報道写真家から

我々が信じてきた世界の姿は、本当の世界の実像なのか

写真:イスタンブール爆弾テロ

2005年01月11日 17時09分09秒 | ●イスタンブル爆弾

【爆発位置】
爆発位置は、車の後ろの歩道。
爆弾は青いゴミ箱の中に仕掛けられていた。
ゴミ箱が吹き飛び、足元の歩道の縁石がひとつ壊れただけだ。
そばの車もそれほど大きなダメージは受けていない。
かなり小型の爆弾であったことが分かる。


【野次馬】
爆発現場に集まってきた住民や観光客。
爆発個所の破壊が小さいので、な~んだと思ったかもしれない。
一見すれば、ゴミ箱がゴミになったにすぎない。


【破片の威力】
車のボディを打ち抜いた爆弾の破片痕。
道路の反対側にあった車だが、小型爆弾でも、至近距離であればこのくらいの威力はあるということだ。
ゴミ箱のそばに人がいなくて幸いであった。


【貫通した破片】
爆弾の破片が、左から入り、右の穴へと突き抜けている。
道路の反対側に止めてあった車だが、その位置でもこのくらいの威力はあった。
これが人間の体なら、どのくらいのダメージとなるのだろうか。


【破片】
僕が立っていた位置の窓枠に食い込んだ破片。
小さな破片だが、とにかく当たらなくてよかった。



【割れたショーウインドー】
カーペットショップのショーウインドーはそこそこ厚いガラスだったが、爆弾の破片がいくつも貫通していた。








【破片】
分厚いガラスを突き破り、店の中の絨毯にめり込んでいた爆弾の破片。
ごく小さな破片だが、その場にいた僕には、爆弾テロに対する怒りと恐怖の象徴であった。


【野次馬】
この店の前で爆発を受けた。
さわやかな朝の気分から、一瞬で世界の現実の持つ恐怖へと放り込まれた。



【爆発現場の警備】
対テロ用のマシンガンで、爆破現場を警備する警官。
美しいイスタンブールの街には、あまりにもそぐわない。
しかし、のんきに観光するだけではなく、世界の現実を学ぶ機会でもある。


【トルコ警察機動隊】
爆弾テロの翌日。
トルコ警察機動隊のものものしい装備には、国内に問題を抱えるトルコの警備体制の一端がうかがえる。服装だけでも相手を威圧する容赦ない意志が感じられる。

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2 コメント

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はじめまして (Mee)
2005-09-02 21:12:36
ブログをサーフしてたどりつきました。



記事を数件読ませて頂きましたが、あまりの事実の重みというか、新聞などの報道との違いに愕然としています。





トルコには96年の夏に行き、3週間ほど学生ボランティアなどをして滞在しました。

黒海沿岸の小さな街、Cideに居ました。

平和な街でしたが、時折兵士が訓練をしているのをみて、国内に紛争を抱えている国は緊張感があるものだ、と思いました。



イスタンブールは数日の滞在でしたが、非常に魅力的な街ですね。

是非再訪したいと思っています。



危険なお仕事だと承知しておりますが、生の声をこれからもお願いします。
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Meeさんへ (中司)
2005-09-02 23:45:25
コメントありがとうございます。

もし、このブログに何かを感じていただけるものがあるとしたら、とてもうれしく思います。



このイスタンブールの爆弾事件があった当時(97年)は、後の世界がこんなにも爆弾だらけになるなどとは想像もしませんでした。98年には、ナイロビで最大級の爆弾事件も目撃しました。今回のアフガニスタンでは、利用していたネット・カフェが自爆テロに遭いました。最後に利用してから3日後でした。誰が世界をこんなことにしたのか。答えは、明らかです。



トルコは二回行きました。

イスタンブール、美しすぎる街ですね。



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