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倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

JR福知山線事故から15年 ~時間経過と共に~

2020-04-27 | 日記

4/26 Sun.

 

 

去る4月25日は、遡(さかのぼ)ること15年前、2007年(平成17年)に発生した「JR福知山線 脱線衝突事故」が発生した日であります。

事故で被害を受けられた方々に 改めて 心からなる弔意とお見舞いの意を表する次第であります。

(なお当日は 長野市内での「新型コロナウィルス 14例目の陽性感染者が発生」の報告で触れることができませんでしたので、改めて述べさせていただきます)

 

 

007年4月25日 午前9時過ぎ、朝の通勤・通学など 多くの乗客を乗せた、宝塚駅発 同志社前駅行き/上り快速第5418M列車は、まさかの速度超過のままに鉄路の右カーブに進入、その車体は 安全範囲をはるかに逸脱したスピードを落とすことなく レールの方向に逆らうように脱線、結果 多くの犠牲者と怪我人を発生させる、かつて無いほどの大事故となってしまいました。

事故直後の 列車と建物が合体したかの映像は、強い衝撃をもって 私たちの脳裏に焼き付けられることとなりました。

 

 

あのとき私は、地元のベテラン市議さんの勇退に伴い、周囲の勧めを受けて長野市議選への出馬(初)を決意し、後援会の設立や挨拶回りなど 慣れない活動に追われ始めた最中(さなか)でありました。

忘れもしません。当日 私は、早朝から活動に励むうち 当時のU後援会長(故人)のお宅に立ち寄り、打合せなどをしている際に 流されていたテレビ放送中に事故の速報が入り画面に釘付け、二人で言葉を失なったことを 今でも鮮明に覚えております。

何という事故が起きてしまったのだ、と

 

世界に誇る、正確無比の公共交通機関である 日本の鉄道。1年365日、数分数秒の狂いも無くホームに滑り込み多くの乗客を一度に運んでくれる〝最良の移動手段〟は、しかし その陰(かげ)には、緻密なダイヤ編成と ミスの許されない厳しい運行技量の積み重ねがあり、その 当たり前として遂行されていた日常業務の中に生じた、ほんのわずかな綻(ほころ)びが かつて無いほどの大事故を招くことになってしまったことは、残念と言うには あまりにその被害が大きかったところであります。

 

JR西日本による 報告サイト

     ↓

https://www.westjr.co.jp/fukuchiyama/outline/

 

 

あれから15年の歳月が経過しました。事故を起こすこととなってしまったJR西日本をはじめ 国内の全ての鉄路関係者が、あの事故を契機に 運行安全を再認識し「正確」に加えて「より安全に」を主眼に運行業務に励むようになったことは周知のことであります。

 

 

 

そして・・・大事故や大災害の度に 私たちは「教訓」と「風化」との、半ば相反した事象に向き合うことを再認識させられます。

脳裏に焼き付かんとする大事故や大災害を目の当たりにする度に、私たちは「二度と このようなことが無いように」を合い言葉に、事故や災害の経緯の中に反省材料を見出し、後の改善・改良の足掛かりにしてきました。

その一方で「喉元過ぎれば 熱さ忘れる」の如く、時間経過と共に 事故(災害)の印象は薄れ、やがては「そんなこともあったな。」などと 呑気(のんき)に交わすようになることも、人間の性(さが)と言えるのかもしれません。

 

このJR福知山線事故をはじめ、近代日本は あまたの悲劇を経験し、その度にそれらを轍(てつ)としながら 歴史を重ねてきました。

第二次世界大戦 然り、東日本大震災 然り、最近では 東日本台風 然り・・・大なり小なり、また かかる事故や災害とは別次元の事件や出来事もありながら 今に歴史を紡(つむ)いでいるところであります。

 

 

そのうえでの 現下の「新型コロナウィルス禍」であります。

まさに降って湧いたかの 世界的なウィルス騒動に翻弄される今ですが、私たちは この野郎から多くのものを奪われると同時に、この 避けられなくなった歴史的事実から何を学び、それを後世に どう活かしてゆくべきなのでしょうか。

今はまだ災いの最中(さなか)、そんな答えを見い出せる時などでは とてもありません。

でも、時間は確実に過ぎてゆきます。

この 実に陰惨なウィルス騒動も、いつか過去の歴史のページに記(しる)されるときが来るのです。

 

 

あの JR福知山線脱線衝突事故から、実に15年もの歳月が流れました。

今から15年後、歴史は「新型コロナウィルス禍」を どう検証し、それを史実として どう後世に遺(のこ)しているのでしょうか。

しかし今はまだ、振り返るときではありません。

ウィルスの収束に全力を尽くしながら、そのうえで この経験を経験で終わらせることなく、後世につなげる。

そんな役割をも、私たち 今を生きる者は担っていると思うところです。

 

 

なお 今では、事故現場付近を走行する列車は速度を落とし、安全運行に務めていることが伝えられています。

 

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