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( kindle版あり )
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「 生の手ざわりを求めて――。
“正しさ”は病いを治せるか?
“自分らしさ”はあなたを救うか?
不調の始まる前から病気の事前予測を可能にし、
予防的介入に価値を与える統計学的人間観。
「自分らしさ」礼賛の素地となる
個人主義的人間観。
現代を特徴づける一見有用なこの二つの人間観は、
裏で手を携えながら、
関係を持つことではじめて生まれる自他の感覚、
すなわち「生の手ざわり」から私たちを遠ざける。
病いを抱える人々と医療者への聞き取り、
臨床の参与観察、人類学の知見をもとに、
今を捉えるための三つ目の人間観として
関係論的人間観を加えた。
現代社会を生きる人間のあり方を根源から問う一冊。
◆目次◆
第一部 リスクの手ざわり
第1章 情報とリスク
第2章 正しく想像せよ
第3章 ゴンドラ猫は恐怖する
第4章 新型コロナウイルスの実感
第二部 危機に陥る人々・その救済の物語
第5章 狩猟採集民という救済
第6章 「自分らしさ」があなたを救う
第7章 人とは何か
終 章 生成される時間
◆著者略歴◆
磯野真穂(いその・まほ)
人類学者。専門は文化人類学、医療人類学。
2010年早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。
博士(文学)。
早稲田大学文化構想学部助教、
国際医療福祉大学大学院准教授を経て2020年より独立。
著書に『なぜふつうに食べられないのか
-―拒食と過食の文化人類学』(春秋社)、
『医療者が語る答えなき世界
――「いのちの守り人」の人類学』(ちくま新書)、
『ダイエット幻想
――やせること、愛されること』(ちくまプリマ―新書)、
共著に『急に具合が悪くなる』(晶文社)がある。 」(内容)
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