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百人一首で京都を歩く |
クリエーター情報なし | |
石田大成社 |
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「百人一首ゆかり」という切り口で選んだ
京都散歩案内、
「百人一首で京都を歩く」 。
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以下は、その内容紹介。
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「 市民向けの百人一首講座
の講師も務める著者が、
約6年かけて歩いた
百人一首ゆかりの50コース。
この1冊があれば、
百人一首の舞台・京都を歩きながら、
歌に込められた千年の想いを訪ねる
平安京ロマン旅
が始まります ! 」(内容紹介)
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「 百人一首は京都で誕生し、京都に息づき、
平安時代四百年の歴史と文化
を作り上げてきました。
それゆえに、京都市内には
数多くのゆかりの地所があります。
本書は百人一首ゆかりの地を訪ね、
埋もれた場所を掘り起こし、
併せて百人一首以外の遺産や史蹟もご案内する、
今までにない京都を楽しむための
一冊になっております。」(著者メッセージ)
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「 各コースには、場所の歴史、
関連する歌や歌人が紹介されている他、
平安時代の仕組み、歌人のエピソードなど
囲み記事も充実していて、
歴史書としても楽しめる。
巻末には絵札とともに歌の解説もあって、
入門書として活用することもできる。
各所の風景を賞で、
その歴史や歌人との関係に思いを馳せながら、
平安時代の京都を感じさせてくれる
絶好の案内書である。
この本を手に、
さあ京都を歩きましょう ! 」(出版社からのコメント)
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京都というのは、
物語と現実が
渾然一体となった街だ。
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たとえば、
「源氏物語」の登場人物
夕顔に因んだ
「夕顔町」
という町名が実在するし、
そのお墓まである。
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冒頭に掲げたのは
ブラタモリでお馴染みの
京都高低差崖会崖長
梅林秀行さんの
「地図で楽しむ !
京都の歴史さんぽ」の中の
「夕顔の墳(お墓)」
と「夕顔町」に関する該当頁。
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なにやら、
京都という街全体が
古典文学の中で
遊んでいるような、、、、
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「 出版社からのコメント
見どころコメント入り地図帳をはじめ、
【主な掲載内容や特集】
もちろん実際の街歩きにも。
●巻頭特集「京の大事件8選」
平安京誕生/本能寺の変/坂本龍馬暗殺など
●有名人物ゆかりのスポット
●エリア別歴さんぽコース
●地図でわかる京の祭
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(インスタグラム版「老後は京都で」は→コチラ)
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以前、このブログで
小林玖仁男さんという方が
京都御所の空気と同じ空気
を吸っているだけで満足、、、、
と書いているということを
ご紹介したことがあるが( → コチラ )、
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小林さんのこうした
京都に対する感じ方というのは、
ひとえに
京都が分厚い歴史のある
古典文学都市であること
に因るのだろう。
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あの王朝歌人たちが
吸っていたのと
同じ空気を
同じ場所で吸っている、、、、
というわけだ。
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事実、京都で暮していると、
東山や鴨川を見るだけで
枕草子の一節や
王朝歌人の和歌、
頼山陽の漢詩などが
次々に浮かんできては
目にしている光景と
共振(シンクロ)したりする。
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11月1日は「古典の日」。
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古典文学都市・京都に暮せる幸運に
あらためて感謝 !
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下は、Audible版の
「枕草子」。
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「 ・・ときは平安。
背よりながく髪をのばし、
絹織物を何重にもかさねて身に纏い、
ろくに風呂にも入らず、
重みのせいか陽に当たらず
運動も足りない生活のせいか
よろよろといざり動く女は、
こちらを見て言い切る。
「春は、やっぱり暁方よね!」
——だって空がなんともいえなくイイ!から!!
かわいいもの、
しょんぼりしてしまうもの、
わたしの好きな花、
あこがれの上司、
今日あったおもしろいこと。
千年を越えてはいても
清少納言がかいているのは
むずかしいことではありません。
現代語訳もいいけれど、
彼女の筆致「そのもの」を
あじわっていただければと思います。
おしゃべりするように聞いてください。 」(内容)
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(インスタグラム版「老後は京都で」は→コチラ)
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( kindle版あり )
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「 歌仙絵とともに、 「神々」の歌を味わう。
柿本人麿・紀貫之・在原業平・小野小町ら、
「歌の神」として崇拝されてきた
藤原公任撰『三十六人撰』の歌人たち。
その代表歌の鑑賞はもちろん、
人物像と時代背景、
不思議な成り立ちや歌の組み合わせ、
「百人一首」との違い、
和歌と歌仙絵の関係など、
知っておきたい基礎知識
をわかりやすく解説する、
初の入門書。
歌仙を描いた絵巻の最高峰
とされる名品、
秋田藩伝来の「佐竹本三十六歌仙」
に描かれた肖像とともに、読み解く。 」(内容)
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( kindle版あり )
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(インスタグラム版「老後は京都で」は→コチラ)
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「 出版社からのコメント
その魂が浮動し、
また、月や花を見てものを思い、
あらゆるものが可視化され、
余計な分析や批評、私見を加えることなく、
著者について
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「 分かりやすい意訳と美しい写真、
イラストで楽しむ徒然草です。
誰もが知っている
「つれづれなるままに、日ぐらし……」
に始まり、現代に通じるメッセージが
66選ばれています。
兼好法師とゆっくりお茶を飲みながら、
語りを聞いているような雰囲気で、
すらすら読み進めることができます。
各話の原文は、
著者が抜粋した印象的なフレーズのみを掲載。
子どもの頃のように、
音読して覚えるのもいいでしょう。
「徒然草って、こんなに面白かったんだ! 」
「あれもこれも、自分の生き方のヒントになる」
と、全く新たな発見が
得られるに違いありません。 」(内容)
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(インスタグラム版「老後は京都で」は→コチラ)
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「 定子への鎮魂の書
10月22日は時代祭。
古代から近代まで各時代の著名人に扮した市民が、
京都御所から平安神宮まで歩く。
清少納言と紫式部が同じ車に乗る。
「ニコニコしてはるけど、
ほんとは仲が悪るう二人やて」
という声が見物客から聞こえる。
紫式部が日記のなかで清少納言の悪口を書いている。
清少納言は嫌な女だったのか、
それとも紫式部の嫉妬か。
山本淳子『枕草子のたくらみ』は
意外な真相を明らかにする。
『枕草子』の文章と、
当時の宮中の状況とを照らし合わせ、
清少納言の意図を読み解く本である。
まるでミステリー小説のように興奮する。
江川卓の『謎とき「罪と罰」』や、
ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』を連想した。
『枕草子』は清少納言が一条天皇の妻、
定子に仕えていたころのエッセイである。
定子の周囲の優雅で楽しい日々が描かれている。
しかし史実は逆だ。
定子は兄たちが起こした政治スキャンダルに巻き込まれ、
没落と出家、
そして復帰と早世という波乱に満ちた生涯を送る。
このギャップは何なのか?
『枕草子』は清少納言の身辺雑記ではなく、
定子ひとりのために書かれたのだという。
それも定子の存命中から没後まで
長期にわたり書き継がれたと推測される。
定子存命中は定子を慰め喜ばせるために、
没後は彼女を讃えるために書かれた。
そのために清少納言は、
道化のように失敗してみせもした。
定子の一族にとって政敵である藤原道長は、
なぜ『枕草子』を歴史から消し去ろうとしなかったのか。
それは定子の怨霊を恐れたからだろう。
『枕草子』は鎮魂の書でもあるのだ。
評者:永江朗
(週刊朝日 掲載) 」
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山口仲美さんによると、
日本の散文史上
「風景描写」 というものを
初めて行ったのは
清少納言らしいのだが、
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その清少納言が千年前に
描写したのと同じ風景を
朝夕眺められるのが
京都、、、、という街だ。
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百年や二百年ではなく
千年 !
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考えてみれば
これはスゴイこと
ではないだろうか ?
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下は、その山口仲美さんの
NHK「100分de名著」ブックス所収の
「清少納言 枕草子」。
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NHK「100分de名著」ブックス 清少納言 枕草子
山口仲美
NHK出版
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( kindle版あり )
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「 どうして、春は「あけぼの」?
平安中期、清少納言が
中宮定子のもとに出仕した7年間の宮中経験や、
その間に感じた物事を綴った
日本最古のエッセイ集『枕草子』。
当時、初めて
散文に取り入れられた風景描写、
男女間のエチケットなど、
作者独自の観察力・批判力に注目する。
紫式部と和泉式部も登場する
特別章「女の才能、花開く」収載。
[内容]
第1章 鮮烈な情景描写
第2章 魅力的な男とは? 女とは?
第3章 マナーのない人、ある人
第4章 エッセイストの条件
ブックス特別章
女の才能、花開く──清少納言と紫式部と和泉式部 」(内容)
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( kindle版あり )
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(インスタグラム版「老後は京都で」は→コチラ)
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カフェを何軒かハシゴしながら
和泉式部の半生を描いた小説を
読み終えた日の帰り道、
新京極を歩いていると、
和泉式部が初代住職を務めた
誠心院が目の前に。
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門の奥を覗くと
なにやら
尼僧姿の和泉式部が
出てきそうな気配さえ 、、、、
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下は、諸田 玲子さんの
「今ひとたびの、和泉式部」。
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( kindle版あり )
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「「式部は、生涯黙々とエトスの闇を歩んでいた」
解説・中西 進氏
恋多き女の謎と死の真相に迫る歴史小説。
親鸞賞受賞作、文庫化。
平安朝、大江家の娘式部は、
宮中で太后に仕え、
美貌と歌の才を高く評価される。
和泉守と結ばれ幸せな日々に、
太后危篤の報が届く。
急ぎ京へ戻った式部を親王が待っていた。
高貴な腕に抱きすくめられ、
運命は式部を翻弄していく。
愛する人たちを失いながらも、
歌に想いを綴っていくが……。
浮かれ女と噂を立てられながらも、
生涯の愛を探し続けた式部。
冥き道をゆく謎多き女性を大胆に描く
親鸞賞受賞作 」(内容)
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( kindle版あり )
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(インスタグラム版「老後は京都で」は→コチラ)
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冒頭の写真・二枚目にあるように
現在(11日午前10時)、
京都市に大雨警報が発令されている。
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昨日も、道路に
叩き付けるような雨が降った
(冒頭の写真・一枚目・四条通)。
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そう言えば、
(「須磨」だったか「明石」だったか)
「源氏物語」にも
何日も大雨が続いて
この世も終わりか、、、と慨嘆する
場面があったなぁ~
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下は、紫式部の気象の描写は異様に正確で
まるで平安の気象予報士のよう、、、とする
気象予報士の石井和子さん
の書いた紫式部論。
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天候や季節の移ろいを
清少納言や紫式部に重ねて
感じることができるのも
古典文学都市・京都 に暮らす醍醐味 !
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紫式部の暗号 |
クリエーター情報なし | |
三五館 |
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「 そうか、『源氏物語』はこう味わえるのか !
『源氏物語』を「天気」から読むと、
京都はさらに魅力的 !
都の風景は変わっても、
1000年の春夏秋冬は今も変わらず目の前に。
紫式部は平安の気象予報士だった 」(「内容」)
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「 京都を、今よりもっと味わい深く――。
本書は、気象予報士の著者が
『源氏物語』をまったく新しい視点から読み解きます。
「気象」から『源氏物語』に触れると、
京都はいつもより魅力的に映ってくるのです。
紫式部は、科学的といえるほど
精緻に気象現象を描写していた
ことがわかりました。
――そう、まるで平安時代の気象予報士かのように……!!
紫式部は
なぜここまで気象の描写にこだわったのか ?
本書はその謎にも迫ります !
「 京都を歩くと、
『源氏物語』の気配 を感じることがあります。
山や川、日々の天気や四季折々の風や光、雨、しぐれ……。
そこに平安人たちの気配を感じることができたら、
どんなに素敵なことでしょう。
ぜひみなさんの新しい目で、
紫式部が気象の描写に込めた意図や思いを楽しんでください。
私にはそれが、はるか千年の時を超えて現代に届いた、
紫式部からのメッセージにも思えるのです 」
『源氏物語』に描かれた風と光を、
千年後の京都に探しにいきませんか ? 」(内容紹介)
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