kyon's日誌

つれづれに・・・

たそがれ清兵衛

2003年07月31日 | 日記
なんだかんだ言っても・・・今日で7月は終わりになるんだねぇ・・

さて、今朝のこころちゃんにちょいと貰い泣きし・・新聞を見れば、
<<映画「たそがれ清兵衛」全国にPR、町が松竹にあす感謝状>>
という文字が飛び込んできて・・・昨夜のスカパーで観たばかりのほろほろした思いが・・・。。(^^ゞ
ついでながら・・・たそがれ清兵衛さんの感想をば・・(笑)

山田洋次監督と言えば・・寅さんシリーズに始まり、幸福の黄色いハンカチ、学校シリーズ、釣りバカ日誌シリーズなど・・
笑いとペーソス・・ま、ちょっとセンチメンタルな匂いと、人としての情というものに心揺さぶられる作品が多いのですが・・。。

時々、監督の談話などが載ったりする雑誌や新聞のコラムなどを読んでも・・その姿勢は常にハッキリしたポリシーに貫かれている。
あちこちで講演を依頼されるらしいが、自分が納得した趣旨でなければ出向かないとも聞いています。
それもこれも、元々持っていた資質に、きっと長い間に培われた監督としての、世の中を見る目や人を見抜く力が加わってのことかもしれない。。
自分の人生にきちんと向き合いたいという姿勢と、発言した言葉にもちゃんと向き合いたいというポリシーでもあるのだろうなぁ・・・と思う。

「たそがれ清兵衛」は数ある作品の中で、初めて撮った時代劇だったらしいが・・・

一頃言われた企業戦士とか、窓際族とか風聞されたサラリーマンの悲哀と全く瓜二つの世界が、時代を越えてもシンクロしているのだと言わんばかりに淡々と描きつつ・・
尚、見失ってはいけない人の情感の細やかさや市井の人としての生き方を愛でている。。

だからとて・・悲しい思いだけの宮仕えや悲哀だけでは終わらない。
寧ろ、妙なのだが・・・
共感を呼びながら、物悲しさを語りつつ生真面目がゆえに起こる突然のおかしみ、尚且つ生きる喜びを謳っているように思える。

そこが中高年には大いに受けた秀作に仕上がっているように思う。一連の監督の作品に寄せる信頼感のような・・観る側と作り手の安定した手腕を感じます。。

原作の藤沢周平さんの作品自体が・・そういう心に染み入る物語が多い。。
さも冴えないような武家社会の片隅で悶々と暮らしているようにみえるけど、実は心豊かに生きている・・・ひたすら諸々に喘ぎながらも淡々と日々を重ねて生きる事の当たり前を生きている・・そんな下級武士の情感に迫る話も多い。
ドラマになった「三屋清左衛門残日録」なども「たそがれ清兵衛」に通じる路線だなぁ・・・と思える。

ま、、いい原作と監督がうまい具合に融合したのだなぁ・・・と感じさせられた映画であった。。
軒並み賞を総舐めした宮沢りえさんの演技も見事だったし・・山形弁の素朴な訛りが何とも言えない情緒を感じさせた。。
うわさでは、映画館によっては、訛りを訳した台詞が別にしつらえられたやに聞いたが・・・(笑)私にはしっかり普通に聞き取れたんでした(笑)。。
久々にいい映画を見たという思いで満たされた気分で昨夜は寝たのでした。。(^^ゞ

そうか・・もう8月かぁ・・
東北の夏祭りが近くなりました。。。
今年の東北は涼しいですよ。。
おざってたんせ~(=^-^=)♪




コメント
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