いやいやいや、
もう、そんなに経ってるのか・・・
おはようございます。
きくが、極楽へ旅立って、もう10週間、経っている。
49日なんて、とっくに過ぎているじゃないか。
何やってたんだろう、私ったら!
あっ、子猫とイチャイチャしてたっけ。
きくさん、
あんたって猫は、どうして、いつもそうなんだい?
あんたとの生活を思い出そうにも、どういう訳か、
何も、思い出せないんだよ。
きくとは、15年を共に生きた。
気難しい三毛猫で、私が、もっとも手こずった猫だ。
そのはずなのに、
何をそんなに手こずったのか、思い出せない。
思い出すのは、
私をジッと見る、あの目だけだ。
何があっても、逸らさない、あの目だけなんだ。
私は、まだ、きくが元気だった頃、
我が家のおじさんに言った事がある。
「私はね、きくが逝ったら、一旦ダメになる気がする」と。
そう言わしめる程、
私にとって、きくという猫の存在は、強烈だった。
猫は、可愛いだけの生き物じゃない。
それを、この軽い頭に叩き込んだのが、きくという猫だった。
猫を、ナメるな。
猫に、どれだけ舐められても、
人は猫を、ナメてはいけない。
これは、私が生きる上での、最も重要な格言だ。
猫を舐めたら、
口の中が毛だらけになるから、ではない。
猫ってのは、
そんなに単純な生き物ではない、という事だ。
猫ってのは、
酔っぱらって、上機嫌で帰ってきて、
頭を撫ぜようものなら、バッサリやられる。
撫ぜて欲しそうにしているから、
頭を撫ぜようものなら、バッサリやられる。
もう、撫ぜてくれよと鳴いてるんだから、
今だろ?今なんだよな?と
満を持して、撫ぜようものなら、バッサリやられる。
だったら、いつなんだ?
猫ってのは、
ご飯の時間になっても、来ないのもいる。
腹が減ってないのかと思いきや、
そうではない。
「今日から、ここで食べたい」と、
食事の場所を勝手に変える。
その場所が、ベッドの上だ。
おじさんが、まだ寝てる、ベッドの上だ。
そして、食べたら、すぐ吐く。
おじさんが、まだ寝てる、ベッドの上でだ。
まっいいっか!
猫ってのは、
寝ている私に、ようやく甘えに来た時に限って、
なんか、臭い。
寝てる私の顔の上に
置いてる前足が、なんか臭い。
ウンチ、踏んだな!
猫ってのは、
体調がどうかも、分からない時がある。
痛いのか、苦しいのか、分からない。
ひょうひょうとして見せて、
実は苦しくて、もう限界で、
それでも、凛とした目で、私を見るもんだから、
油断していると、
目を離した隙に、勝手に逝ってしまう。
見事に、騙された!
そして、
あっという間に見送って、やれやれと思いきや、
また子猫がやって来て、
その子猫ばっかり見ていたものだから、
ダメになる機会を、失った。
きく、あんたって、猫は・・・
私が、決して忘れる事ができない、あの目は、
ずっと、私を見続けていくだろう。
猫をナメるな。
猫は、お前を見ているんだぞ。ってさ。
きく「思い出してる暇があるなら、働け!このブサイク豚ゴリラの糞め!」
メスを付けてよ~って言おうと思ったのに、
糞て!糞て!