◎2007年9月29日(土)―1人
金曜日の夜9時に自宅を発った。高速を下り、片品村に入ったら雨がポツリポツリ。嫌~な予感。先週の土曜日の夜に高木と谷川岳馬蹄形を企て出発、天気は芳しくない予報で、急遽、八海山に進路変更。路肩にテントを張り、朝目覚めたら雨。山歩きは断念。新潟まで行き、テントに寝て帰って来ただけのこと。この分ではその二の舞が予想される。大清水に着いた時には、雨の量も粒も大きくなり、今回も寝に来てしまったのかと思うようになっていた。缶チューハイを飲んで車内で寝るも、シュラフだけでは寒く、ほとんど寝ない状況で起床。5時。既に雨は上がっている。奥の第二駐車場に駐めていたので、手前の第一に移動。車は合わせて15台くらい駐まっていた。中に人がいるのかどうかは分からない。管理棟(売店?)の周辺には7~8人のグループがうろうろしていた。トイレに向かう。ここのトイレは100円募金トイレなのだが、取りあえずは結果を見てからということにしたが、いつも通りの便秘。100円は払わなかった。逆を考えるなら、払っていれば快便が保証されたかもしれない。いつものように重い腹での山歩き。
天気ははっきりしないものの、雲は明るいから、何とか持ちそうだ。バナナを1本食べて歩き出す。5時41分。8℃。「鬼怒沼6Km」の表示のある林道に入る。昨夜の雨で水たまりが出来ているから、避けながら歩くが、左の靴に水が入ってしまった。うっとうしい。林道が左に分岐する。掲示板を見ると、中ノ岐沢に沿った道のようだが、地図を確かめても、古い地図のためか、この道の記載はない。スーパー林道に接続しているのだろうか。「鬼怒沼4.8Km」(6時8分)あたりから林道が途切れ、山道に変わる。雨上がりのせいか、キノコがそこいら中に出ているが、キノコを知らないオレには喰えるものなのかどうかからきし分からない。昨年、森山に連れられて藤原湖の方にキノコ採りに行き、通称「一本」なるキノコの知識を得たが、途中、この「一本」に似たキノコを見つけ、裏の襞を見たら、毒のキノコだった。これだけは判別がついた。少し下って湯沢出合(6時20分)。ネットで調べると、ここで往生する人が多いようだ。木の枝をつかみ、ジャンプして渉る。やや上流に太めの幹を2本渡している箇所があり、そこを渉れば何も問題はなかったのだが、気づいたのは渉ってから。対岸から本格的な登りが始まる。ネットではやたらと急だとか、延々と続くだのと記されているが、物見山まで700mの標高差があるのだから仕方がないだろう。
樹林の急坂、やがて露岩が現われ出す。展望はなく、風通しが悪い。腐った木が目立つのは、日当たりが悪くてジメジメしているせいだろう。確かにきつい登り。何度も立ち止まる。やがて南面がところどころで開けてくるとともに、風も涼しくなる。青空が一角、見え始める。谷の向こう側、南西に直角三角形の定規のような山が見える。昭文社地図では日光丸沼の四郎岳のようだが、1/25,000地形図で確認すると、東側が切れ立っているから、確かに四郎岳だろう。いつかは行ってみたいと思う。ようやく、物見山が見えてきた。この山のいやらしいところは、ピークが見えてから、そこに至るまでの距離が長すぎること。これでもか、これでもかと思いながらも、まだまだ着かない。相変わらずの急登が続く。雲がまた出てきた。
8時10分、物見山到着。大清水から2時間半。コースタイムは3時間50分になっているが、いくらなんでもこれではかかり過ぎではなかろうか。ようやく北側の展望が開け、燧が岳が見える。燧周辺の上空は青空で雲がない。20分ほど休憩。携帯は北側に行くとつながる。北側から戻るとすぐに圏外になってしまう。ということは、尾瀬沼、尾瀬ヶ原地区はかけ放題ということか。皮肉を言えば、便利なところだ。今日の目標としたルートは、鬼怒沼山をぬけて黒岩山を目指し、福島、群馬の県境を進み、小淵沢田代から大清水に戻るルートではあるが、日帰りにしてはかなりきつい。ネットでも日帰りの報告はなかった。だから敢えてやってみたかったのだが、時間的には何とか明るいうちに戻れるかもしれない状況。だが、気持ちが萎えた。別に疲れているわけでもなかったが、はっきりしない天気の中、気が進まなくなってしまった。鬼怒沼山往復だけにしておこう。
物見山と鬼怒沼山の鞍部に到着。右に木道がついている。ここから鬼怒沼湿原への道。湿原は後回しにして、鬼怒沼山を目指す。栃木と群馬の県境ルート。しばらく登ると、右に「鬼怒沼山→」の表示があった。ここから東に入り込むが、道が細いわりには目印のテープ類がやたらと多い。そして、ヤブをかき分けて山頂着。9時10分。物見山から40分ほどの距離。ただのピーク。展望は南側の一角が開けているだけで、あとは背丈以上のヤブ。三角点がある。5人も立てば、窮屈な山頂である。気温は10℃。身体よりも、手が冷たくなって、軍手をはいた。たいしたピークでもないので、さっさと下りる。湿原に行ってみよう。登山道に戻り、改めて黒岩山方面のルートを少し歩いてみたが、展望が悪くて、すぐに引き返した。
先ほどの湿原分岐の鬼怒沼山寄りに、登山道が二股に分かれているところがあり、左へ行くと湿原の近道と思い入ってみる。しばらく行くと巡視小屋(避難小屋)。きれいに使われている小屋らしく、土間には箒ではいた跡がついていた。この小屋は尾瀬林業と東電が造ったものらしいが、「屋内での火気使用はご遠慮ください」と記されているのに、中にカマドがあるのはどういうことだろうか。燃え残りの木もある。
湿原に入る。やはり展望が良く、燧やら日光方面の山が見える。ここで団体さん。2グループ30人くらいだろうか、日光沢温泉から来たようだ。そして関西弁。よけい喧噪の中にいるような感じになってしまった。そろって、同じような年代の方々で、暇がある、金があるの典型。木道が尽きたところで慌しくUターンして行った。登山道には入る気がないらしい。1人歩きに声をかけられる。「避難小屋はどっち方面ですかね?」「あっちですけど、小屋に行くのですか?」「いゃ、鬼怒沼山に」。この日、鬼怒沼山に登ったのはオレと彼だけのようだ。湿原をしばらく探索して物見山に戻る。草紅葉が始まっていると、何かのブログで読んだが、草紅葉そのものがどういう色付きを指しているのか分からないので、判断に苦しむところ。湿原から見える鬼怒沼山は、針葉樹に覆われた、貧相な山だった。
物見山から10時20分に下り始める。はっきりしなかった天気も何とか青空も広がりつつあったが、今度は燧の方に雲がかかってきていた。下りはかなり急。木の根が滑る。木の根で滑って尾てい骨にヒビを入れた経験があるから、人一倍神経を使う。ただ、うまく、石やら枝やらのつかまる物があって助かった。しかし、よく、こんな急坂を登ってきたものだなぁと感心する。
12時10分、大清水着。だれにも会わなかった。今日、このコースを歩いたのは、オレ1人だけのようだ。気温はさほど上がらず18℃。今日は水をあまりとらなかった。2リットル持参で飲んだのは300cc程度。駐車場はまだ空いていて、店の関係者以外の姿は見かけない。500円の駐車代を払う。土曜日とはいえ、尾瀬もこの時期、季節はずれなのだろう。
金曜日の夜9時に自宅を発った。高速を下り、片品村に入ったら雨がポツリポツリ。嫌~な予感。先週の土曜日の夜に高木と谷川岳馬蹄形を企て出発、天気は芳しくない予報で、急遽、八海山に進路変更。路肩にテントを張り、朝目覚めたら雨。山歩きは断念。新潟まで行き、テントに寝て帰って来ただけのこと。この分ではその二の舞が予想される。大清水に着いた時には、雨の量も粒も大きくなり、今回も寝に来てしまったのかと思うようになっていた。缶チューハイを飲んで車内で寝るも、シュラフだけでは寒く、ほとんど寝ない状況で起床。5時。既に雨は上がっている。奥の第二駐車場に駐めていたので、手前の第一に移動。車は合わせて15台くらい駐まっていた。中に人がいるのかどうかは分からない。管理棟(売店?)の周辺には7~8人のグループがうろうろしていた。トイレに向かう。ここのトイレは100円募金トイレなのだが、取りあえずは結果を見てからということにしたが、いつも通りの便秘。100円は払わなかった。逆を考えるなら、払っていれば快便が保証されたかもしれない。いつものように重い腹での山歩き。
天気ははっきりしないものの、雲は明るいから、何とか持ちそうだ。バナナを1本食べて歩き出す。5時41分。8℃。「鬼怒沼6Km」の表示のある林道に入る。昨夜の雨で水たまりが出来ているから、避けながら歩くが、左の靴に水が入ってしまった。うっとうしい。林道が左に分岐する。掲示板を見ると、中ノ岐沢に沿った道のようだが、地図を確かめても、古い地図のためか、この道の記載はない。スーパー林道に接続しているのだろうか。「鬼怒沼4.8Km」(6時8分)あたりから林道が途切れ、山道に変わる。雨上がりのせいか、キノコがそこいら中に出ているが、キノコを知らないオレには喰えるものなのかどうかからきし分からない。昨年、森山に連れられて藤原湖の方にキノコ採りに行き、通称「一本」なるキノコの知識を得たが、途中、この「一本」に似たキノコを見つけ、裏の襞を見たら、毒のキノコだった。これだけは判別がついた。少し下って湯沢出合(6時20分)。ネットで調べると、ここで往生する人が多いようだ。木の枝をつかみ、ジャンプして渉る。やや上流に太めの幹を2本渡している箇所があり、そこを渉れば何も問題はなかったのだが、気づいたのは渉ってから。対岸から本格的な登りが始まる。ネットではやたらと急だとか、延々と続くだのと記されているが、物見山まで700mの標高差があるのだから仕方がないだろう。
樹林の急坂、やがて露岩が現われ出す。展望はなく、風通しが悪い。腐った木が目立つのは、日当たりが悪くてジメジメしているせいだろう。確かにきつい登り。何度も立ち止まる。やがて南面がところどころで開けてくるとともに、風も涼しくなる。青空が一角、見え始める。谷の向こう側、南西に直角三角形の定規のような山が見える。昭文社地図では日光丸沼の四郎岳のようだが、1/25,000地形図で確認すると、東側が切れ立っているから、確かに四郎岳だろう。いつかは行ってみたいと思う。ようやく、物見山が見えてきた。この山のいやらしいところは、ピークが見えてから、そこに至るまでの距離が長すぎること。これでもか、これでもかと思いながらも、まだまだ着かない。相変わらずの急登が続く。雲がまた出てきた。
8時10分、物見山到着。大清水から2時間半。コースタイムは3時間50分になっているが、いくらなんでもこれではかかり過ぎではなかろうか。ようやく北側の展望が開け、燧が岳が見える。燧周辺の上空は青空で雲がない。20分ほど休憩。携帯は北側に行くとつながる。北側から戻るとすぐに圏外になってしまう。ということは、尾瀬沼、尾瀬ヶ原地区はかけ放題ということか。皮肉を言えば、便利なところだ。今日の目標としたルートは、鬼怒沼山をぬけて黒岩山を目指し、福島、群馬の県境を進み、小淵沢田代から大清水に戻るルートではあるが、日帰りにしてはかなりきつい。ネットでも日帰りの報告はなかった。だから敢えてやってみたかったのだが、時間的には何とか明るいうちに戻れるかもしれない状況。だが、気持ちが萎えた。別に疲れているわけでもなかったが、はっきりしない天気の中、気が進まなくなってしまった。鬼怒沼山往復だけにしておこう。
物見山と鬼怒沼山の鞍部に到着。右に木道がついている。ここから鬼怒沼湿原への道。湿原は後回しにして、鬼怒沼山を目指す。栃木と群馬の県境ルート。しばらく登ると、右に「鬼怒沼山→」の表示があった。ここから東に入り込むが、道が細いわりには目印のテープ類がやたらと多い。そして、ヤブをかき分けて山頂着。9時10分。物見山から40分ほどの距離。ただのピーク。展望は南側の一角が開けているだけで、あとは背丈以上のヤブ。三角点がある。5人も立てば、窮屈な山頂である。気温は10℃。身体よりも、手が冷たくなって、軍手をはいた。たいしたピークでもないので、さっさと下りる。湿原に行ってみよう。登山道に戻り、改めて黒岩山方面のルートを少し歩いてみたが、展望が悪くて、すぐに引き返した。
先ほどの湿原分岐の鬼怒沼山寄りに、登山道が二股に分かれているところがあり、左へ行くと湿原の近道と思い入ってみる。しばらく行くと巡視小屋(避難小屋)。きれいに使われている小屋らしく、土間には箒ではいた跡がついていた。この小屋は尾瀬林業と東電が造ったものらしいが、「屋内での火気使用はご遠慮ください」と記されているのに、中にカマドがあるのはどういうことだろうか。燃え残りの木もある。
湿原に入る。やはり展望が良く、燧やら日光方面の山が見える。ここで団体さん。2グループ30人くらいだろうか、日光沢温泉から来たようだ。そして関西弁。よけい喧噪の中にいるような感じになってしまった。そろって、同じような年代の方々で、暇がある、金があるの典型。木道が尽きたところで慌しくUターンして行った。登山道には入る気がないらしい。1人歩きに声をかけられる。「避難小屋はどっち方面ですかね?」「あっちですけど、小屋に行くのですか?」「いゃ、鬼怒沼山に」。この日、鬼怒沼山に登ったのはオレと彼だけのようだ。湿原をしばらく探索して物見山に戻る。草紅葉が始まっていると、何かのブログで読んだが、草紅葉そのものがどういう色付きを指しているのか分からないので、判断に苦しむところ。湿原から見える鬼怒沼山は、針葉樹に覆われた、貧相な山だった。
物見山から10時20分に下り始める。はっきりしなかった天気も何とか青空も広がりつつあったが、今度は燧の方に雲がかかってきていた。下りはかなり急。木の根が滑る。木の根で滑って尾てい骨にヒビを入れた経験があるから、人一倍神経を使う。ただ、うまく、石やら枝やらのつかまる物があって助かった。しかし、よく、こんな急坂を登ってきたものだなぁと感心する。
12時10分、大清水着。だれにも会わなかった。今日、このコースを歩いたのは、オレ1人だけのようだ。気温はさほど上がらず18℃。今日は水をあまりとらなかった。2リットル持参で飲んだのは300cc程度。駐車場はまだ空いていて、店の関係者以外の姿は見かけない。500円の駐車代を払う。土曜日とはいえ、尾瀬もこの時期、季節はずれなのだろう。
平らな湿原なら行けそうだけど、急な山は拝読しているだけで無理と感じてきました。でも、読んで自分なりに行った気分になれるのはいいね。ありがとうございます。 寒さにも気をつけて、これからも登ってくださいね。楽しみにしています。
注意:水分を取らないと、痙攣を起こしますよ(便秘も)。
2007-10-01 21:42:06
俺ださん、いつもどうも。マイナー歩きで恐縮です。もしかして、俺ださん、は百名山アタッカーでしょうか。ブログ(http://blogs.yahoo.co.jp/nippondanjibanzai)を拝見すると、聖岳しか掲載がありませんが、そこいらの山はすべて凡なるものとお思いのようで。まっ、私には私なりの好みがありますので、その点は深刻に受け止めず軽くご容赦の程。
さて、片藤沼というのは初めてお聞きする地名で、調べさせていただきました。笠ヶ岳直下の沼のようですね。坤六峠から笠方面にはしばらくは行けるものの、やがては猛烈なヤブになるようですね。地形図ではなだらかな尾根のようですが、尾根が広くなっていますよね。こういう尾根はヤセ尾根と違ってむしろ方向をとりづらくて迷いやすくヤバイんですよね。私は好んでヤブこぎはしませんね。ブログでのレポを楽しみにしております。気をつけて行ってらしてください。再来週あたりは紅葉もきれいでしょうね。