脚本家、山田太一のインタビューより
被害に遭われた方々への配慮は大切です。被災者が励まされるドラマはもちろん必要です。しかし、当たり障りのないところから踏み出そうとしない冷たさも感じます。
震災はもっといろいろな角度から描かれるべきです。たとえば、同情されなくない老人。一人だけ生き残った人の、理由のない罪悪感。人々の不幸につけ込んだ小悪党の貧しさと孤独。近づけなかった異性と避難所の一つ屋根の下で寝る少年のときめき。立ち入れない深い絶望。
真剣に作れば、被災者を傷つけることにはならないと思います。腫れ物に触るような扱いは、かえって孤立感を深めるんじゃないでしょうか。
被害に遭われた方々への配慮は大切です。被災者が励まされるドラマはもちろん必要です。しかし、当たり障りのないところから踏み出そうとしない冷たさも感じます。
震災はもっといろいろな角度から描かれるべきです。たとえば、同情されなくない老人。一人だけ生き残った人の、理由のない罪悪感。人々の不幸につけ込んだ小悪党の貧しさと孤独。近づけなかった異性と避難所の一つ屋根の下で寝る少年のときめき。立ち入れない深い絶望。
真剣に作れば、被災者を傷つけることにはならないと思います。腫れ物に触るような扱いは、かえって孤立感を深めるんじゃないでしょうか。