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数学

数学全般

周期

2009-04-30 11:32:33 | 数学の最先端
以前書いた、周期を書きなおしました。

1.主要諸原理

<周期の定義>
ある複素数が周期であるとは、その実数と虚数が、有理数係数多項式の不等式で与えられる Rn 内の領域上での、有理数係数有利関数の絶対収束積分の値になっていることである。

<例>
π = ∫∫dxdy ( x2 + y2 ≦ 1 )
ζ(3) = ∫∫∫(1-x)-1y-1z-1dxdydz ( 0 < x < y < z < 1 )

<原理1>
新しい数と出会い、そしてそれが超越的であったなら、それが周期かどうかを計算してみようと試みよ。

<予想1>
ある周期が二つの積分表示を持つならば、関数や積分領域が¬Q係数で代数的である場合の法則のみで一方から他方へ変形できる。

<原理2>
二つの実数が一致すると予想し、それを証明したいなら、まず、それらを周期として表そうと試みよ(原理1)。
そして、法則によって一方を他方に変形しようと試みよ。


2.周期と微分方程式

<事実1>
f(z) を重さ k > 0 の(正則または有理型)保型形式とし、t(z) を保型関数とする。
そのとき、F(t(z)) = f(z) により定義された多価関数 F(t) は代数的係数を持つ k + 1 階線型微分方程式をみたす。

<事実2>
f(z) を重さ k > 0 の保型形式、t(z) を保型関数とし、共に¬Q 上定義されているとする。
そのとき、t(z0) が代数的になる任意の z0 ∈ G に対し、f(z0) は ^P に属する。


3.周期とL-関数

L-関数
(i) L-関数は ΠpPp(p-s)-1 の形のオイラー積を持つ。
ここで、積はすべての素数 p をわたる。
また、Pp(T) は(代数的)整数係数を持つ固定された次数 n (次数が下がっている有限個の p は除く)の多項式であり、それは標数 p の有限体上の数論的対象のふるまいをある方法で述べている。

(ii) L-関数は(s の整数値において、有限個の極のみを持ち)有理型関数に解析接続できること、そして、ある正整数 k に対して L*(s) = ±L*(k - s) の形の関数等式を持つことが(知られているか)予想されている。
ここで、AsΠj = 1nΓ(1/2・(s + αj)) (A > 0, αj ∈ Z) という形の”ガンマ因子" γ(s) に対して、L*(s) = γ(s)L(s) である。
より一般的に、関数等式は、L1*(s) = ωL2*(k - s) の形をしていると思われる。
ここで、L1 と L2 はガロア表現とその反傾のような双対的な数論的対象の L-関数であり、ω は絶対値 1 の代数的数である。
しかしこれから挙げる例では L1 と L2 は常に一致する。

(iii) L-関数は局所的リーマン予想、すなわち、Pp(p-s) の零点は直線 R(s) = (k - 1) / 2 上にある、を(みたすか)みたすと予想される

(iv) L-関数は体域的リーマン予想、すなわち、L(s) の零点は整数か直線 R(s) = k / 2 上にある、をみたすであろうと予想される。

(v) L-関数は s の整数値において、周期と関連がある興味深い特殊値を持つ。

<予想>
L(s) をモチーフ的 L-関数、m を任意の整数、そして、r を s = m における L(s) の零点の位数とする。
そのとき L(r)(m) ∈ ^P。

<定理>
f を ¬Q 上定義された重さ k ≧ 2 の保型形式とする。
そのとき、すべての m ≧ k に対し(0 ≦ m ≦ k の臨界値に対しても同様に) L(f, m) ∈ ^P となる。

<系>
Q(x1, ... , xn) を Q 係数の偶数個の変数を持つ正定値二次形式とする。
ζQ(s) = ∑' 1 / Q(x1, ... , xn)s (x1, ... , xn ∈ Z)
のすべての整数 s > n / 2 での値は ^P に属す。

<定理>
f を偶数の重さ k のヘッケ固有形式とし、L*(f, s) = -L*(f, k - s) とする。
そのとき、L'(f, k / 2 ) ∈ ^P。

<予想>
ρ: Gal(¬Q / Q) → GL(n, ¬Q)
を絶対ガロア群の表現で
ρ(複素共役) = -1n × n
なるものとする。


周期から、いろいろな数の性質が発見されるのですね!

誕生日

2009-04-25 11:39:10 | その他
今日は誕生日です。 36歳になりました。

今日は、歌手の尾崎 豊の命日であります。 そして、福知山線脱線事故の日であります。

今日は雨で、少し憂鬱な天気です。
妻からは、キリスト教の本をもらいました。

あまり、36歳の誕生日を迎えて、どうのこうのうはあまりないですけど。
ただ、節目の日を迎えた感じです。

超越数の証明

2009-04-10 11:18:38 | 一般の数学
2√2 が超越数であることの証明は、今だに与えられていないそうです。

超越数とは、a0xn + a1xn - 1 + ... + aixn - i + ... + an = 0 の代数方程式の解にならない場合に超越数と定義します。
x2 = 2 の解の1つが x = √2 なので、√2 は超越数ではありません。

ふと、思ったのですが背理法を用いれば簡単に証明できるように思えます。
しかし、対偶の形が良く分からないかも知れないですね!

===== 2009/11/22 PM1:45 追記 =====
ゲルフォント=シュナイダーの定理(Wiki)
Wikiよりは、定理と書かれてありますが、きちんとした証明は書かれていません。
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面積の基本

2009-04-08 12:03:40 | 一般の数学
面積の基本は、長方形だとご存じですか?

えっ! 本当・・・!? という声が聞こえて来そうです。

長方形は、縦(a)×横(b) = ab が面積ですよね!
すべては、これが基本なんですよ!

平行四辺形も、変形すると長方形になりますね!
三角形は、その2つの三角形を組み合わせると、平行四辺形になりますね!


<積分の考え方>
y = x2 を区間 [0, 1]の間の面積 S を求める方法は・・・?
区間[0, 1] を n分割します。
x0(= 0), x1, ... , x(N-1), xN(= 1)と分割します。

x(K-1), x(K) は、1/N となりますね!
y = x2 は増加関数なので、x(K-1) < x(K) ですね!

小さい面積 t(N)、大きい面積 T(N) を考えます。
t(N) は、x0, ... , X(N-1) を基準に考えます。
T(N) は、X1, ... , X(N) を基準に考えます。

x(K) の時の面積は、
x = x(K) は、x = K / N となるので、面積は x(K)2・(1 / N) = (K / N)2・(1 / N) となりますね!

t(N)
= x02・(1 / N) + ... + x(N-1)2・(1 / N)
= (x02 + ... + x(N-1)2)・(1 / N)
= ((0 / N)2 + ... + ((N-1) / N)2)・(1 / N)
= (02 + ... + (N-1)2)・(1 / N)3

T(N)
= x12・(1 / N) + ... + x(N)2・(1 / N)
= (x12 + ... + x(N)2)・(1 / N)
= (x12 + ... + x(N)2)・(1 / N)
= (12 + ... + (N)2)・(1 / N)3


実際に求める面積を S とすると t(N) < S < T(N) となります。
N をどんどん大きな数にまで考えます。 最終的には∞まで考えます。
N → ∞ と書きます。

そうすると t(N) → S、T(N) → S となります。

12 + ... + n2 = n(n + 1)(2n + 1) / 6 という公式があります。

t(N)
= (02 + ... + (N-1)2)・(1 / N)3
= (N - 1)N(2(N - 1) + 1) / 6・(1 / N)3
= (N - 1)N(2N - 1) / 6・(1 / N)3
= (1 - 1 / N)・1・(2 - 1 / N) / 6

N → ∞ とすると 1 / N → 0 となるので
t(N) → (1 - 0)・1・(2 - 0) / 6 = 2 / 6 = 1 / 3

T(N)
= (12 + ... + (N)2)・(1 / N)3
= N(N + 1)(2N + 1) / 6・(1 / N)3
= 1・(1 + 1 / N)(2 + 1 / N)

N → ∞ とすると 1 / N → 0 となるので
T(N) → 1・(1 + 0)(2 + 0) / 6 = 2 / 6 = 1 / 3

よって、
t(N) < S < T(N) を N → ∞ とすると
t(N) → 1 / 3、T(N) → 1 / 3 なので、
1 / 3 < S < 1 / 3 なので S = 1 / 3 となります。
※これを「はさみうちの原理」と言います。

求める面積は、S = 1 / 3


面積は長方形が基本なのは、分かって頂けましたでしょうか?

数学のセンス

2009-04-04 16:30:10 | 大学受験
数学の大学受験を対象に・・・。
自分に数学のセンスがあるのか? ないのか? をはっきりさせないと、勉強方法は分かりませんよね!

<問題>
曲線 y = x3 上の点 P(a, a3) における接線を l , l がふたたびこの曲線と交わる点を Q, Q におけるこの曲線の接線を m とし、2直線 l, m のなす角うち鋭角であるほうを θ とする。
a > 0 として、次の問いに答えよ。
(1) tanθ を a で表せ。
(2) θ が最大になるときの a の値と tanθ の値を求めよ。

これは、標準問題レベルです。 解き方がイメージが出来るでしょうか?
しばらく、考えてみてください。 イメージが出来れば大丈夫です。


<解き方のイメージ>
(1) 点 P の接線 l を求める。 それから、点 Q を求める。 接線 l, m の傾きより tanθ を a を用いて表す。
(2) a の関数より f(a) の最大値を求める。


<解答>
(1) y = x3, y' = 3x2
点 P (a, a3) における接線 l の方程式は
y = 3a2(x - a) + a3
y = 3a2x - 2a3
曲線と l との交点の x 座標は
x3 = 3a2x - 2a3
(x - a)2(x + 2a) = 0 ・・・①
∴ x = a, -2a
点 Q (-2a, -8a3) における接線 m の傾きは
3(-2a)2 = 12a2
よって、
tanθ = | (12a2 - 3a2) / (1 + 12a2・3a2) | = 9a2 / (1 + 36a4) ...Ans

(2) a ≠ 0 ゆえ
tanθ = 9 / (1 / a2 + 36a2) ≦ 9 / (2√((1/a2)・36a2)) = 3 / 4
相加・相乗平均の不等式より
等号が成立するのは
1 / a2 = 36a2
a = 1 / √6 (a > 0)
よって、 θ は a = 1 / √6 のとき最大となり、
このとき tanθ = 3 / 4 である。 ...Ans


<解答の解説>
(1) y = x3, y' = 3x2
y = xn, y' = nxn - 1

点 P (a, a3) における接線 l の方程式は
点 T (t, f(t)) における接線 lt の方程式は
y - f(t) = f'(t)(x - t) ⇔ y = f'(t)(x - t) + f(t)


y = 3a2(x - a) + a3
y = 3a2x - 2a3

曲線と l との交点の x 座標は
x = a の接線なので、x = a より2重解を持つので、(x - a)2(x - u) = 0 の形になる

x3 = 3a2x - 2a3
(x - a)2(x + 2a) = 0 ・・・①
∴ x = a, -2a
点 Q (-2a, -8a3) における接線 m の傾きは
y = f'(t)(x - t) + f(t) より傾きは f'(t) より y' = 3x2 に x = - 2a を代入する

3(-2a)2 = 12a2
よって、

2直線 y = m1x + y1, y = m2x + y2 とし、x 軸とのなす角をそれぞれ α, β とすると
ただし、m2m1 ≠ -1
tanα = m1, tanβ = m2 より
tanθ = |tan(β-α)| = |(tanβ - tanα) / (1 + tanβtanα)| = |(m2 - m1) / (1 + m2m1)|

tanθ = | (12a2 - 3a2) / (1 + 12a2・3a2) | = 9a2 / (1 + 36a4) ...Ans

(2) a ≠ 0 ゆえ
tanθ = 9 / (1 / a2 + 36a2) ≦ 9 / (2√((1/a2)・36a2)) = 3 / 4
相加・相乗平均の不等式より
t + u ≧ 2√(tu) ⇔ 1 / (t + u) ≦ 1 / 2√(tu) 等号は t = u

等号が成立するのは
1 / a2 = 36a2
a = 1 / √6 (a > 0)
よって、 θ は a = 1 / √6 のとき最大となり、
このとき tanθ = 3 / 4 である。 ...Ans


<結果的には解き方のイメージ>
(1) 点 P の接線 l を求める。 それから、点 Q を求める。 接線 l, m の傾きより tanθ を a を用いて表す。
(2) a の関数より f(a) の最大値を相加・相乗平均より求める。


この問題は、数学Ⅱ・Bの微分と三角関数の融合問題です。
①解き方のイメージが出来る
②太い部分の公式を理解している
③公式より具体的な数式を当てはめて計算できること

<センスがある方>
①~③までをスムーズに出来れば、数学的なセンスはあると思います。
難関大学になればなるほど、①の部分が難しい問題が出題されます。

<センスがない方>
①~③までをスムーズに出来なければ、数学的なセンスがないと思います。
センスがないので、同じ問題または類題を解いて、反復して解きましょう。
数学的なセンスがない以上は、反復して解くしかないですよね! それが地道な努力です。 学問に王道なしです。


理系の高3であれば、数学Ⅱ・Bまでを学習していると思われます。
東京大学、京都大学、大阪大学などの難関校の文系の問題は数学Ⅱ・Bまでが範囲なので、試しに過去問でも解いて見てもいいかもしれませんね!
文系の大学は、数学Ⅱ・Bまでが範囲なので、理系の高3ならば文系の大学の入試問題は解ける内容が出題されています。

ディオファントス方程式

2009-04-03 10:06:06 | 数学の最先端
ディオファントス方程式を最新の数学では研究対象であることが分かりました。

初めはディオファントス方程式の定義を知らずに読んでいて、後で調べたら、「整数および変数の定数乗の加減乗算からなる方程式」がディオファントス方程式だと分かりました。

ピタゴラスの定理、ペル方程式などもディオファントス方程式なんですね!
いろいろと調べると楽しいです。 なるほどと思います。

数学の最先端(全6巻)

2009-04-01 19:07:41 | 数学の最先端
数学の最先端 21世紀への挑戦のVolume 1 - Volume 6 まで全6巻を購入しました。

最新の数学の研究を知りたかったので、とても嬉しいです。
しかし、2001年の論文を訳しているので、8年前の論文のようです。

8年前でも、最先端の数学を理解が出来ないまでも、垣間見ることはとても、嬉しい限りです。

楽しく読みたいと思います。