轟見聞録

表現者・轟ひろたが、学んだことをメモ書きします。(毎週木・日曜更新)

涙も出たけど

2007-12-27 | Weblog
エリック・クラプトンのことば


涙も出たけどギターも弾いた。僕はそうして癒された。

人の支えになること。音楽と同じように大切なんだ。

歳をとることを恐れていない。70歳でもブルースを歌っているだろう。

12/30「イカ天」復活

2007-12-24 | Weblog
12/30「イカ天」が一夜限りの復活をするそうだ。
17年ぶりの復活。私にとってはすごいこと。

12/30(日)
22:00~23:40
TBS6CH

「いかすバンド天国」略して「イカ天」
88~90年、土曜の深夜に放送された公開オーディション番組。
5週勝ち抜けば「イカ天キング」になれる。2年間の歴史のなかでイカ天キングになれたのは7組。
そのなかにはフライングキッズ、ビギン、たま、マルコシアスバンプ、ブランキージェットシティーなどがいる。
当時中学生だった私はこの番組に影響を受けた。高校受験が終わるとCDラジカセとギターを買った。

12/30が楽しみだ。15歳に戻ってやる。

12/16「とどろっく10」感想

2007-12-23 | Weblog
12/16新宿マローネにて、私が主催する表現異種格闘技「とどろっくフェスティバル10」を開催しました。御来場いただいたお客さま、出演者、スタッフの皆さまありがとうございました。
画像はみわさんに描いてもらったパンフ表紙絵です。
今回は前売り完売。そして3時間半で16組の出演者。すさまじかった。


今回の文章は長いよ。まず出演者の感想から。
・ゴブリン串田(一人芝居)
わが劇団アニマル王子の役者。
小学校の火災訓練のネタ。芝居がどんどん上手くなっている。いずれ笑い無しでもお客さまを魅了できるんじゃないだろうか。
インターネットTV「nakano@ddress」の「恋するパラダイス」「アニロックTV」に出演中。

・若林裕子(話)
紙芝居。「なんにもない」ってことは温かいことなんだね。

・井家久美子×キタノソラ(二人芝居)
わが劇団アニマル王子の役者、井家久美子。そして客演をしてくれるキタノソラさん。
二人の緊張感が伝わってきた。より切実に取り組んで欲しい。

・なかむらさとし(話)
この人の情熱が好きなんですよ。ぜひ彼のホームページの「我物申」を読んでみてください。
インターネットTV「nakano@ddress」の「神々の宴」にバルボーニ谷口さんとともに出演中。

・馬場智子(一人芝居)
太宰治「女生徒」とラーメンズの融合。魅せ方を分かっている。

・MOGAMI(ボサノバ)
MOGAMIさんを聞いていると贅沢な時間を過ごせます。MOGAMIさんのような素晴らしい表現者に「とどろっく」を満喫していただけたことが励みになりました。

・erifish(弾き語り)
この人の歌声を聞いていると優しい気持ちになれます。
erifishさんのブログも読んでみてください。ここでも優しい気持ちになれますから。

・佐藤邦彦(芝居)
表現者諸君へ。
「本物」の表現者になろうとするより、「本物」の人間になることを目指してみよう。そのほうがかえって近道じゃないだろうか。
そして日々生活していく中での問題意識に対して切実になってみよう。表現してみよう。
佐藤さん出演してくれてありがとうございました。素晴らしかった。

・清水なつみ(朗読)
清水版「マッチ売りの少女」、彼女の茶目っ気の出てたし、まっすぐな雰囲気が人を魅了するんだな。

・ぜん(一人芝居)
アニマル王子「雅」からの劇中劇。彼の言葉からは江戸吉原の世界の流れ出ていた。こういう積み重ねが「芸」を創ると思う。

・バルボーニ谷口(ロック)
団長はアツいんだよ。でもお客さまを笑いで一つにしてくれる。「とどろっく」に出演する回数より、見に来てくれる回数のほうが多い表現者。「とどろっく」を愛してくれてありがとうございます。

・朗読コブラ(歌)
今回の「台風の目」、音楽とパフォーマンスの融合。
私は昔から好きなバンドだったのでみんなに見せたかった。正直もっていかれた感があります。

・スギヤマタロウ(歌)
わがバンド・ハイスマイルのボーカル。楽器を弾けない彼が作った曲「イヌズラ」
こういう切実だが私は好きだ。

・相沢翼
「とどろっく1」の出演者。「継続は力なり」ということを実感しました。泣きそうになった。
この人もいずれ「本物」の人間になるんだろうなぁ。

・松野正史(一人芝居)
わが劇団アニマル王子の座長・演出。
彼の一人芝居には情熱がほとばしっている。いつも以上に念入りにウォームアップしているのが印象的でした。
ちなみに彼がSEで使った馬場俊英さんは、かつてマローネで3年ほど歌っていたそうです。マローネのママさんが驚いていました。こういう偶然って面白いですね。


そして初のトリをつとめた私。
・轟ひろた(表現)
歌「情熱」
歌「アンパンマンのマーチ」
~BEATLES「HELP」
朗読・水野源三さんの詩
即興劇「バンド」
一人芝居「おおきな木」
一人芝居「とどろっく」

もし明日死ぬのなら、もしこれがラストステージだったらというセットリストをやりました。
トリをやって発見だったのが、トリってみんなからのパワーをもらえるんだね。私の前に出演してくれた15組のパワーを全身で受け止めたら、普段より声が出たので自分でも驚きました。

「情熱」は自作曲。やらないで後悔するよりやって後悔しよう。
コピーした「アンパンマンのマーチ」と「HELP」は今の私の心情に一番近い曲。
「僕が今より若かったころ、人の助けなんで必要なかった。でも今は自信がないよ。出来ることなら助けてほしい」
「なんのために生まれて、なにをして生きるのか。答えられないなんて、そんなのは嫌だ」

今回評判が良かったのが朗読した水野源三さんの詩。
源三さんの詩集「わが恵み汝に足れり」「主にまかせよ汝が身を」からの抜粋です。もし読みたい方は注文するか、図書館で借りることをオススメします。大きな書店でも売っていません。私も出版社から取り寄せました。
みんな切実に生きていこう。

即興劇「バンド」
出演者でもあり、おなじ劇団員でもある松野正史君とゴブリン串田君に参加してもらって、久しぶりの即興劇をやりました。楽しかったなぁ。
松野君とゴブリン君は来年、井の頭公園で即興芝居のパフォーマンスをやる予定です。ぜひ足を運んでやってください。詳細は劇団HPにて。

シルヴァスタインの絵本「おおきな木」、与える愛
表現者同士が、お客さま同士が、というかみんなが化学反応を起こす場所。それが「とどろっく」

私はまだまだ未熟な表現者です。例えば、正直歌は上手くありません。でもやりました。それは歌ってみたかったからです。
前回の「とどろっく9」でトリをつとめたジャズサックスのパント末吉さんがこう言ってました。「ステージではどんどん挑戦したほうがいい。実験したほうがいい」と。
たとえ未熟であっても「強さ」だけはもって表現しようと今回のステージに望みました。「気持ち」だけでは負けないよう臨みました。
それがあのステージです。なにか掴めた気がします。


最後に全体の感想を。
3時間半で16組。楽しかった。
何回も言っていますが、「とどろっく」は情熱的で切実さをもった表現者がでるフェスです。そこには「表現」ではなく、表現者の「人生」が見えます。
表現異種格闘技「とどろっく」は今回を持ちまして一度お休みしますが、私の体調が戻ったらまた復活します。
今までありがとうございました。またやろうね。意外と多くのひとに支えられてきました。本当にありがとう。
多謝。再会。

12/7~9アニマル王子「雅」

2007-12-23 | Weblog
先日は私が所属する劇団「アニマル王子」の公演、「雅」に御来場いただきありがとうございました。
私は出演しなかったものの、いざこのブログで宣伝しようと思ったらおかげさまで全公演前売り完売。本当にありがとうございました。

今回の「雅」は、シェイクスピアの恋愛喜劇「真夏の夜の夢」を江戸吉原に脚色した作品。良かった。わが劇団ながら良かった。この劇団の完成度は少しずつ上がっています。
また2つの客席が舞台をはさむ両面舞台。私はこの感じが好きなんですよ。お客さまの顔がよく見えるし、アンケートを読む限りお客さま自身も舞台と一体になれる。まるでプロレスのリングのような舞台。良かった。

劇団員個々の、本塁打にこだわりつつ平均打率を上げようとする姿勢。良かった。
客演さんの向上心。良かった。
いつもの素晴らしいスタッフ。良かった。
結局、芝居作りは「不調和のなかの調和」
だから面白いんだよね。

アニマル王子は少しず成長しています。
昨年、泉鏡花の「天守物語」と「夜叉ヶ池」を脚色した「鏡花」
今年、歌舞伎の「娘道成寺」と井原西鶴「好色五代女」を脚色した「江戸恋花」
そして「雅」
小劇場界でここまで古典に真摯に取り組む劇団もないと思っています。自分の劇団ながら誇りに思っています。
というか、私が体調を崩し役者としてアニマル王子に出演しなくなってからの方がいい芝居をうっている。なんだかくやしいなぁ。

ちなみに私は前説でちょびっと登場。いろんな事を話しました。
吉原はサッカーコート4個分だったり、お客さまとアニマル王子の情熱が空を飛んで愛しいあの娘の胸に突き刺さったり、エアードリンクを勧めたり、のどが渇いたり、「結納」という慣習はかつての女性の人身売買の名残だったり、原始女性は太陽で今女性は月であったり、ビートルズの「LOVE ME DO」を歌ったり、みんな完璧でないけど真実を生きようとしていたり。
そのときの気分でいろんな事を話しました。

次回公演は来年5/3~5、三鷹「武蔵野芸能劇場」にて「ハムレット」を下敷きに「元禄忠臣蔵」を混ぜた「元禄ハムレット」という作品を打ちます。ぜひ御来場ください。
私はアニマル王子を誇りに思っています。

トトロの森

2007-12-20 | Weblog
先日「トトロの森」に行ってきました。東村山市にある北山公園・八国山のことです。
昔近くに住んでいた宮崎駿監督が、この森を参考に「となりのトトロ」を制作したとのこと。ちなみに北山公園のなかにある八国山は、「トトロ」にでてきた「七国山」のモデルです。
(画像は八国山から撮った満月)

宮崎映画のなかで「トトロ」が一番好きな私としては念願の北山公園。
時刻は夕暮れ。
八国山を登り始めました。「いよいよトトロの森だ」意気揚揚と登る私は、携帯で写真を撮りまくり。

登ってからわかったのですが、あれは山ですね。
公園という名前がついていたので、そのレベルのつもりでいましたが電灯の無い森。あれは山ですね。

だんだんと暗くなり、道が分からなくなってきました。
「七国山」のモデルで道に迷うなんて、気分はまるでメイちゃん。

満月。
遠くから聞こえてくる西武新宿線の音。
17時になると近くの小学校から「大きな古時計」が流れてきました。
悲しくなりました。

気が付くと辺りは真っ暗。
遭難しました。
32歳にもなるとある程度は恐いもの知らずになりますが、久しぶりに恐怖を覚えました。
「これはトトロじゃない、ブレア・ウィッチだ」

でも、夜の森だからこそ「まっくろくろすけ」には出会っていたかもしれません。アップした画像には「まっくろくろすけ」が写っているはずです。遭難する32歳を影から笑っていたに違いありません。

結局、偶然通りかかった地元の人に道を教えてもらい下山できました。
次回はトトロに会います。
お散歩大好き
どんどん行こう

何事も一心に

2007-12-13 | Weblog
福沢諭吉のことば


人生は芝居のごとし。
上手な役者が乞食になることもあれば、大根役者が殿様になることもある。
とかく、あまり人生を重く見ず、棄身になって何事も一心になすべし。

生のための言語

2007-12-09 | Weblog
振付家・演出家、ピナ・バウシュのことば


私とダンサーたちは、日が変わるたびにまっさらな自分になって、自分と世界を発見する旅に出ます。
テーマは生のための言語を見つけること。

せめて10メートル

2007-12-06 | Weblog
作家、埴谷雄高のことば


マラソン選手が走っていくと、観客席の中から飛び出した中学生が一緒に伴走しているのを見る。
僕もブレイクやドストエフスキーと、せめて10メートルぐらい伴走してみたい。

自分が自分の

2007-12-02 | Weblog
コーネリウス・リード「ベルカント唱法」より


先生はいつまでもついてくれないと気付いたら、世界で最も勝れた歌手というものは、常に自己が自己の教師であり、又同時に弟子でもあるのだと悟るべきである。