泣かせて泣いた。

考えてみれば、

私が怒ったことなど、一度もなかった。

 

おはようございます。

と、言ってみたい。

私は、体がペラペラだし、顔が凄まじくアッサリしているから、

いやもはや、無いに等しい眼だから、

穏やかに見られることも少なくないが、これで案外、情熱家なのだ。

 

しかし、

のん太に怒った事は、本当に一度もなかった気がする。

あの子は、怒らなくてはならないことをしない。

一応記しておくが、我が家では、

・壁紙をバサバサにする

・床を剥がす

・新品のトイレットペーパーを全滅させる

・私が所有する、唯一の高級ブランドバッグをポンコツにする

など、物や部屋を傷付ける行為は、許容している。

ちなみに、上記の全て、のん太の仕業だ。

あの子は、案外癖が悪い。

 

しかし、かかぁはこれだけは許さない。

それは、喧嘩。

小競り合い程度なら見守るが、

訳もなく、一方的に奇襲するような行為は、かかぁは許さない。

「ダメだ！」

と言うだけなのだけれど、

先日、のん太が珍しく、あやに奇襲をかけた。

白猫の特徴として、

自分が飼い主に甘えている時に、他猫が寄ってくると、

飼い主を取られまいと、その他猫を攻撃する傾向がある。

と書かれているが、まさにその通りの状況だった。

奇襲といっても、そこはのん太らしく、

非常にマイルドな奇襲だったが、

むしろ、奇襲を掛けられた、あやの激怒の方が酷かった。

理不尽なほど酷かった訳だけれど、

私は、あやの声に驚いて、咄嗟に、

「のん太、ダメだぞ！」

と一喝してしまった。

この場合は、叱る程の案件ではないというか、

叱るべきではなかったが、

どうしても、私は女を贔屓する傾向がある。

女が男に虐げられる現場は許せないという、個人的な感情が強いのだろう。

 

すると、のん太は小さな声で、

「くーん、くあっ、ぁっ、ぁっ、ぁっ、ぁん」

と今まで聞いたことのない鳴き声を出しなら、

とぼとぼ別の部屋へ歩いて行った。

あっ、泣かしちまった！

その後、急いで謝りに駆け付けたが、

なんか、申し訳ないんだけど、

泣いちゃったのん太が、実に愛らしかった。

 

今度は、おたまが奇襲かい？

 

行くか？

 

はい、のん太の方が早かったぁ。

 

男どものことは、大体見守るだけでいいの。

男同士は、放っておけばいいのだ。

 

そのバチが当たったのか、

翌日、私が泣く羽目になった。

雨対策に、マアコのキンピカハウスに雨よけを設置した結果、

ポンコツ過ぎて泣いた。

さらに、直そうとガムテープを剥がせた瞬間、

ハウスに貼られている防水キンピカシートも剥がれ、

ハウスもろともポンコツになって、泣いた。

 

ごめん、マアコ。

マアコ「あたしの家、どうしてくれんのよ？！」

安心してください。

新たなキンピカハウス、ちゃーんと買っておいたから

すぐさま、用意したから入ってくださいね。

ちなみに、雨よけはポンコツのままです、ごめんなさい。

でも安心して。

さらに新たなキンピカハウス、アマゾンで買っておいたから。

我、キンピカハウス購入のスパイラルが止まらなくて泣いた・・・。