くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

ある日、病は突然に!(1)~眼底出血

2014-03-02 11:47:46 | 健康のためなら死んでもいい!?
2月初旬に左眼がかすむようになり、
4~5日で瞬く間に視力が低下しました。
あわてて近くの眼科クリニックに行ったところ、
すぐに紹介状を書かれて都内の総合病院へ転院。
「眼底出血」でした。

網膜静脈分枝閉塞症といって網膜の静脈が閉塞して血流が滞り、
行き場を失った血液が網膜に滲出していることが原因だといいます。
糖尿病や高血圧症、動脈硬化が進んだ人がよく発症し、
高齢になるほど発症者が増えるそうです。

精密検査の結果では、
まだレーザーで処置する段階ではなく、経過観察となりましたが、
「残念ながら、右眼と同じように見えることはもうありません。
 いまの状態から多少回復するか、現状維持か、更に悪化するかは同じ割合です」
と医師からそう告げられ、頭をハンマーで殴られたようなショックでした。

出血した位置や量によって、視覚への影響は人それぞれだそうです。
私の場合は、左眼だけで見ると視界全体的が薄暗く、
色はにじみ、輪郭もぼやけたり霞がかかってよく見えません。
例えるなら、劣化した古いビデオテープの映像を見ているようです。
左眼だけでは、新聞や本は大きな見出ししか判読できません。
近眼で見えないわけではないので、眼鏡では矯正できません。

右眼が正常に機能しているので日常生活に支障はありませんが、
左右の視力の極端な違いからか、眼精疲労や頭痛、
ひどいときには目まいや吐き気もするようになってしまいました。
昔、樹木希林さんが網膜剥離による左眼失明を明かした記者会見で、
「明日、死ねるわけじゃない。ずっとこれで生きていくのかと思ったら・・・」
と言っていましたが、その言葉が今は痛いほどよく理解できます。
人間とはゲンキンなものです。

健康診断では血糖値も血圧も、動脈硬化にも異常はありませんでした。
煙草は10年前にすっぱりとやめ、外食や暴飲暴食をすることもなく、
三年前からは毎日1時間のウォーキングを続けてきました。
「動脈硬化が原因」という医師に、「これ以上どうしろと?」と問うと、
「たまにそういう人もいる」そうで、「病気とはそういうもの」なのだそうです。

「日ごろから煙草をすいまくり、酒をあびるように飲んで、
 でっぷりたるんだ太鼓腹を揺らしている人たちが病気に罹らないのに、
 そうではない自分がなぜ?」 
というのが病気の理不尽なところなのだそうです。

そう言われても、「人生そんなもの」なんて達観できるほど、
歳もとっていないし、人間がデキているわけでもありません。

まだ10年以上も働き続けなければならないのに、
「更に悪化して失明したら」「右眼も発症したら」という不安と恐怖、
そして毎朝目覚めては、「まだ見えている」と安堵する、
そんな混沌の日々が続いています。



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