映画30・・・

太極拳をしてるから・・でもないけど・・中国の歴史には興味があるんですが・・・
何しろ、気難しい社会ですから(*^^*ゞ・・・気安く云々とは言いがたく・・・(笑)
けれど、香港映画のような軽い娯楽映画ではなく・・・真面目で渋い・・・
「心香（心の香り）」という、若手の感受性豊かな孫周（スン・チョウさんとお読みするらしい）監督の映画を・・・・・。

「心香」とは、元は仏典の中の言葉らしく、”心の奥に宿る仏”又は”心の底にある美しい信念”などという意味があるらしい。。。

ストーリーは単純で、両親の離婚から母方の祖父の元で暮らす事になった少年が、孫を押し付けられ、不機嫌で頑固な祖父との心のやり取りを描いているのですが・・・

祖父は昔は京劇の役者さんだったとか、その京劇が孫の少年に受け継がれていく過程の葛藤とか・・・
いわば普段着の中国の暮らしや感情を巧みに、しかも丁寧に切り取っています。。。

とても退屈な映画かと思っていたのですが・・・段々にこの少年や祖父との感情のやり取りがとても身近な世界に変わっていき、吸い込まれるように見てしまいました(笑)。。。

何時の時代も何処の世界も、人としての”感情”にはそれほど大差が無く、ちゃんと向き合えば、同じ感情が存在しているのが、今更の様に分かって”ホッ”とする・・・
涙もろい私はやっぱり、ついこの祖父と孫の名演技に泣かされてしまうのです(笑)

あまり多くの中国映画にはお目にかからないのだけど・・・朱旭（チュウ・シュイ）さんという祖父役の俳優さんは、何処ぞで、何度か見ていて、本当に素晴らしい演技者だなぁ・・・と感心させられました・・・。(*^_^*)