カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』

どうもこんにちは、富田林薫(とんだばやしかおる)です。
遠洋マグロ漁船乗りです(ぇ?

「2011年8月」。

2011-09-01 19:35:05 | Weblog
題詠blog2011:055~077。

虚構 あるいは海の彼方へとわたしをつれて霧笛を鳴らす

みどり摘む呼吸するはず領域を手のひらの上 深呼吸する

雨ふる日きみの背中に寄り添えてレインコートのライバルになる

帆船ならみなみへむかう風の日のきぼうを孕みおすすみなさい

ただ、海鳥の子守唄ならあるとして 耳をすませば消えた潮騒

実直なひとあらわれてまっすぐな手を伸ばすから 繋がればいい

言い出せなかった有無が流星群 誰も知らない夜空に消える

ガリガリ君の当たり棒なら夏の日の記憶の中の金魚のお墓

背高泡立草の丈に近づく約束を秋になるまで忘れないでね

ひかりから呼ぶ声のする公園に未来のようなおやつ抱えて

観覧車 雲に近づく夏空の羽根があったら飛ぶのでしょうね

紅の豚の魔法を解く鍵よ アドリア海のあかいくちびる

あきらめたバクの親子を励まして真夜中過ぎの悪夢を食べる

単純に暮らしてゆけば真っ白なコットンシャツの襟を正して

箸であることを忘れて食卓のかなしいまでの砂丘のはずれ

介助犬の服を手作りしているようなあなたでしたか温かな手

みどり色ジャングルジムに跨がって始まるでしょう蝉の歌謡祭

えーえんの青いスーツよ撥ね返せ 汚職警官の放つ銃弾

伝書鳩に秋の手紙をたくしたら数えてねむる空の自然数

西日より長い刃の影を踏みつちふまずから泣き出しそうだ

本日の夕焼け予報 この街は、赤のちオレンジ、所により朱

夕暮れのスカイツリーのアンテナに生まれ変わって心を放つ

剣を抜くことも忘れてゆりかごの 眠れ、眠れ、眠狂四郎

うたのわ。

ああ、ええ、もう、生きてるって、生きてるって、みんみんてっ、みんみんてっ、蝉

夕立の傘をなくして濡れているあなたはきっと遠い八月

自転車を午後二時の先漕いでゆく ええ、八月の汗が真実

向日葵がどや顔をして真昼間の八月すべて見下している

八月のあなたは熱く太陽に近づけNASAの探査衛星

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