カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』

どうもこんにちは、富田林薫(とんだばやしかおる)です。
遠洋マグロ漁船乗りです(ぇ?

「2009年10月」。

2009-11-01 08:41:18 | Weblog
人形・ぬいぐるみ(着ぐるみも可)。

 ほんとうの虹色の目が欲しいと泣いて雨上がりブライスは家出しました

・また冬のサンタクロースのカッコしてケーキに乗るの不二家のペコちゃん

・忘れられたリカちゃんハウスの片隅でわたるくんと抱き合って朽ちてゆく

・堂島ロールあきらめて何故あなたは太らないのとバービーに問いただす

・同窓会にて「仕事なにしてんの?」と聞かれ口ごもるミッキーの中のひと

題詠blog2009:090~092。

長針を5分すすめる すこしだけ未来にあるような明け方

冬の星座盤にぎりしめて50個の星を探す元アメリカ大統領

照明技師が不在ですので夕焼けの赤み調整は少々お待ち下さい

うたのわ。

ゆつくりとのりを巻きつける塩むすびに最良の化粧をほどこすやうに

気がつけばなんにもなくてなにもかも過去にわすれてきたのでせうね

冷蔵庫が冷えてゆく仕組み知らないから感情の冷めてゆく仕組みも知らない

夕空に拍手をしておこう 鳩として飛び立つまえの確かなあかし

灰色のかべのむこうにたどり着く方法を見つけた ぶち壊すんだ

ブルーマーリンのえらをもつ人となって大海に藍色のため息をもらす

歌声はかわらなかった ただ彼の身体は透けるように白く変わった

感覚を思い出している ぐうぜんに掴んだようなしあわせの一部の

ほんとうがそこにあるはずなのにみつめるゆうきがない時もある

うそつきを順番に並べてドミノ倒し最後のさいごに倒れるのは誰

ていねいに折った鶴をひとつ夕暮れに泣きだしそうな湖にうかべる

かんたんに崩れてしまいそうだあやふやな希望で築き上げた塔だ

きぼうと打ち込んだ文字がどうしてかぜつぼうと誤変換され続ける

海鳴りがわたしに近づいてやがて消えゆくものを伝えようとする

あきぞらの魚眼レンズから覗けば広がってひかりに包まれてゆく

リモコンの電池が切れた朝にほんとうに映したい朝をうつすテレビ

みたくないものはすべてかき消してくれる新月の夜は僕にやさしい

駅伝のたすきが言いました何処までも何時までも末来までつないで

金色のペダルがひとつ教会のパイプオルガンになれなくて泣いた

まちがえたことを空き瓶に詰めて流します 母なる海の許しあるまで

いずれ訪れる眠りのために起きていることの僕をかんがえる 今

反対からみる事もひつよう古びたネガフィルムをひかりに透かす

垂直の意思がひとつある椅子の背にもたれかかり背筋をのばす

そこにあったのですね 気づいても拾えない昨日なくした時間

震えてなにもできない 過ぎ去ったわたしは熟れた果実をすてる

まちがえて火をつけました線香花火のように短い恋とは気付かず

つきなみな愛のことばですがこんなご時勢ですので大目にみてね

かくぜつした世界にくらそう明滅するえきしょうパネルを友人として

天のはら風を結んでゆきましょうほんとうの約束は守られるように

ゆうぐれの貝となった躰のなかに砂ばかりのみ込んでいました

花言葉わすれてしまったハナミズキまっかにそまる前の実をおとす

夕暮れの洗濯機のなかに回るまわる 頑固な憂鬱はザブでも取れない

父さんがじょうはつしたから3個パックのプッチンプリンはちょうどよいね

納豆に醤油とカラシとかき混ぜて泣いた 粘りけなんてどうでもよかった

人並みの幸せだろうハッピーターン持ってターンするハッピーマンデー

十月の鳩が街角におちてくる 空のいたみをともなってねむる

えいえんのティンカーベルの歌声を聴きそこねては老いるのでしょう

とうめいのガラスなど無視するようにわたしはただ窓枠をみがく

ほしの夜に脱皮したつばさ猫がいま煙突から飛びたつところ

秋色がうっすらとおおいかぶさる前にひとつ生きとして記憶をきざむ街路樹

順風とは言えないまでもロースカツかヒレカツか悩むぐらいの暮らしはしている

あらためて考えてみれば「冷やし中華終わりました」の張り紙は見かけない

子供たちの情景は消えて西日のなかにトロイメライを終える

かたむいた鉄塔をいつくしむような十月の夕暮れのオレンジ

これはいつもの街ではなく詩のように残された金木犀の匂い

正直に生きたひとだもの満月のひかりを浴びておゆきなさい

月の光のてらす断崖よ せいとしはその引力に惹かれあうのだ

まず何処にあるかさがす 真っ暗な空間に吸い込まれた言葉を

潮風のにおいであしたの天気がわかるらしい 江ノ島の猫らは

宇宙船のゆりかごの中に目を覚ます 朝焼けは遥か遠き地上のことば

息がきれるまで走る 蒼色のスニーカーのゆく先に空の一角がある

誰も理解してくれない都会のなかで隠された地雷が花を咲かせる

明けがたの冷気にみちびかれて求むべき声がたしかに聞こえた

永遠の約束をやぶられた鳩が嘆く どこまでが空 どこまでが私

一日によいことが二つほどあれば一つは未来にとっておければ

自転車のサドルをあげてどこまでもマジックアワーをつきすすむ

十月の街がとぎれとぎれのため息をグレーの空に放ちはじめた

くらやみのなかの蝙蝠すこしだけ羽根がもとめたひかりある空

薄闇に同化してゆくようなやや淋しげなフランス映画の字幕

うそつきなあなたがまだしもすぎてゆくどれだけの嘘と共に

あるいは完全であることを否定しながらも描こうとする真円

冷水のなかのトマトひとつひとつが震えるような赤いくちびる

虹色のタイムマシーンで三億年前の虹を見に行きそうになる虹だ

悪夢ばかり食べ続けてくれた獏にありがとうと言って別れた

そっとしてほしいタンポポによりそってひとり風を孕んで飛んだ

つま先でたちあがれば誰でも少しだけ空にちかづいてゆく

空洞はたのしいでしょう何も考えなくてたのしいでしょう

風の通り道を教えてくれた鳥が風にあおられておちてゆく

言い出せない事は心臓に手をあてて鼓動と供に吐き出した

大好きなひとがいたきおくもやがてうすれ静かに羽根をたたむ鳩

戻れるとすれば何時何処に戻るのがいいのか 考えてもわからない

わすれられた発電所のわきにわすれられた誰の為の電気椅子ひとつ

いつまでもひきのばしてもしかたなく決断ははやいほうがいい

ああ、うまくいかないときはマイナスとマイナスでもっとマイナスになる

いまひとつ味気のない恋なのだろう 食卓塩でもふりかけてみる

これは彼方から飛来する突然の未確認飛行物体のような出会いだ

ほんのすこし鼻のたかさが気に入らなくてクレオパトラの気分だ

いま世界には68億のひとがいておなじ夕焼けを見ているということ

サマーバカンスを終えた冬の女王 こむぎいろの肌に塗るおしろい

あめふりのあけがたによみがえる小さな赤い長靴のきおく

完璧なテスト用紙がかんぺきなひとになる前に燃やしてしまえ

編集の仕事をしているからって忙しいって単なる言い訳にすぎない

あの気分しだいで赤いスイッチ押されちゃったらほら立場ってものもあるし

おわらない雨の音符はながれゆきやがて静かな海へとかわる

ここはクリスマス気分のトナカイの赤鼻を打ってやれ 仏教徒

とりつかれたわたしのきおく ただ暗い運河から脱皮する水のきおく

そうですか、憂鬱ですか、台風の影響ですね。お薬も出しておきましょう

もうなにかもかなぐりすてて四万十川の源流へ向かう旅に出る

早ければ30000年後にはだれもいないだれもしらない星になります

午前はどうしても身体の動きが遅いので午後の約束でお願いします

恥ずかしいことをおしえた善悪の知識の木の実は魅力的な赤で

アンコール100万回だ。踊りつづけろ、おどりつづけろ、ばか者たちは

星屑のステージだなんてこうやって書いているのも気恥ずかしい

住職にけさ固めかけてもかけても アントニオ猪木にはなれそうもない

つまり、それは、グリコのおまけ的感覚のもらい物だと思っていたのか

肩の荷をおろすほどの荷なんてもってませんしそのうち肩もなくなるのかも

マスクマンとなって悪行の限りをつくし散ってしまいたいな リングだけど

とりとめもない時に仔猫を抱いてもう一切が闇である事

十月の魚の背がいたみ覚えるころ泳ぎだす誰もいない街

消えてゆく森のすみっこに誰か憂いた詩の断片がひとつ

痛み均等に切り分けるナイフの柄にうっすらとのこる汗

壊れかけのペットボトルは三ツ矢サイダー輝きなんて忘れちまった

真っ白な羽根が欲しいかほらやるよ飛べないことにかわりないから

きのぬけたカルピスソーダ ただのぞみはいつまでも白くありたい

空色のたりないサクラクレパスはえいえんに空を描けず 泣いた

まるで真っ黒に真っ黒を塗り重ね真っ黒な壁を塗っているようだ

瀬戸内海は遠く離れて宇宙ステーションの食卓でひらかれる鯵

痩せ細った野良猫はプライドもなにもかもすてて寄り添ってくる

もう、戻ってくることはないのだと思う 夏のはじめに貸したCD

六畳間が大空間に見える小さなひとには部屋の隅がここちよい

いわし雲が群れる頃を狙って東方の上空に群れなす秋刀魚雲

フルートのひかりはにぶく夏の音もつられるように消えてなくなる

青空の角笛をわたしましょう あなたのきがすむまで吹いてください

だって話たこともない人を選ぶなんてどっかおかしいんだよ 選挙

鉄筋コンクリート100階建て超高層億ション最上階に住む宮大工

ゆらりゆれながら十月のくらげ ほんのすこし毒をふくんで、ゆらり

かぎりなく丸まって眠る仔猫がいたので満月を紹介しておいた