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老後は京都で !

京都の町中(堺町六角)と東京(青山)を気ままに行き来する二地域居住を実践中。 

上杉本洛中洛外図と親俊日記、そして「落日の室町幕府」

2020年07月18日 | 源平 & 鎌倉、室町時代の京都

落日の室町幕府―蜷川親俊日記を読む
落日の室町幕府―蜷川親俊日記を読む
価格:¥ 2,940(税込)
発売日:2005-12

京都の街を歩いていると、

○○時代の京都の街はどうなっていたのだろう ? 

その頃、京都の人々は、どんな生活をし、

どんなことを考えながら毎日を過ごしていたのだろう ? 

などと想うことがしばしばある。

京都には、歴史的な展示を行っている博物館が幾つかあり、

それらを見れば、街の様子や当時の人々の衣裳など

外見(ビジュアル)的なことについては、

ある程度理解可能だが、

生活感情など形の無いものとなると途方に暮れる。

そんなときに便利なのが

知りたい時代を生きた人々が残した日記。

日本人の日記好きは有名だし、

公家などにとっては有職故実が生き残る糧だったから、

日々起こった出来事にどう対処したかについて

細々と記した膨大な日記を

家産として残している例も多い。

冒頭に掲げた、「落日の室町幕府」は、

政所代(まんどころだい)という、

幕府の要職にあった

蜷川親俊の残した日記世界から、

1538~51年の京

都の街の様子や政情を描きだしたもの。

今谷明さんが、その著書で、

上杉本洛中洛外図に描かれたのは、

1547年に

16日間だけ存在した

実際の京都の街だ、、、、

と残された歴史資料から論証したのは有名な話だが

(→「京都・1547年」)、

時代がオーバーラップしていることもあり、

この親俊日記には、

上杉本洛中洛外図で描かれている

様々な公家や武家、医家の屋敷などが実名で登場する。

( → 今谷さんの論証にも、この親俊日記は使われている )

まるで、

洛中洛外図の作中人物の「語り」でも聞いているようで、

歴史好き、京都好きの方には

とにかく、興味が尽きない本だと想う。

【参考文献】

京都・一五四七年―上杉本洛中洛外図の謎を解く (平凡社ライブラリー) 京都・一五四七年―上杉本洛中洛外図の謎を解く (平凡社ライブラリー)
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2003-10

 

戦国時代の貴族―『言継卿記』が描く京都 (講談社学術文庫) 戦国時代の貴族―『言継卿記』が描く京都 (講談社学術文庫)
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2002-03

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