どんな仕事を頼んでも、いつも期限ぎりぎり、
あるいは期限オーバーという社員がいます。
決して怠けていたり、無責任だというわけではありません。
人一倍残業時間が多く、いつも真面目に仕事をしているにもかかわらず、
誰から何を任されても、いつも期限ぎりぎりになるのです。
どうしてなのかと観察してみると、
彼が作る書類には、頼んでもいないデータや資料がたくさんついています。
良く言えば「親切な」、悪く言えば「余計な」仕事ぶりなのです。
本人に確認してみると、
「あれも聞かれるかもしれない」「これも求められるかもしれない」と考え、
先回りしてあれこれ工夫しているうちに、いつもぎりぎりになってしまうようです。
本人にしてみれば、
先回りして準備しておくことで評価されると考えているようですが、
これは、成果物の質は高いのに、いまいち評価されない典型的なパターンです。
時間をかければ、質の高い成果物ができるのはあたりまえです。
しかし、相手が要求している以上の内容に仕上げても、
期限ぎりぎりになって、相手をやきもきさせては逆効果です。
仕事は完璧でなくとも、期限よりも少し余裕をもたせて終わらせ、
あとで質問や追加の要求に対応したほうが、はるかに評価は高いものです。
「期限までの時間を目一杯かけて、できるところまでとことんやる」 のではなく、
「相手の要求するレベルを見極め、そこまでしか時間をかけない」 ことのほうが大切です。
仕事は、質と時間のバランス感覚を身につけなければ、
いつも評価は、「骨折り損のくたびれもうけ」になってしまいます。
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