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数学

数学全般

6 ÷ 2(1 + 2) から数学的とは

2011-05-18 19:52:40 | 一般の数学
mixi でも、6 ÷ 2(1 + 2) の話題は、今でも続いています。

私は、参加をしていません。
主な理由は、次の通りです。
1.法律系の資格の勉強が忙しい。
2.議論する意味がない。
3.別の視点から見ているため。


6 ÷ 2(1 + 2) = 9 or 1

<論点1>
数学基礎論という分野があります。
その分野で見ると、記号が曖昧ではないか?

数学基礎論というのは、ゲーテルの不完全性定理を用いた時の理論です。


<論点2>
定義の仕方によるため。

数列{an} (n ∈ Z)を考える。
添え字を、i = n (mod 10) (i ∈ Z) として an = ai
つまり、
a23 = a3
a46 = a6

a0 = 0、a1 = 1、a2 = 2、a3 = 3
a4 = 4、a5 = 5、a6 = 6、a7 = 7
a8 = 8、a9 = 9
とおくと

(演算を次のように定義する)
am + an ≡ am + n + 3
am × an ≡ am + n + 5
am ÷ an ≡ am + n + 2

6 ÷ 2(1 + 2)
= a6 ÷ a2(a1 + a2)
= a6 ÷ a2 × (a1 + a2)
= a6 ÷ a2 × a1 + 2 + 3
= a6 ÷ a2 × a6
= a6 + 2 + 2 × a6
= a10 × a6
= a0 × a6
= a0 + 6 + 5
= a11
= a1
= 1

よって、6 ÷ 2(1 + 2) = 1


<論点3>
6 ÷ 2(1 + 2) = 1 ならば
6 ÷ 2(1 + 2) = 6 ÷ 2・3 = 6 ÷ 6 = 1
6 ÷ 2(1 + 2) = 6 ÷ (2 + 4) = 6 ÷ 6 = 1

つまり、() の優先が外側に影響していること。
本来は、() の内側を優先する。
() の外側を優先すると、何か矛盾があるか?


<論点4>
6 ÷ 2(1 + 2) を(単項式)÷(単項式)と考えています。
6、2 は単項式、(1 + 2) は多項式です。
だから、(単項式)÷(単項式)(多項式)と考えいます。
なぜ、(単項式)÷(単項式)が議論されているのかが分かりません。


<論点5>
数学的というのは、広い意味がある。


<まとめ>
実数体の公理で考えれば、6 ÷ 2(1 + 2) = 9
数学的には、6 ÷ 2(1 + 2) = 不定。
不定は2つの意味があります、数学基礎論で考えると記号があいまい。 論点2のように定義をすると、不定です。

6÷2(1+2)=

2011-05-03 19:05:52 | 一般の数学
mixi で取り上げられています。

6÷2(1+2)= 9 or 1 のどちらなのか?


<私の説明は>
これは、簡単だけど面白い問いです。

A ÷ B(C + D) = A ÷ B × (C + D) は明らかです。
6 ÷ 2(1 + 2) = 6 ÷ 2 × (1 + 2) = 6 ÷ 2 × 3 = 3 × 3 = 9
が正しいです。

感覚的に面白いのは、
Z = C + D とおくと、式の意味が分からなくなるところです。

① A ÷ BZ = A ÷ (BZ) = A / (BZ)
② A ÷ BZ = A ÷ B × Z

とくに、B(= 2) が数字だとさらに意味が分からない。
③ A ÷ 2Z = A ÷ (2Z) = A / (2Z)
④ A ÷ 2Z = A ÷ 2 × Z

例えば、「A、Z」⇒「a、z」を小文字にして、「b、2」と比較すると
a ÷ bz = a ÷ b × z
a ÷ 2z = a / (2z)

実は、「÷」の後の「数、変数、式」をどうのように捉えるかが問題です。
a ÷ 2z = a ÷ 2 × z = az / 2
a ÷ (2z) = a / (2z)
明らかに、a ÷ 2z ≠ a ÷ (2z)
だから、①、③は間違いです。

z が単項式の場合は 2z を (2z) として扱って良いのであって、z = 1 + 2 の場合は多項式なので扱えないです。
つまり単項式(= z)では
z が単項式の場合である:a ÷ 2z = a ÷ (2z) = a / (2z)
z が単項式の場合でない:a ÷ 2z = a ÷ 2 × z = az / 2


この問題は、証明とか、計算の順番とか、定義とか、解釈とかではなく。
掛け算の×の省略ととらえると、式の意味が分からなくなり。
生徒に質問されると、教師も分かりやすく答えられないので、教師も考え込んでしまうことです。

結果を「1」にしたいのであれば、
6 ÷ 2(1 + 2) ⇒ 6 ÷ {2(1 + 2)} または 6 ÷ 2 ÷ (1 + 2) と書かないといけないです。

この式は議論する余地はないけど、改めて計算方法を見直すには、面白い問いです。



※補足
計算機の場合は、×、÷の記号を(コンパイラが)解析します。
この式は、「×」がないので、2(1 + 2) を1つの固まりで処理するため、「1」になります。

計算機の場合は
「×」がある場合は、6 ÷ 2 × (1 + 2) = 6 ÷ 2 × 3 = 3 × 3 = 9
「×」がない場合は、6 ÷ 2(1 + 2) = 6 ÷ (2 × 3) = 6 ÷ 6 = 1 (∵ 6 ÷ (2z))

台湾のYouTubeもありますが、これは、コンパイラの解析(記号の解析)に問題があるからです。
計算機のコンパイラは、「×、÷」の文字があるないかで判断して、それから計算法則に当てはめて計算します。


あなたなら、9 ですか 1 ですか?
9 は多数派、1 は小数派だそうです。

内積について

2011-05-03 18:53:58 | 高校の数学
mixi の話題になっていること。
ベクトルの内積について
そこで、高校生に内積を教えるならどう教えるかみなさんの意見を聞かせてください!

<私の意見>
a = (p, q)、b = (s, t)、ab のなす角をθとすると

ab ≡ ps + qt と定義する。
aa = p2 + q2 = |a|2 より aa = |a|2
ab = ps + qt = sp + tq = ba より ab = ba が成り立つ。

c = b - a と置くと
c = (s - p, t - q) より
cc = |c|2 = (s - p)2 + (t - q)2 = (s2 - 2sp + p2) + (t2 - 2tq + q2)
= (s2 + t2) - 2(sp + tq) + (p2 + q2) = |b|2 - 2ba + |a|2
= |a|2 - 2ab + |b|2 (∵ ab = ba
よって |c|2 = |b - a|2 = |a|2 - 2ab + |b|2 が成り立つ。

余弦定理より
|b - a|2 = |a|2 + |b|2 - 2|a||b|・cosθ
⇔ |b|2 - 2ab + |a|2 = |a|2 + |b|2 - 2|a||b|・cosθ
ab = |a||b|cosθ
よって、ab = ps + qt = |a||b|cosθ

あなたなら、どのように教えますか?