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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

国産小麦粉のプルマンローフ

2018年10月05日 | パン

雨、20度、90%

 私がパンを作り始めた35年ほど前には、国産の小麦粉はパン作りには適さないと言われてきました。ここ10年ほどでしょうか、国産小麦使用のパンを謳ったパンがパン屋さんの店先を飾ります。北海道産が主流ですが、九州の地元の粉だってあります。帰国すぐにでもこの国産小麦でパンを焼いてみたいと思いましたが、国産小麦粉に飛びつくには勇気がいりました。

 国産小麦粉を使い始めたのは毎朝焼くバゲットが始めです。国産小麦粉100%で焼くと、まあ、まん丸に膨れました。クープも気泡も十分です。ところがお味がフランス産の小麦粉を使ったときに比べてあっさりとしています。万能、何にでも合うバゲットです。私の好みからいうと少しコクが欲しいと思います。そこでフランス産小麦粉と合わせてみました。半々から順次配合を変えてみました。国産小麦粉7:フランス産小麦粉3、この配合でここふた月、毎朝美味しいバゲットを食べています。 しばらくはこのプロポーションでバゲットは焼くつもりです。

 2ヶ月前にプルマンローフも100%国産小麦で焼きました。プルマンローフつまり食パンはオーブンに入れて十分に縦に持ち上がる「最強力粉」を使います。国産小麦粉の苦手とするところです。焼きあがった食パンはもっちりと美味しいのですが、キメなどに不満が残りました。昨日、大幅に配合を変えて焼きました。使ったのは「ゆめちから」という小麦粉です。蓋をして焼くプルマンローフはオーブンに入れてしまえば焼き上がるまで、蓋を取るまでその様子が見えません。 焼き上がり自体は満足ですが、ここからまたパンを切るまでには、数時間完全に熱をとります。クラストの硬さ、薄さも思いのように出来ました。息子のお嫁さんが「真奈お母さんの食パンは重いです。」と言ってくれたように、しっとりと柔らかなクラムです。しばらく「ゆめちから」の食パンを焼いてみます。使ってみたい強力粉がまだ沢山あります。強力粉が思うように手に入らなかった以前の香港で、主人は出張のたびに強力粉を買ってきてくれました。各国の強力粉を使いました。アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ベトナム、タイ、韓国。出始めの国産小麦粉を香港までたくさん送ってくれたのは友人です。みんなの支えで我が家のパンが出来て来ています。


ラズベリージャム

2018年09月12日 | パン

小雨、24度、85%

 私の一番の贅沢は、朝焼き立てのフランスパンをまだ「プチプチ」と皮が弾く音がするうちに食べることです。 長い時間かけて発酵させた自家製パンです。フランスパンに限っては焼き立てに限ると思います。そして一度これに味をしめると焼き直しのフランスパンですら物足りなくなる始末です。普段は、 くるみのオイルで食べます。くるみのオイルの香ばしさがパンの美味しさを引き立ててくれます。小麦の香り、くるみの香り、香りも二重奏です。時折、最後の一口に甘いジャムをのせて食べたくなります。

 昨年帰国後、調子に乗ってジャムやマーマレードをたくさん作りました。頂き物のジャムもたくさんありました。気が付くと全部食べてしまっています。日本の果物はそれ自体が非常に甘く、美味しいので加工するにはもったいないと気付いた今年はジャムは作らず仕舞いでした。

 「明日の朝ジャムが食べたいなあ。」と急に思います。冷凍庫をガサゴソ探すとラズベリーが凍っています。どこか東欧の輸入品がお安かったので買って置いたものです。早速、ジャムを炊きました。程よいペクチンでゆるく固まります。蓋をしたまま、お休みなさい。

 同じ赤いストロベリーより赤の色が鮮やかなラズベリーです。まるでルビーの赤です。ちょっと鼻をつくラズベリーの香り、小さなタネがたくさん入っています。酸っぱさが苦手な人もいるかと思いますが、その酸っぱさがまたしてもアクセントです。

  最後の一切れにラズベリージャムを塗るのではなく、コロンとのせて食べました。ラズベリージャムはリンツッアートルテを作るときに使います。ナッツの多く入ったケーキにラズベリージャムを塗り焼いたトルテです。私はサンドクッキーの中身にもラズベリーを挟みます。久しぶりにお菓子を焼きたくなりました。暑かった夏が終わりやっと秋の気配です。


フランスパン用の天板

2018年06月25日 | パン

晴、22度、82%

 毎朝焼く20センチほどのバゲット、国産の小麦粉とフランスの小麦粉を配合したりしてその日の気分に合わせて作ります。最近、「フランスパン用の天板」を使っている方を見かけます。以前からこの手の天板はありました。ところがお値段がとても高い。実際パン屋さんでは使っているわけでないので、きっと家庭向けだと思います。家庭のオーブンではバゲットを焼くのには工夫しても限界を感じます。熱の周り方、高温を得られないなどです。最近出回っているのは、「富澤商店」の天板です。値段を調べると2000円しません。早速使ってみました。

 全体にパンチングされ畝のような形になっています。パンチングで熱がいい具合に抜ける仕組みです。この畝に合わせて焼成中パンが立ち上がります。まっすぐな形のいいバゲットが焼きあがる仕組みです。配合、焼き時間を毎日同じにして使わなかった時と比べてみました。

  こちらが「フランスパン用天板」を使って焼いたバゲットです。確かにまっすぐ、まん丸に焼けます。ところがクープ(切り込み)が開かず表面がペタンとして見えます。切ると断面は、 クラムの気泡が小さく詰まったようになります。クープが開かないので、空気の通り道である気泡ができません。お味は毎日変わりません。

 焼く人によって欲しいバゲットの姿、形、焼き具合があります。クラスト(皮)の薄さ、クラム(中のふっくらしたところ)、気泡の大きさ、それぞれに焼く人の基準があるように思います。

  こちらが「フランスパン用天板」なしで焼いたものです。クープは大きく開きます。やや扁平なバゲットです。そして切ると断面は、 しっかり大小の気泡ができています。クラムの引きの強さや、もっちり感は配合が同じなので変わりませんが、クラストの焼き色が焼成時間が同じなのに濃淡が出ています。しっかり焼き色がつくのは「フランスパン用天板」を使わなかった方です。

 ここ10日、「フランスパン用天板」を使う日、使わない日と比べてみました。私が欲しいバゲットは大胆にクープが開き、しっかり焼き色がついて、クラムには大小の気泡が見られるものです。「フランスパン用天板」を使うとお行儀のいいパンに仕上がります。

 今朝は「フランスパン用天板」を使って焼くつもりです。私にとっては「フランスパン用天板」はやや期待はずれです。使い続けるかどうか思案中です。


国産小麦の粉でフランスパンを焼きました。

2018年05月31日 | パン

曇、23度、82%

 国産小麦から作られた小麦粉はパン作りには向かないと言われてきました。それがこの10年ほどで国産の小麦から作られた粉でも美味しいパンが焼けるようになりました。日本の農産物の進歩です。小麦の産地北海道ばかりかここ福岡でも地元の小麦でパン用の小麦粉を作っています。

 5年ほど前、「日本の小麦で作った強力粉でパンを焼きたい。」とブログに書きました。それを読んだ友人が、当時は高いものだった「ハルヒカリ」をたくさん香港まで送ってくださいました。嬉しかった。私が香港で国産小麦の強力粉でパンを焼くことが出来たのは、この友人のおかげです。国産小麦の粉で焼いた食パンは、もっちりときめ細やかに焼けました。

 強力粉には食パンなどを焼くための粉とフランスパンを焼く粉では違います。北海道産小麦で作られた「TYPE ER」という強力粉でフランスパンを焼きました。今まではフランス産小麦から作られた粉を使っていました。まず粉の色からして違います。日本の粉は白。フランスの粉はやや黄味がかった灰い色です。仕込み水はフランスの硬水を使います。日本の粉は水をぐんぐん吸い込みます。フランスの粉の1割近くの多い水で捏ねました。塩もフランス産です。水を多く含むにも関わらず、捏ねていても手にベタつくことがありません。同じ量仕込んだのですが最終発酵では日本の粉の方が大きく膨らんでいます。

 焼き時間もスランスの粉と同じにしました。焼き上がりはクープが大きく開いてはいませんが、ふっくらとしたパンが焼けました。持ち上がりがいい日本の小麦粉です。 クラムは十分に気泡を作っています。クラストも薄い。焼き上がりに必ず匂うのですがフランスパン独特の香りが薄いと感じます。お味も淡白です。小麦のしっかりした香りも味も少ないパンが焼けました。あっさりした味なので塩味が立っています。

  こちらはフランの粉で焼いたパンです。日本の粉と比べて扁平に焼き上がります。しかし、小麦の香りと味がしっかりと感じられます。 全体を見るとクープはしっかりとエッジが立つのが特徴です。

 小麦の産地によって粉の特徴が大きく変わります。アメリカやカナダの小麦の場合も日本の小麦と似通った性質を持っています。

 毎朝、自分のためにだけ焼く小さなフランスパン、自分の好みに合わせて粉のブレンドをします。それぞれの粉の特徴を生かした割合、毎日焼き上がりの違う私のパンです。


食パン フランスパン

2018年04月30日 | パン

曇、19度、70%

 毎朝、自分のために小さなバゲットを焼くようになって9ヶ月ほどが過ぎました。ただ、焼きたてが食べたい一心です。酵母に小麦粉、お塩とお水のシンプルな組み合わせのバゲットです。小麦粉の味、お塩の味がよくわかります。毎日焼くバゲット。毎日表情が違います。この数ヶ月は毎朝、そのバゲットをTwitterに記録のために写真のみ載せています。

 9ヶ月ですから、暑い時から気温が0度近くまで下がった真冬もありました。仕込みの水の温度も変えます。発酵時間も気温に応じて変えます。一晩近く長い時間をかけ発酵させるパンの味は格別です。しかも今の日本は小麦粉が豊富です。日本産の小麦の小麦粉、フランスから入ってくる小麦粉、アメリカやカナダの小麦粉、面白いくらいその違いがあります。

  昨日焼いたこちらは、フランスの小麦粉とアメリカの小麦粉を配合してみました。アメリカの小麦粉を入れるとぷっくりと膨らみます。 切ると中のクラムはこんな感じです。クラストの薄さやパリッと感も小麦粉によって違います。 

  一昨日のフランスパンです。フランスからだけの小麦粉を使いました。大きくウェッジが立ったクープが中のクラムの気泡を作ります。 朝ごはんはこのパンにくるみのオイルを浸していただきます。

 主人が香港から帰って来ています。また香港に戻る時には食パンを持って帰ってもらいます。久しぶりに焼いた食パンです。プルマン型に入れ蓋をして焼く食パンです。角が出るように焼けるまでに数年かかりました。酵母は生きていますからパンを焼く時は、気温、湿度を配慮することに変わりはありません。昨日の朝ごはん、久しぶりに自分が焼いた食パンを食べました。思わず、「おいしいわ。」と漏らします。フランスパンとは違ってバターやミルクも入ります。焼き上がりの家の中の匂いは格別です。

 誰からも習うことなく30数年作り続けて来たパンです。たくさんの失敗がありました。決して捨てずに、その時、その時一緒にいた我が家の犬たちと食べました。特にモモさんは朝パンとコーヒーを持ってPCの前に座る私の後を悲痛なまでの鳴き声で追いかけました。「早くください。」と言っています。

 食パンとバゲットは私にとって基本のパンです。毎朝 焼きたてのバゲットを食べられることは幸せです。凹みそうになる失敗もたくさん、へこたれないから少しづつ続けて来ました。手のひらの下で弾むようなパンの生地は気持ちを穏やかにしてくれます。さて、今朝はバゲットにしようか?食パンにしようか?小さなバゲットは主人にあげて食パンにしましょう。これからも毎朝パンを焼きます。


パンのためのお塩

2018年02月17日 | パン

晴、7度、53%

 お塩を変えると料理の味が変わります。一番よくわかるのがおむすび、真っ白なおむすびは使うお塩一つで、深い甘みが出たり、あっさりした塩味であったり表情を変えてくれます。

 毎日焼く小さなフランスパンは、小麦粉とお塩と酵母とお水だけで作ります。とても単純な素材だけにそのどれ一つを取っても微妙に味が変化します。粉の味が一番大きな要因です。3種類ほど常にストックしておき、その日の気分で使い分けます。お水だけは硬度の高いフラン産の水を使います。酵母も起こした種によって味を大きく左右します。もちろんお塩もおむすび同様、味に変化をつけてくれます。

 フランスパンですから、フランスの塩と思っていましたが、日本の塩もやはり美味しい。主人が持ち帰ってくれた、南アフリカの大西洋のお塩はこれまた甘みのあるお塩です。フランスのゲラルドのお塩、フランスのカマルグの乾燥したバジルとトマトが入ったお塩、南アフリカの大西洋側の岩塩、沖縄の「青い海」のサラサラなお塩。これもその日の気分で使い分けます。

 乾燥したバジルとトマトのお塩を使うとかすかにバジルが香ります。ところどころにトマトのくすんだ赤が顔を出します。ゲラルドのお塩はグレーがかったしっとりとしたお塩で、パンを噛み締めるとその甘みが出てきます。「青い海」のお塩は奥の深い塩味です。初めて使う南アフリカの大西洋のお塩、岩塩でミルに入っています。粒のまま噛むとしばらくして塩の甘みが口に広がりました。まろやかな甘みです。

 毎日焼くパンですから、こうして味に変化をつけます。最近のお気に入りはフランスの小麦を使った「トラディショナル フランセーズ」の粉に南アフリカの岩塩を挽いて作った小さなフランスパンです。 「トラディショナルフランセーズ」は黄色に近い粉色をしています。焼き上がりの香りは雑味の少ない小麦の香りです。クラムはしっとりと、外のクラストはパリッと焼き上げます。

 小麦がたわわなフランスの田んぼ、塩を作るために海水を引き込んだ大西洋に面した塩田、水はどんな山から汲まれたのかな。パンをこねながら小さな台所で一人想像の旅をします。


毎日違うお顔のフランスパン

2018年01月24日 | パン

曇、2度、53%

 毎朝一番、コーヒーを入れながら、一晩寝かせたフランスパンの生地を冷蔵庫から出して来てベンチタイムをとります。16センチほどの小ぶりなフランスパンです。毎日焼くのに毎日同じ顔をしてオーブンから出てくることはありません。

 家庭のオーブンです。業務用のような高機能なオーブンではありません。朝の室温だってこの時期13度から7度と大きな差があります。その上、作る人がこの私です。お店屋さんのフランスパンを目指しているわけでもありません。焼きたてのフランスパンを食べたい、それだけです。 必ずくるみのオイルをつけて食べます。 ふっくらと可愛く焼き上がった時は、 取って置きのボンヌママのジャムをくるみのオイルのあとに乗せて食べます。うんとハンサムに焼けた時は、 くるみオイルのあとに蜂蜜を乗せて食べます。そして不細工な顔をしてオーブンから出て来た時は、 何を乗せようかと考えました。たまたま、作り置きの粒あんがありました。くるみオイルのあとにあんこを乗せます。 ジャムも蜂蜜もあんこもたっぷりと。

 同じ水、同じ粉、同じ塩。なのに毎日違う顔です。違う顔を見るのが楽しみなので、オーブンに入れたら焼き上がるまでは中を覗かないことにしました。

 あんこと一緒に食べる時、あんこはパンに乗せた方が美味しいと思います。あんこを口に入れてパンにかぶり付くより、あんことパンが調和しています。一緒に口に入って入れば同じようですが、微妙に違います。サンドイッチを中身とパンとを別々に口に入れない、太巻きだって外の寿司飯とお海苔、中の具を別々には口に入れません。がぶりと食べてこそ一体感のある美味しさを味わえます。

 今、パンはベンチタイム中。朝7時には今日のパンが焼きあがります。さて、今日はどんな顔をしてオーブンから出てくるか楽しみです。


毎朝焼く小さなパン

2017年12月08日 | パン

雨、11度、63%

 毎朝、15センチほどのフランスパンを焼きます。1本だけ焼きます。朝起きて冷蔵庫で寝かせておいたパン種を出して来て、ベンチタイムをとっている間、こうしてPCの前に座ります。

 小さなバゲットは私の朝ごはんです。時にはお昼に残しておくこともあります。時にはお夕飯にそのまま取っておくこともあります。美味しい賞味期限が短いフランスパンです。焼き上げると、毎日写真を撮ります。すでに100枚以上の毎朝焼いたパンの写真があります。札幌、香港に旅行した日以外はほとんど毎日です。

 先日、主人とスーパーに買い物に行きました。レジに並んでいると隣のパンコーナーのパンを指差して、「手ごろな値段で美味しいパンが種類もいっぱいあるのに、パンを焼くのがバカらしくならない?」と言います。即答だったと思います。「面白いのよ。」私の答えです。主人は、私がパンを焼くことを非難しているわけではありません。

 ホームベーカリーが香港にも普及したのはここ数年のことです。毎日の食事ですら作ることの少ない香港人女性が、だんだんと家での料理や菓子作りに目覚めて来ました。そこにホームベーカリーが登場です。30年前の香港、パンのための強力粉すら手に入りませんでした。日系のパン屋さんに頼んで分けていただきました。イーストもそうやって手に入れていました。日清製粉の「カメリア」が日系のスーパーで売られるようになって大喜びしましたが、すぐに売り切れてしまいます。そのうちベトナムや韓国、タイの小麦粉が入って来ました。イギリスの強力粉もありますが、どうも匂いがいただけません。そんなふうにあの粉この粉と試す私に、主人は出張のたびにあちこちの強力粉を買って来てくれました。シンガポールから持ち帰ってくれたのはアメリカのキングアーサーの強力粉でした。富澤商店ができてここ3年ほど、やっと香港でも欲しい強力粉が手に入るようになりました。香港という土地柄、世界中から物が集まります。その上、主人のお土産強力粉がありました。香港にいた30年、おかげでいろんな国の強力粉を使うことができました。

 パン屋さんになるわけではありません。自分の食べたいパンを焼くだけです。100枚近いバゲットはみんな違う表情をしています。同じ顔をしているものは一枚もありません。使う粉も決まって来ましたが3種類使い分けています。どれもフランスの小麦を使った粉です。コクや香りの深さが気に入っていますが、3つともそれぞれの特徴があります。日本の粉のうまさも体験しましたが、フランスパンはやっぱりフランスの小麦が一番かと思います。

 パンの顔ばかりか必ず切り口も写真に収めます。 気泡の色、艶、皮の薄さを見るためです。

 澄ました顔のバゲット、おでこが破裂したようなバゲット、もしかしたらその日の私の気分そのままかもしれません。こうして家で焼くパンが買ってくるパンよりお高くつくことに気づいたのはごく最近です。強力粉を探すという精神的負担が日本ではありません。美味しくないパンもありました。黙って食べてくれた家族(テツ、モモ、ココも含めて)、重い粉を運んでくれた主人、みんなに支えられて、さあ、今日もパンを焼きます。「面白いのよ。」この一言は本音です。

 

 


3種類の粉で小さなフランスパンを焼く

2017年10月28日 | パン

雨、19度、78%

 私ひとり分の小さなバゲットを毎日焼きます。ご飯と同じで炊きたて、焼きたてが一番美味しいバゲットです。30年来、ハード系のパンを焼くときは「リスドォル」という粉を使って来ました。中力粉に近い粉です。以前は市販の中力粉はそんなに種類がありませんでした。ホームベーカリーでおうちでパンを焼く人が増えているおかげで、たくさんの粉の種類が店頭に並んでいます。国産の小麦を使った粉もこんなに種類があるのかと驚くほどです。

 粉が違うとパンは違ったものになります。特にバゲットは素直に粉の味を反映します。粉と水と酵母とお塩だけのバゲットです。「リスドォル」以外の2種類の粉を使って焼き違いを比べて見ました。「リスドォル」の断面は、 クラムの部分はあっさりと焼き上がります。モチモチのクラムではありません。焼き上がりの香りもあっさりです。

 「オーベルジュ」という粉を使います。粉自体がやや黄色、同じ配合で焼きます。捏ねる時からベタベタ感が違います。 焼き上がりの香りが甘く感じるのは不思議です。切り分けると、 粉の色を反映して黄ばみがかっています。クラムはもっちり、外のクラストはとても薄くパリッとしています。クラムとクラストの絶妙なバランスを感じます。

 「ラトラディションフランセーズ」という粉はフランスの小麦を使ったフランス製の粉です。粉自体がやや灰色がかっています。3種類の粉の中では、一番ベタベタと扱い難い粉です。 よく膨れてくれました。切り分けると、 クラムはお餅のようにもっちりしています。そして小麦の香りが香ばしい。この香りには唸ってしまいます。

 たった3種類の粉でもこんなに違いがあります。まだ日本の小麦の粉を使っていません。その上に小麦粉をミックスすれば、数え切れないくらいのパンが焼きあがります。売るためのパン焼きではありません。あくまでも自分が美味しいと思うパン、焼きやすいパンを目指します。焼きたてをよく匂って、ガブリ。噛み締めれば小麦が風にそよいでいる様が頭をよぎります。毎日お家で焼くパンは、難しく考えずに素直が一番と思います。

 


一人分のフランスパン

2017年09月30日 | パン

曇、18度、78%

 水と小麦粉とお塩だけで作られるバゲットなどのフランスパンはご飯に似ているように思います。お米そのものの美味しさが素直に出て来るご飯、同じように小麦粉の美味しさがそのまま伝わって来るフランスパンです。ご飯と同じで炊きたて、フランスパンは焼きたてが一番美味しいと思います。

 フランスパンは残って冷凍してオーブンで温めなおすとお美味しいと言われますが、焼き立てに比べたら雲泥の差です。私一人が一度に食べれるだけの小さなフランスパンを焼いています。一晩冷蔵庫で生地を寝かせますから、食べたい時刻から逆算して作ります。

 プルマンローフと言われる食パンは、冷凍しておいても味が落ちるわけではありません。プルマンローフは焼きたてよりも、数時間置いてパンの中の蒸気が出てしまったぐらいが一番美味しく感じます。

 パン屋さんに行くとたくさんのパンが並んでいますが、私自身は普通の食パンとバゲット状のフランスパンがあれば十分です。シンプルなフランスパンはお味噌汁にも合います。ジャムの代わりに餡こをのせても美味しいと思います。ご飯がわりです。一人分の小さなフランスパンですが、少し残ってしまえば貯めて置いてパンプディングを作ります。フランスパンのパンプディングは気泡が多いフランスパンならではの食感です。歯ごたえがあります。

 焼きたてのフランスパンの香りはお餅を焼いた時のような香りです。焼きたてを食べると言ってもオーブンから出してすぐではありません。ほんの少し時間をおいて、まだ暖かなうちにかぶりつきます。 バリッと噛み締めると、「ああ、小麦さんありがとう。」って思えます。