たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

田沼の石尊山~大久保山。正月飲んだくれの身体にはかなりきつかった。

2013年01月04日 | 近所の栃木県の山
◎2013年1月3日(木)―ハイトスさん、ななころびさんと。

スナックするすみ看板前空き地(7:24)……530m石尊山(8:35)……562.2.2m三角点(10:02)……近沢峠(10:52)……661.9m三角点・大久保山(11:53~12:25)……根古屋森林公園駐車場(13:44)

 先日、鹿沼の石尊山を歩いた際、野球親爺さんから「石尊山は田沼にもある」とコメントをいただいた。調べたら、ご本人の記録があるじゃない。何気もなく、読み飛ばしてしまっていたらしい。超マイナーでおもしろそうな感じの山だ。年明け最初の山歩きにするつもりでいた。ここで、ハイトスさんから、3日のご同行はいかがかとお誘いをいただいた。前回は、みー猫さんとハイトスさんを、足尾のひなび過ぎた山に連れ出して失礼したので、今回は、ハイトスさん案をご提示いただいた。一応、希望順に並べ、付記として、この田沼石尊山も候補に加えて返信。最終的に、石尊山となった。ハイトスさんも、単独山行ではこういう山がお好みらしい。変わった方だ。取りあえず、ななころびさんにも連絡を入れてみたところ、今回は、早々に参加のご快諾をいただいた。みー猫さんはご家族旅行のようでバツ。残念。
 ハイトスさんと私には、田沼へのアクセスも便利なのだが、ななころびさんには、時間のかかる場所のようで、7時集合なのだが2時起きでいらして、2時間の仮眠タイムを与える形になってしまった。残りの時間は延々とコンビニ探しにあてがってしまわれたらしい。誠に失礼した。ついては、次回は、今市周辺ということでお返しせねばなるまい。

(道路傍にあった石灯籠。県境の根本山にある神社関係らしい。公園に里宮がある)


 根古屋森林公園の駐車場で7時の待ち合わせ。先着のななさんはお食事中であった。初対面。何か、不可思議そうなお顔で見られた。後で聞くと、たそがれオヤジに対して、どういうわけか、山本小鉄のイメージがあったらしい。下町の路地で騒がしく遊ぶ子供たちを怒鳴り散らす、口うるさいジジイの役回りだったようだ。まぁ、ヒール役の芳の里とかでなくてよかったが。そういえば、みー猫さんにも言われたなぁ。体育会系のオヤジのイメージだったって。何で、そうなるんだか。
 ななさんはお若い(と言っても、ハイトスさんと自分らにとってはの話だ)。みー猫さんよりは少々上。ハイトスさんがいらしたところで出発。本日のコースプランナーはハイトスさん。野球親爺さんルートの逆回り。最後に車道を延々と歩くのも面倒なので、ななさんのスバル号で取り付きの中木戸に向かう。手頃な空き地があり、ここから出発。近くに「スナックするすみ」の赤い看板と根本神社と刻された石灯籠があった。後で調べたが、「するすみ(磨墨)」「いけづき(池月または生食)」ともに、馬の名前とのことだ。頼朝関係の逸話らしい。
 本日の足回りは登山靴。ゴム長予定でいたが、何だか、お二人に失礼になるような気がして履き替えた。

(踏み跡はやがて不明瞭になったり、分岐したりする。ここは破線部分の歩きかと思う)

(小尾根に乗る)

(南東の金原山方面)


 作業道を、399m標高点北側鞍部を目指して東に向かう。地形図の破線区間である。右手先に399m峰が見えている。最初のうちは道型も明瞭であったが次第にうやむやになり、沢沿いから小尾根に上がる。ここから、ずっと、落ち葉を踏みしめての歩きになった。滑りはするものの、心地よい歩きだ。鞍部のやや北寄りで縦走尾根に合流。金原山方面の山並みを確認できる。進路は変わり、北に向かう。尾根に上がったとたんに寒くなった。風が冷たい。さて、鞍部までの区間、しぼれさんの記録を拝見すると、道型に沿って行けば、その先で首欠け地蔵にお会いできたようだ。宝暦年代製というから江戸中期だ。見逃したのはちょっと残念。ただ、この時点では、地蔵さんの存在も知らない。後の話である。

(地図を確認するお二人。こちらはよろしくスタイルだ)

(石尊山が見えてくる)

(直登した大岩から見下ろす。あれれ、2人とも巻いちゃった)


 岩場が出てくる。今のうちは元気もあるので、一人、大岩を直登してみる。お二人にあきれ顔をされた。お二人はあっさりと巻いた。石尊山(530m)手前の440m小ピークを経由して石尊山に向かう。それらしきピークが正面に見えてくる。歩き出しから1時間も経っていないのに、なぜか、身体の動きが鈍い。息切れがする。大岩の直登が原因ではなかろう。元日、2日と、朝から飲んだくれていたツケが回ってきたようだ。寝起きもすっきりしなかった。ただ、これは言い訳にしか過ぎないことだが。
 ななさんの歩きを見ていると、暮れから4日連続で歩かれているだけあって、着実で安定した歩きをされている。えらく余裕だ。我々が鈍足すぎるのか。

(石尊山のピークは左奥)

(山頂の石祠)


 石尊山に到着。山名板も何もない。あるのは粗末な石祠だけ。野球親爺さんの一年前の記録では、石祠がバラバラになっていたようだから、修復された方がいるのであろう。5分ほど休憩する。4つ目の石尊山をクリア。栃木県内はあと黒羽町の石尊山だけか。と思っていたが、佐野の不動岳と唐沢山の間にも、石尊山があるらしい。全部回っているうちにどんどん増えて、きりがなくなってしまうかも。
 ところで、この辺からだろうか、「境界標」が目に付くようになった。多い所では10m間隔くらいに設置されている。今でこそ、佐野市に合併されているが、以前の村界だったのだろうか。

(先の、下った鞍部から振り返って石尊山)


 目の前に急な斜面があった。地形図ではざっと70~80mの下りになっている。落ち葉の下が凍り付いていないか、気になって仕方なかったが、何とか下りきる。この付近から、樹間越しではあるものの、展望が効きはじめ、男体山の頭が見えるようになった。しかし、雲が巻いているせいか、写真には写らない。あれっ、ハイトスさんのカメラが変わっている。ルミックスだ。新調されたとのこと。でも、私もハイトスさんも、撮れりゃいい口だからなぁ。ハイトスさんには失礼か。ななさんはみー猫さんと同じカメラとか。

(ナナさんは余裕しゃくしゃくでキツツキの穴見物)

(562.2m三角点に向かう)


 右手に、谷倉山やら三峰山、北には尾出山なんかが確認できるようになった。先を行くななさんが立ち止って上を眺めている。何を見ているのかと思ったら、キツツキ?が開けた木の穴だった。ななさんも私も、見るのは初めてだ。周囲には、ためらい穴らしきものがいくつかあった。
 この先、いくつか小ピークを通過する。塩谷地区に下る破線路は気づかなかった。この辺、植林帯と自然林、植生がころころ変わる。植林帯が延々と続くのは気が滅入るが、ほどほどの割合で自然林が入り込む。植林帯の下には、随分と松葉が落ちている。見上げると、檜の間にちらほらと松の木がある。変化のある、長い尾根歩きだ。気分が爽快なら、すっきりした気分で歩けるだろうが、どうもそうではない。一汗かいて、アルコールも排出しているはずの気分なのに、心身ともにすかっと来ないのは何でだ?シャリバテだったりして。
 562.2m三角点に到着。ハイトスさんが落ち葉をかいて標石を出す。

(右手に見えるのは大鳥屋山だろうか。裾には砕石場が見える)

(近沢峠が近づく。目の前の小ピークを左に下って近沢峠となる)

(石祠)


 三角点からが意外にも長かった。途中、この先の小ピークを巻くかのような踏み跡を見つけ、自分だけ辿ってみた。こんな小ピークでも、登りがきついように見えたのだ。巻き道は最初のうちはしっかりもしていたが、次第にあやふやになり、とうとうヤブになってしまった。また余計なことをしてしまった。ピーク下でお二人に遅れて合流。
 近沢峠に近づく。ミカンを供えた石祠が1基あった。地元の方が年明けにお参りしたのであろう。明治のもので、背中には、琴平●、三峯山?と彫られている。この辺から方向感覚がおかしくなる。そのまま直進すれば近沢峠に着くような感じなのだが、ルートはすでに西向きになっていた。正面のピークは近沢峠とは反対側のピーク。明瞭な踏み跡を峠に下りる。ここにもミカンの供えられた石祠があった。その隣に林道開通記念碑。

(峠に降り、葛生方向に行ったら、擁壁がずっと続いていた)

(作原方面に戻り、大久保山へはここから入った。明瞭な道はない)

(大久保山が見えてきた)


 さて、ここから大久保山(661.9m)への取り付きが分からない。北側に行ってみると、高い擁壁が続いている。ふと、烏ケ森さんの山行記録コピーを持ってきたのを思い出した。西に下って100mほどと記されていた。擁壁が切れて、軽いヤブではあるが、ここから取り付く。ここで、ショートカットして楽をしようとしたのがいけなかった。ハイトスさんのご指摘を受ける。おかしな方向に歩いているよ。ショートカットしようと言い出したのは私だったが。
 小ピークを越えると、前に大久保山が見えてくる。結構、高いじゃないの。100mオーバーの標高差は優にある。この登り、自分にはつらかった。ななさんが先頭を余裕で歩き、私とハイトスさんを待機している形が続く。やがて、ハイトスさんにも追いつけなくなってしまった。

(大久保山の直下は、こんなものだがきつかった)

(大久保山に到着)

(男体山がかすかに見える)

(山頂の様子)


 大久保山に着く、RK氏の661.9m三角点標高板に、手書きで「大久保山」と記されている。ここで昼食にする。ななさんはオニギリ、ハイトスさんはラーメン。自分はラーメンを作る用具一式を持ってきてはいたが、どうも食欲がわかず、アンパンを1個食べただけ。ななさんの弁によると、シャリバテになると、食欲も失せるらしい。自分の今がそうなのだろうか。何せ、この2日の間に、まっとうな食事をしていない。ハイトスさんにミカン、ななさんからはチョコをいただく。自分にふるまう物がなくて肩身が狭い。
 雑談をしながら、ななさんのプライベートを引き出す。なるほど、なるほど。◎◎さんとは、どういう…?そうなの。といった具合だ。食欲はなくとも、こういった類いの話の吸収だけは旺盛なのだ。

(南西尾根を下る。ハイトスさんは飛駒三山の縦走尾根を見ているのか)

(街並みが見えてくる)

(真ん中の高いのが562.2m三画点峰だろうか。となると、石尊山はさらに奥となるが)

(こちら左手、手前2つ目が大久保山かと)

(林の中を下って)

(するすみの道に出る)


 南西尾根を下る。雑木の尾根だ。途中、紛らわしい尾根の分岐が数か所。どこを下ってもいいのだが、森林公園に下るのが無難だろう。民家の庭先に出てしまってはお粗末なフィニッシュ。しばらく下ると、後ろの方に、今日の歩いた尾根が見えてきた。結構歩いたものだと感心する。
 間伐材だらけの植林の中を下ってちょっと行くと、するすみの道に降り立った。あとは歩道を公園まで歩くだけ。お疲れ様でしたと到着。
 別方向に行かれるハイトスさんとはここで別れ、ななさんをスバル号デポの空き地まで送る。

(公園から要谷山。公園では、子供が遊具で遊んでいるだけだった)


 今日は6時間20分歩きだった。同じコース、逆方向からとはいえ、野球親爺さんは5時間35分で歩かれている。しかも、我々にはない車道歩きの50分を差し引けば、4時間45分となる。いったい、どんな歩き方をされているのだろうか。
 体調が芳しくなかったとはいえ、自分には、今年の初歩き。おかげさまで楽しい歩きをさせていただいた。ハイトスさんとななころびさんには、お付き合いいただき感謝する次第である。


(本日のGPS軌跡)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図メッシュ(標高)を使用した」(承認番号 平23情使、 第832号)

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10 コメント

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コラボ・レポ 再び (ななころび)
2013-01-04 22:34:12
こんにちは。 たそがれさんのコラボレポに登場できて本当に幸せであります。こんなに早くご一緒に山歩きができるなんて・・・
このコース、不足感等全くありません。適度なボリュームあり、起伏あり、尾根選択の悩みどころ数箇所あり、眺望よし、で歩き終えて充足感でいっぱいでした。
それにもまして、たそがれさん、ハイトスさんの人柄にふれて、山歩きができた満足感が大きかったのも本当のところですが。
リアルのたそがれさんは、自分の想像上のたそがれさんといい意味で印象がかなり違っていて、最初会った時、あれれ??って感じがしました。
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大久保山 (ハイトス)
2013-01-04 23:58:52
記事がアップされましたので少しは元気になられたようですね。
大久保山の直下はきつかったけれど、やはり正月の酒浸り生活のツケの可能性高しでしょうか。
みー猫さんの時といい、今回といいこれじゃぁ自分と同じレベルになってしまいますよ。(笑)
ななさんは我々を待っている間に体が冷えたことでしょう。
野球親爺さんの件は指摘されるまで気がつきませんでした。
多少自分たちより早い程度かと思っていたら、確かに戻りの車道歩きを含めてで有れば大違いなのですね。
飛駒三山を歩かれたときに自分との違いは認識しておりましたが今回で再認識です。
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ななころごさん (たそがれオヤジ)
2013-01-05 07:24:09
おはようございます。
お付き合いいただきありがとうございました。懲りることはなかったようでほっとしています。
なななころびさんを強引にお誘いしたような感じで、恐縮しておりましたが、いずれは一緒に歩いてみたいなと思っておりましたし、早めに実現でき、それも、なごやかに山行でき、正直のところ、うれしく思っております。
ななころびさんは、至って穏和な方といった印象を受けました。
記事中にも記しましたが、今度は、ななころびさんのアクセス至便なところでやりましょう。私とハイトスさんに無理のないバリエーションルートを探しておいてくださいな。
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ハイトスさん (たそがれオヤジ)
2013-01-05 07:29:52
おはようございます。
ハイトスさんは、今日あたりもどこかにいらしているのでしょうか。私はまだ体調不良で今日は用心日にあてておきますよ。
私の歩きなんて、所詮は早足ではないのです。最初の印象が強かっただけのことではないでしょうか。
自称・鈍足と言われる方のお歩きは概して正反対のものです。野球親爺さん、ぶなじろうさんしかりです。
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無理のないバリエーション (みー猫)
2013-01-05 08:19:01
おはようございます。新年の山行、お疲れ様でした。
やはりたそがれさんのレポで、ほぼ全て網羅されてしまいそうですね。自分の場合に慌ててアップしたのを思い出しました。あいにくの体調不良だったとのことですが、翌日お仕事だったのですね。大事になさってください。無理のないバリエーションというのはなかなか難しいところですよね。そもそも偏った記事情報がベースであるし短くて急ですぐ終わるか、長くていつまでも続くか分からないような・・・・?
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みー猫さん (たそがれオヤジ)
2013-01-05 16:21:38
こんにちは。ありがとうございます。
体調不良は相変わらず続いています。飲み過ぎとか、そういったレベルのものではないようです。足が遅いいい理由にはなりましたけど。
今回は、みー猫さん、残念でした。別に、どこを歩いていてもいいのですが、私とハイトスさんにとっては、一緒に歩くこと自体に意義があったわけですから。次回は、皆さんで参りましょうよ。
みー猫さんにとっての、とっておきの、無理のないバリエーションルートもまた期待しておりますよ。
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石尊山だけ閑馬側から登ってます (ノラ)
2013-01-06 19:13:32
たそがれさん こんばんは。コラボ山行で長いルートを歩かれますね。さすが御三方の歩き。たそがれさんはこの時は体調不良の前兆が始まっていたということでしょうか?もう良くなられたようですね。
実は私も石尊山だけなら閑馬側から行ってます。山頂には壊れた石祠しかなかったのは当時の記録にありました。写真は昔のPCのデータと一緒に無くなってしまいました。残念。ここへ行った当時は地図読みもうまくできなかったので石尊山を通りこして次のピークまで行ったりして冴えない山行でした。その点,皆さんは地図読みベテランですからそういう間違いもされませんね。
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ノラさん (たそがれオヤジ)
2013-01-06 19:42:49
引き続きありがとうございます。
さすが、ノラさん。北関東の山には精通されていらっしゃる。金山まで歩かれるくらいですから。
閑馬から石尊山ですか。地形図を見てみました。歩けそうですね。でも、ほとんど飛駒側からの入山ということは、結構、ややこしいルートではないですか。
この長大な尾根、地形図を眺めていると、楽しめそうですね。特に、奈良部山の南東尾根なんか、スリリングな大岩巻きがあるようで、ちょっとばかり興味があるんですよ。
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早足ではありませんが (野球親爺)
2013-01-06 21:33:43
こんばんは。
石尊山シリーズ 順調といったところでしょうか。
皆さまとの歩き、うらやましい限りです。
こちらは3日から仕事してました。
私の歩いた方向のほうが時間がかからないのではないかと思います。大久保山の下りは飛ばしたかもしれませんが。
石尊山の北斜面は登るのも下りるのもちょっと危険な香りがしました。
ところで不動岳と唐沢山の間の石尊山ていうのは縦走路にあるのでしょうか。
それにしてもいたるところに石尊山ありですね。
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野球親爺さん (たそがれオヤジ)
2013-01-07 08:19:00
おはようございます。
野球親爺さんは3日からお仕事でしたか。上手がいらっしゃいましたね。
石尊山の北斜面、逆回りだと、あれが最後の登りになりますよね。そんな歩きはしたくないなと思ったものです。幸いにも凍結がなかったのでよかったですが、凍結していたらやばいところですよ。
別の石尊山というのは、おっしゃる通り、不動岳と唐沢山の間にある山のようです。地元で石尊山と呼ばれているようで、山名板もあるのかないのか。
茨城県境のは、自分には遠いので、とりあえず、この辺で打ち切りにしておきますよ。
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