよ?

小川議員は「改造全体の評価を」と、総論について答弁するように求めたが、「火に油」だった。

ですからしかし、ひとりひとり名前を出されたんだから、それについてはですね、説明をさせていただかなければおかしいじゃないですか!こういう公共の電波を使ってイメージ操作をするのは私はおかしいと思いますよ?そのことについては、ひとりひとりの、安倍内閣の閣僚の名誉がかかってるんですから、話をさしてくださいよ!ひとりひとりについて!よろしいですか?よろしいですね?

朝日新聞についても、感情的な発言が続いた。

安倍首相が10月29日に自民党本部で行われた側近議員との昼食会で、「これで『撃ち方やめ』になればいい」などと述べたという報道が発端だ。少なくとも朝日新聞、共同通信、毎日新聞、日経新聞、産経新聞が報じた。この点について、枝野幸男議員が10月30日の衆院予算委員会で確認すると、なぜか安倍首相は朝日新聞だけを持ち出して「これは捏造です」。

これを受け、朝日新聞は10月31日の紙面で、「撃ち方やめ」発言の情報源の人物が、発言は「自分のものだった」と説明を翻したことを報じた上で、「記事は意図的に話をつくった捏造ではなく、取材にもとづいて書いたものです」という東京本社報道局の談話を載せた。

「言っているか言ってないかは本人に確かめるのが当たり前じゃないですか!」

この朝日新聞の反論も、安倍首相の感情を刺激したようだ。

10月31日午前の衆院予算委員会で、民主党の渡辺周議員(元読売新聞記者)が「捏造」の真意を確認しようとすると、安倍首相は、

私は言ってないんですから。言っているか言ってないかは本人に確かめるのが当たり前じゃないですか!伝聞で、じゃあ、それをいちいち記事にするんですか?なおかつですね、あの朝日の記事は、『これは問題化する』、そういう趣旨のことが書いてありましたね。『問題にせよ』と言わんばかりの記事じゃありませんか

と一気に話した。

朝日新聞の記事では、「野党の追及が弱まることを期待した発言だが、かえって反発を買う可能性もある」

と論評していた。

05年のNHK番組改変問題も蒸し返す

次に、安倍首相は05年の「NHK改変問題」を唐突に持ち出した。05年に朝日新聞が、NHKのいわゆる従軍慰安婦問題を扱った番組の放送前日に安倍氏と中川昭一元財務相(故人)がNHK幹部と面会して放送内容に圧力をかけたなどと報じた問題だ。

ですから、かつて朝日新聞は、私が中川昭一さんとともに、放送内容を変えさせたという記事を書いた。しかし、中川昭一さんは、その番組が放送される前に(NHK側に)会ってすらいないことが明らかになった。私が呼びつけて、そう指示したということも、そうではないということが明らかになった。これはまさに『捏造』ですよね。こういう捏造が起こったかということが問題。それはまさに安倍晋三を攻撃しようという意志があって記事を書くから、こういうことになる

「本人に発言内容を確認せずに記事化した」という点では、共同、毎日、日経、産経も同様の過失があるはずだが、安倍氏はこの点には触れずじまい。

渡辺議員が、「この質疑は地方創生のテーマで限られた時間ですから、これ以上はしたくありませんが...」
と質問を切り上げようとすると、安倍首相は笑顔で手招きするような動作をするほどだ。「どんどん来い」と言わんばかりの振る舞いで、理屈よりも「朝日憎し」の感情が先行した形だ。