晴れ、26度、86%
山椒の青い実はピリッとして、なんとも好きなもののひとつです。お土産にいただくちりめん山椒、ぷつっと口に山椒の実があたるとき、山椒の実が入ってなければつまらないなあとまで思います。同じお店のちりめん山椒でもお値段が違うものがあります。ちりめんの種類の違いかと思っていると、これは、山椒の等級で値段に違いが出ると聞き、驚いたものでした。鞍馬の山椒が日本では一番高値が付くそうです。そう言えば、京都の七味唐辛子は、東京の七味唐辛子より山椒を強く感じます。京都の方は余程山椒がお好きと見えます。
ここ香港、山椒を使った料理はあまりありません。山椒の辛さを生かしたのは四川料理です。売っている山椒の実は乾燥されて、 私などたまに中華風ピクルスに使うぐらいです。
山椒の水煮の瓶詰めも時には手に入りますが、結構いいお値段です。日本から持ち帰った山椒の実は、大事に大事に食べます。大事にたくさん食べるので、すぐになくなってしまいます。そこで思いついたのが、ケッパーで代用することでした。
ケッパー、スモークサーモンなんかにポロポロとのってる緑色の粒です。ケッパーの花のつぼみを酢漬けにしたもので、ピンクのサーモンと彩りよく臭みも消してくれるいい相棒です。香りやピリピリ感はケッパーと山椒の実は似ていません。でも、口に含んだときに一緒の食べ物の味をぐっと引き立ててくれます。右は山椒の実、左がケッパーです。大きさもほぼ同じくらい。ケッパーは刻んでドレッシングに入れたり、先日食べたギリシャ料理のイカのグリルには、バルサミコソースと一緒にたくさんのっていました。近くのスーパーで300円も出せば手に入ります。
イタリアの食材の専門てに行くと、オリーブの実ほどもあるケッパーが売られていました。あんな大きなケッパーはごめんです。小さくて時々口に当たるから美味しく感じるのが、山椒の実やケッパーだと思います。脇役には脇役の持ち味があります。
海外にいると、時として思いもかけない代用品を見つけては、日本の味を懐かしんでいます。