kyon's日誌

つれづれに・・・

霧雨

2018年04月04日 | 日記

病院からの帰り道、雨が降って来て・・・シトシトの霧雨で・・・
叔母が車の後部座席でつぶやくのです・・・医者に任せるしかないし、お任せするというのに、どうしてあの医者はそれは出来ないというのか分からない・・・と。
叔母には説明してくれたのです、勿論、私達も説明したのです・・・・医師が勝手に肝心なところの意思決定をすることは犯罪になる可能性があるから、と。でも、叔母は譲らない・・・医療のことなど分からないのだから、医者に任せるしかないのに、なぜそれが出来ないのかと何度も言うのです・・・昔、そういう事件がありました。そういう話もしてあるのだけどね・・・分かりたくないのだろうと思う・・・任せた以上は最善の力を尽くしてくれたらいいのだと・・・それだけを言い続ける・・・どこかで平行線のようになってしまう・・・

叔母の気持ちは分かるのですが、今はこういう危篤状況でも家族の意思を尊重しなければならないという法的な手続きの為の言い訳と言いますか、そういう言い方をしてはイケないのかもしれないけれど・・・・・、このままではどうなるかという説明はするのです、諦めた方がいいかもしれないとか、この先はこうしていきますとか・・というような決定的な言い方は避ける。歯がゆい位に言わない。その決定は出来ないと言う。
で、今の治療の説明の中で確認しておきたいことを叔母にあらためて聞く・・・輸血をしているが、それはそのまま続けますか?と。
叔母は勿論それを望む・・・・という具合に、書面にチェックを入れて叔母のサインを貰う・・念の為に医師側にはICUの担当看護師も同席している・・・という具合で・・・耳が遠いのを伝えていた医師は叔母にグンと近づいて出来るだけ分かりやすく、ゆっくり説明し・・叔母が呑み込めないようだなと感じたらワタシが後ろから念を押すように伝える・・・92歳の叔母は何とか話の内容も分かって不承不承であるが納得・・

人が生きていくことは本当に大変な事なのだけど、一方、もう死の淵を歩いている人がすんなりと死ねないという現実も大変なものなんだと・・・つくづく・・・思ったりします。世の中は理不尽で満ち満ちているなぁ・・・と。
命を繋ぐための努力・・・ワタシも本当のところ・・・しているんだろうか?

昨夜、妹に今日はそういう事情で能代に行けないけれど、母を頼むとメールした。妹も大変だね・・・と分かってくれた。
しかし・・・
生きていてくれさえしたら・・・という叔母の母としての気持ちは見ていて切ない・・・

コメント (7)
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