或る日の出来事

毎週東京と郡山を往復しています。
何もしていないのに毎日忙しい日々の出来事、感じたことの日記です。
管理人:ゆう

フェンディのコート

2007-01-26 11:05:00 | コラム
暖冬で雪もなく今年出番のなかったフェンディのコートを一月も終わりそうと、慌ててひっぱり出した。襟と前端、袖にミンクのついた茶系のロングコートである。10年以上前にショー形式の展示会で気に入って注文。イタリアへ受注発注されたもののため、同じ物が店頭に並ぶ事はない。1300CCクラスの新車が買える程の値段だがそれでも裏は付いていない。裏付きはさらに高いのである。クルマは維持費がかかるがコートはタンスにしまうだけと考えたが減価償却がなかなか出来ない。
満員電車にはカシミヤの生地が心配。
たばこ臭い居酒屋には似合わない。
とは言え、高級レストランでのディナーには簡単にはありつけない。
丈も膝丈のため、スカート丈は微妙に難しい。
ロングはクルマにはかさばって邪魔になる。
エリザベステーラーの映画でも見て着るところを研究してみようか。
などと考えながら毎年1、2度手を通すだけで終わる。
ただコートは前提として人前で脱ぐものである。ホテルのクロークに預けるときなど背裏のラベルが物を言う。だからかコートはほとんどフェンディだったが最近はノーブランドのイタリア製を外出&普段用に着潰している。
だがこのコートを着たときのシーンは意外といくつも思い出す。人生それぞれのイベントを私と一緒に見てきたのかも知れない。
とすれば私にとってはこのコートは素敵な思い出一杯の宝物かも。今日もまた新品のような顔をして新幹線の隣座席に居る。これから行きつけの美容院のクロークに貴婦人のような顔をして入ることになるだろう。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿