某関係者から仕入れた、最近実際に被害の出ている手口です。
ある日、タクシー会社の社員を名乗る人物から電話がかかってきます。
「タクシーを利用したお客様が、トランクの荷物を降ろしていたところ、
通りかかったお宅の車が、道路に落ちていたジュースの紙パックを踏み、
中身が飛び散ってお客様の衣服を汚した。
とにかく一度、そのお客様に電話をかけてほしい」
というようなことを言って電話番号を言います。
言われたとおりに電話をかけてみると、相手はこう言うそうです。
「大事な用事があって礼服を着ていた。
クリーニングでは間に合わないので、新しいのを買って間に合わせた。
購入代金を弁償してほしい。ついては、今から言う口座に・・・」
実際に8万円を振り込んでしまったという被害者は、
暴力団の名前を語られ、怖くなって応じてしまったといいます。
こうなると、詐欺ではなく恐喝になります。
「服を汚された」という本人が直接電話をせず、
タクシー会社の社員を装った人間を介することによって、
信憑性を偽装し、「弁償しなければ」と思わせるあたりは、
あいかわらず人間の心理をよく研究しています。
被害に遭わないためには、
①タクシー会社と社員の名前を聞き、実在するか確認する。
②被害にあった日時、場所を聞き、実際に通行したか確認する。
③それでも自信が持てないときは警察に相談する。
とのことでした。
この電話は、営業車に会社名や電話番号が書いてある会社や
お店の名前が書かれている自営業者に多くかかってきているそうです。
お気をつけください。