ひいらぎ通信

日常のささやかな幸せを拾い集ようと、ブログ、始めてみました。

風神秘抄

2006年06月10日 | 本のハナシ


早く図書館に本を返さなきゃ。ということで、今日も本のご紹介。

風神秘抄

徳間書店

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内容(「BOOK」データベースより)
坂東武者の家に生まれた十六歳の草十郎は、腕は立つものの人とまじわることが苦手で、一人野山で笛を吹くことが多かった。平安末期、平治の乱に源氏方として加わり、源氏の御曹司、義平を将として慕ったのもつかの間、敗走し京から落ち延びる途中で、草十郎は義平の弟、幼い源頼朝を助けて、一行から脱落する。そして草十郎が再び京に足を踏み入れた時には、義平は、獄門に首をさらされていた。絶望したそのとき、草十郎は、六条河原で死者の魂鎮めの舞を舞う少女、糸世に目を奪われる。彼女の舞には、不思議な力があった。引き寄せられるように、自分も笛を吹き始める草十郎。舞と笛は初めて出会い、光り輝く花吹雪がそそぎ、二人は互いに惹かれあう。だが、その場に、死者の魂を送り生者の運命をも変えうる強大な力が生じたことを、真に理解したのは糸世だけだった。ともに生きられる道をさぐる草十郎と糸世。
平安末期を舞台に、特異な芸能の力を持つ少年と少女の恋を描く、人気作家の最新作。


(こういう、文章の引用は、問題ないのかしら。どきどき。)

以前ちょっと紹介しました勾玉三部作の続編とも言える作品ですが、独立した物語でもあります。
でも、勾玉シリーズを読んでいると、ニヤリとできる部分がそこここに。また、勾玉三部作と共通しているのは、「愛する者を取り戻す物語」と言うことではないかと思います。
得意な能力を持つ糸世と草十郎のラブストーリーです。児童文学といいながら、対象は中学生以上ではないかしら。どうだろ。最近の小学生は。
人付き合いの苦手な草十郎の台詞が、かわいいです。
「うん。おれはおまえが好きだ、自分でもびっくりするが」
とか、初々しい、と思ってしまう私は、十分オバサン
また、草十郎と共に旅するカラスの鳥彦王と草十郎とのやり取りが楽しい。
幾分そっけないと思わせるぐらいの文章ですが、それも結構心地いいです。
歴史物とファンタジーが好きな方に特におススメします。


コメント (2)
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