kyon's日誌

つれづれに・・・

春風伝

2015年10月08日 | 日記


「おもしろきこともなき世をおもしろく」高杉晋作による句、
晋作に助けられた望東尼が後の句を繋ぐ。
「すみなすものは心なりけり」

高杉春風、字は暢夫、通称、晋作・・・
ワタシの知っている名前は「高杉晋作」以外になかったのだけど。
時に寄って名前を変え、変幻自在で疾風の如くに時代を駆け続け、出遭う人に温かな春風を吹かせながら、斬新、豪胆、神出鬼没・・・実に鮮明な記憶を残しつ明治維新へ先駆けて、その名の通りに「春風」となった人・・・なのだねぇ。
そんな印象を持った。

文庫本になるまで待ち続けた本であった(^^ゞ先月末にやっと手に入れた。
648ページに葉室麟(著)氏は実にうまい具合に描いて見せてくれた気がする。
そして時代へのメッセージとも取れるジャーナリストの視点を捨ててない。
文章に漂う品格のようなものも忘れていない。
久々に読後感がどっしりと余韻がいい。

で、面白い事に、「花燃ゆ」の大河ドラマの中での高杉晋作の出番は既に終わったのだけど、所々に高杉晋作が出てくる場面と小説がリンクした・・・
あぁ、なるほど、あの場面の時はこういう高杉であったのかという・・・
例えば、上海から帰った時とか・・・
まぁ、ドラマの主人公は「杉文(松陰の妹、美和役)」であるから、高杉晋作との絡みは進行上ざっくりで、実は少々不完全燃焼気味だったのだ(笑)
ドラマの中の高杉晋作の振る舞いや台詞の裏側の解説を「春風伝」がしてくれた気がするから、妙にリアル感があったし、
国を思う一人の若者の怒涛のような生きざまに・・ため息が出た。

写真の階段のように見える木の根・・・ここから上に登れるのだが、
ワタシは寧ろ、大木の根が交錯していつの間にか階段を作り出す妙に人の生き方も感じる。
「おもしろきこともなき世・・・」
        「すみなすものは心なりけり」

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さて、昨日は母から電話が入った。
台風23号の風の影響もあろうか?日本海側も風は強そうだなぁ~・・・
コメント (14)
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