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このところ外出自粛で街の飲食店が悲鳴をあげている、、、
という報道が多い。
コロナ自粛により最も深刻な状況にあるのは
そうした中小零細事業者であるのは間違いないが、
最近上場している大手企業についても
ここにきて資金繰り懸念が出てきている。
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たとえば、超のつくような減便状態が長く続けば
ANAやJALといった大手の航空会社でも大打撃は必至だし
LLCについてはなおさらだろう。
こうした例は、ホテル、百貨店などインバウンドに沸いた
業種を中心に枚挙にいとまがないが、
そうしたサービス産業のみならず、
自動車産業などメーカーも
売上急減と生産停止という二重苦に喘いでいる。
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これら大手については
政府や中央銀行が国の威信をかけて
資金繰りの救済にはしり
倒産、、、、は免れるのだろうが、
ひとたび公的融資等を利用すると
配当政策に制約がかかってくるのはさけられない。
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公的資金に頼る一方、株主には配当を続ける、、、、
というのではツジツマがあわないからだ。
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今回のコロナ危機がリーマンショック時のような
クレジットクライシスまで行くかどうかはともかく、
コロナ危機が長期化すれば
業績予想の下方修正と同時に減配や無配転落を発表する企業の数も
増えてくることが予想される。
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現下の株式市場は日銀が発表した ETF の買入増額に沸いているが
一株当り利益(EPS)の急減や
減配・無配転落ラッシュまで織り込んでいるようには
とてもみえないのだがどうなんだろう ?
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下に掲げた「イベントトレーディング入門」は
感染症やテロ、地震、ハリケーンなどのイベント(出来事)
でマーケットがどう動いたかをまとめた本。
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こうした非金融的な要因による
パニック相場がどのように終息していくのか
考えるうえで貴重。
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なお、今回の新型肺炎を語る際に
必ず参照される SARS については
第4章で詳細に解説されている。
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( 同書78ページ以下には
SARS の発生から終息までの経緯を
時系列にまとめた表が掲載されている )
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「 24時間、リアルタイムでニュースが流れるハイテク時代にあって、
世界のさまざまな出来事は私たちの日常を支配し、
金融市場にも大きな影響を与えている。
今の地球は、強毒性のインフルエンザをはじめとする感染症、
大型ハリケーンなどの自然災害、
イラク戦争などをはじめとする地域紛争や9.11に象徴されるテロに至るまで、
イベントの連鎖社会である。
しかし用意周到な投資家はこうしたイベントを利益につなげて、大きく儲けているのである。
そのためにはイベントの共通点を理解し、
有事に備えた市場戦略やポートフォリオを準備しておく必要がある。
FXストラテジストとして20年あまりのキャリアを誇るアンドリュー・ブッシュは、
大きな事件・事故・政変などのイベントが起こったあとのマーケットで勝つためのノウハウを熟知している。
それをいかんなく本書で公開してくれている!
専門家ならではの知恵とアドバイスが満載された本書では、
ワールドイベント(世界規模での出来事)を3つのカテゴリー(感染症、自然災害、政治)に分けて検証し、
それぞれのテーマに適した実践的戦略を紹介している。
湾岸戦争、ハリケーンカトリーナといった最近の重大ニュースを引き合いにしながら、
マーケットのムードを読みとり、利益になりそうな銘柄を見極める方法を伝授していく。
またイベントトレーディングの過去の成功例を取り上げ、
どんな局面でも応用できるように、その知られざる一部始終を明らかにしている。
今日の相場で儲けるのは容易ではない。
しかし、本書で紹介するアプローチは
イベントの発生時には強力な武器となることは間違いないだろう。
本書の主なテーマは以下のとおりである。
●感染症(インフルエンザ、狂牛病など)の流行の型は変わっても、
社会や金融市場に与える影響は変わらないこと
●地震、津波、地球温暖化といった天変地異が産業と経済に大きな影響を及ぼすこと
●政権交代や政界スキャンダルは抜け目ないトレーダーにとって素晴らしいチャンスになること
感染症、自然災害、戦争といったイベントはいまや金融市場を揺さぶる大きな出来事になった。
通信手段が飛躍的に進歩したおかげでイベントの効果は短時間で全世界に波及し、
世界中の相場を大きく動かすのだ。
本書を読めば、今日からでもイベントトレーディングの実践的な知識と能力が身につくだろう。
イベントの展開を読み、勝負どころをうかがい、
大きな利益につなげるノウハウをものにしよう――いざ本番に備えて。
著者について
BMOキャピタルマーケッツで外国為替ストラテジストと取締役を兼任。
オハイオウエスリアン大学経済学部を優秀な成績で卒業後、シカゴ大学でMBAを修得。
国際金融市場と政治の連動性に精通する専門家としてホワイトハウスや米財務省のアドバイザーも務める。
カナダの有力経済紙グローブ・アンド・メールで連載を抱える一方、
ウォール・ストリート・ジャーナルやロイター通信などで活躍している 」
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