曇、23度、84%
私がこのブログを始めて今日で3987日目だそうです。つまり10年以上、ほぼ毎日キーを叩いて来たことになります。初めのうちは数人の方しか読んでくださっていませんでした。それが今では毎日500人を越す方が読んでくださっています。コメントをくださった方の中にはわざわざ香港まで私を訪ねてみえた方も数人います。今では親しくお付き合いさせていただいています。
2日前、初めての方からコメントをいただきました。「クロスステッチ」で検索して私に行き着いたそうです。その方、2015年ごろからの私のブログを読んでくださって、コメントをくださいました。みこみこさんです。
日本に帰ってきて、まだ一度もクロスステッチの針を持たずにいます。香港の最後の12年、私が刺繍を刺す時はどんな暑い夏であれモモさんが私の膝の上にいました。モモさんの匂いと暖かさといびきと一緒にひと針ひと針チクチク。一番大きな孫娘へのお雛様を刺すときも膝にはモモさんがいました。親しい友人も「真奈さん、なかなか乗り越えられないね。」と言ってくれます。最近、「刺してみようかな?」と図案を広げることがありました。そんな折、みこみこさんからのコメントでした。3年ぶりに、針を持つことにしました。
図案を決めて、 花糸の入った缶の蓋を取りました。この糸たちを見るだけで胸の奥から高鳴りが聞こえます。優しい色、腰のある木綿の糸です。
針は昨年京都に行った折求めておいた「みやす針」を下ろします。 今まではずっとイギリスの針でした。 ニードルブックに刺さっているのがイギリスの針、針山に刺さっているのは「みやす針」です。
布はやはり目が一番綺麗に出る12目、小さいものを選びました。この数年、視力が落ちています。右手の親指と人差し指の力も思うように入りません。今までのような綺麗な仕事が出来るか不安いっぱいです。
座敷の縁側のロッキングチェアーに座って刺し始めると、ココさんがやって来ました。ココさんは私が刺繍する姿を見るのは初めてです。「しばらく毎日ここに座るわよ、ココさん。」ココさんは私の足元で優しい寝息を立ててくれるはずです。綺麗な仕事をしたいので時間をかけてゆっくり刺しましょう。
みこみこさん、ありがとう。あなたのコメントに背中をポンと押されました。こうしてこの10年以上、ブログを読んでくださる方の言葉に励まされています。久々のチクチクです。