過日(10日)、長野県ソフトテニス連盟北信協議会(長野市・須坂市・中野市・飯山市)が行なわれ、私は 長野市ソフトテニス協会々長の立場で出席しました。
その議事の中に「部活の地域移行」が上程され、将来展望などにおける課題認識が共有されたところです。
「部活の地域移行」は、生徒指導における教職員の負担軽減と、少子化に伴い(団体競技においては)チーム編成を学校単位から(複数校をまたぐ)地域単位に再編する必要性(必然性)が生じてきたことから見直されるもので、スポーツ庁を中心に令和7年度を実施最終年に定め それに向けて段階的に実施され始めています。
この移行作業は これまで「部活=学校生活の範囲」とされ、当たり前のように学校施設で行なわれ 当たり前のように教職員が部活顧問を担ってきた〝常識〟から脱却し、全く新たな認識で指導体制などを見直すことから 一朝一夕には成し得ないものであり、限られた時限の中で 関係者がどのように対応できるかが、事(こと)の成否を分けることとなっています。
そして このこと(部活の地域移行)は、単に学校(教員)における課題に止(とど)まらず 各競技団体についても、いわば〝生き残り〟を賭けた難しい課題にもなっています。
部活が地域移行されることは すなわち指導者についても地域に委ねられることになり、その(イイ意味での)矛先は 各競技団体が抱える人材に向けられることになります。
その際 この〝指導者ニーズ〟に対し、十分に応えられる競技団体は先んじて体制が整えられ、そこには自ずと生徒も集まり もって競技人口の底辺拡大と(競技の)存続が担保されることになります。
逆に移行に消極的な競技団体は 時代の流れに取り残されることにもなり、それは次代を担う選手の枯渇 すなわち競技そのものの衰退につながることになってしまいます。
そのため、各競技団体においても この時流に遅れることなく積極的に地域移行に参画し、ひいては子どもの健全育成に資すること・その結果として自競技(じきょうぎ)の存続発展に資することができると捉えるべきときを迎えているに至っていると申せます。
このことは ソフトテニス界においても然(しか)り、各地区(市)の協会関係者は 新たな体制づくりの難しさに戸惑いながらも、指導者の確保・育成などについて積極的に取り組むべきことを異口同音に唱えておられました。
ただ現実は厳しいものがあります。現有指導者の高齢化や競技人口そのものの減少・地域全体でのスポーツ(部活)支援体制の構築の重要性と 一方での競技が異なることでの連携の難しさなどが報告(吐露)され、これからもマメに情報交換を重ね 何らか成果(円滑な地域移行)を導いてゆかなければならないことが課題共有されました。
ただ私は、この「部活の地域移行」が 教職員の負担軽減など〝大人の事情〟がメインで推移することが本質になるのは違うのではないかと思います。
あくまでも「チルドレンファースト」であるべき。結果として教職員の負担軽減にはつながるものの、その通底は 少子化の中でもスポーツに熱心に取り組む子どもの夢を叶える環境を維持することを主眼に取り組まなければならない。
あくまで「主役は子どもである」ことを忘れずに、具体的な課題に臨むべきと思う者の一人であります。